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TS賢者は今日も逝くっ!  作者: すげぇ女神のそふぃ
第3章 TS賢者はアイを知るっ!?
219/224

出発前日は寝れないよねっ!


【建国1227年7月17日】



 今は修学旅行の出発前日でみんなで集まって荷物などの最終チェックを行う予定だ。


 ちなみに最終チェックをするのは私たちのギルドホームだ。



「最終確認よし!キャンピングトラック発進ッ!」



 ドゥルルルルッ!!



 その理由は、このやたらデカいトラックを外に出すためには敷地の広い私たちのギルドホームじゃないと不可能だったからだ。

 多分寮の駐車場に出したらめっちゃ怒られるし壁壊さないと外に出せないはずだ。



「ゲートオープン!ギルドホームの庭に直結!」



 って訳で、私は車両ごとゲートから外に出ていった。





 〜その頃のなかよし組〜


「ソフィちゃん遅いね」

「だね、ここに集合って言ってたのに·····」

「呼び出しボタンを押しても出なかったわよね」

「まだかなぁ·····」

「どうせ寝とるんじゃろ?」

「わたしも、ねたい·····」


 なかよし組のメンバーは、ソフィが指定した時間にギルドホームの玄関前に集まっていた。


 しかし肝心なリーダーのソフィが全く来なくて、エヴィリンはイライラし始めてミカエルは寝始めていた。


 ちなみに約束時間から1分でこれである。



「·····ソフィちゃんが来る」


『『えっっ?』』



 フィーロが言った瞬間、庭に黒い正方形の巨大な穴が出現し、中から奇妙な乗り物に乗った片腕が白と黒の義手の少女が出てきた。


 そう、この物語の主人公であり超絶美少女で天才天使様で賢者でSランク冒険者の街を歩けば男という男が振り返って美貌で鼻血を吹き出して失血死する程の可愛さを誇る可愛さの権現であるウルトラ美少女のソフィ・シュティンのお出ましだ。





 私がディメンションルームから出ると、荷物を持ったみんなが待っていた。


 やっべ待たせちゃった☆


「みんなー!おまたせー!これが今回の旅で·····いや、これからも使う予定の私たち『なかよし組』専用の魔動車だよ!この中で寝泊まりするよっ!」


『『おおおおおーー!!』』


「·····でもさ、なんか小さくない?僕達7人で入ったら座れはするけど寝たりは無理だよ?またディメンションルームに繋げたの?」


「んっふっふ、それは見てのお楽しみに····· じゃあこっちきてー!」


 私は魔動車のドアを開けて飛び出し、みんなの元へと向かうと早速居住区の方へと案内した。





 みんなを引連れてキャンピングトラックの後ろに回り込んできた私は、みんなをその中に案内した。



「はいっ、ここから入る感じだよ!」


『『おおおおお!!』』



 扉を開けると、少し高い位置にある入口から結界の応用で作られた半透明な階段が現れて、楽に登れるようになった。


 私はそこを駆け上がって中に入ると、皆もぞろぞろと中に入っ


 ゴッ!


「痛いのじゃー!!」


「あっ、ごめんねエビちゃん·····」


 ·····エビちゃんがモタモタしているとアルムちゃんが後ろからぶつかり胸の高反発クッションに吹っ飛ばされ階段に顔を強かに打ち付けていた。


 そしてエビちゃんはひとしきり暴れた後、プリプリ怒りながら階段を登ってきた。


 そこで私はある事に気がついた。



「·····えっ!?エビちゃん角が片方欠けてるよ!?」



 そう、エビちゃんの右の角の先端が少しだけ欠けて無くなっていたのだ。


「むっ?これか?これはじゃのぅ、むふふ·····魔族にはの、婚約者に自分の角で作った指輪を贈る習わしがあるのじゃ、何時までも自分と一緒にいて欲しいという願いを込めて贈るのじゃ」


「もももっ、もしかしてっ!!」


「うむ、お主の兄に指輪にして贈ったのじゃ·····そうじゃ!ソフィよエメラルドは無いか?指輪に宝石を付けてやりたいのじゃが、生憎ワシは丁度いい大きさのを持ってないのじゃ」


「もっちろんいいよ!後で渡す·····というか加工も手伝うよ?私得意だし」


「無理なのじゃ、魔族の角、特に魔王のワシの角は絶対に他人には傷付けられてはならぬ魔王の····· 魔族の誇りなのじゃ!たとえお主であっても絶対にやらせぬ!!」


「わかったから!わかったわかった!!」


 何やらエビちゃんの逆鱗に触れてしまったらしく、物凄い剣幕で詰め寄ってきた。

 とりあえず私は平謝りして許して貰おうとした、






「全く、ホントお主はデリカシーが無いのじゃ」


「ずびばぜん·····」



 結局許してもらえず、顔面をタコ殴りにされてしまったけど、私は元気です。



 なんでも魔族の角、それも恋人に贈った物を他人が加工するのは絶対にダメらしくて、最悪の場合殺される可能性さえあったそうだ。


 顔面タコ殴りで済んで良かったなと魔王の剣幕で言われてマジで怖かった。



 私はそのこわーい顔を頭から追い出すように頭をブンブン振って、ついでにボコボコにされた顔も治すと表情をパッと笑顔に切り替えて皆に部屋の説明を始める。



「ここがみんなが乗る部屋で、居住区って呼んでる所だよ!私が操縦をやるから心配しないでねっ!」


「·····なんか、外から見た時より広くない?」

「空間魔法だよ多分、ソフィちゃんなんだからそれくらいやるに決まってんじゃん」

「そうね、この大きさだと6人で入ると座るのは大丈夫だけれど寝るのは厳しそうね」

「すっごーい!外はかわいくないのに、中はかわいい!」

「可愛いと言うよりかは優雅って感じなのじゃ」

「ねるところ、どこ?」


「はいはいちょっと待ってね、今説明するから!」



 居住区に入ると早速みんながワイワイ騒ぎ始めた。


 私はそんな皆をなんとか宥めると、部屋の説明を再開した。



「入ってすぐのこの場所はリビングね、この窓は本物じゃなくて外の映像を魔法で投影してるだけだよ」



 開発当初は本物の窓だったが、空間魔法を使ったら色々障害が発生したので魔法で投影する仕組みに変更したのだ。


 これにより、窓が無くても室内から外の様子を見れるようになったのだ。



 そして内装だが、高級なキャンピングカーの内装って感じで、ソファやテーブルだけでなくキッチンやトイレに棚などの設備が整っており、まるで移動できるマンションの一室のような事になっている。



「そんでこっちの扉が『秘密基地』への入り口ね」


「それってつまりお風呂も入れるって事だよね!?」


「じゃあ僕は向こうの自分の部屋で寝る事にするよ」


『『ダメッ!!』』


「お風呂にも入れるけど、みんなここで寝るんだよ?じゃなきゃこんな贅沢な仕様にした意味ないじゃん」



 フィーロ君は相変わらず私たちと一緒に寝るのを嫌がったが、珍しくみんなもフィーロ君を引き止めて、無理やりこの中で寝る事に決定した。



「じゃあ夜モードに切り替えるね!スイッチオン!」



 私はスイッチを押すと、ソファが変形したり分裂したりして5人まで寝れるベッドが展開された。

 そして居住区と直結していた運転席も収納されて、私用の寝心地抜群のベッドが出現した。


 まぁ、私用のベッドがある運転席は先がとがった空間だから少し狭いんだけどね?

 といっても運転席も豪華な仕様にしてるので広いと言えば広いから2人寝るくらいなら十分足りる。



「はい完成!1番奥のベッドは私専用だから取っちゃダメだよ!じゃあ好きな場所を選んでね!」


『『わーい!!』』


「あっ!ちょっ!」



 そう言った瞬間、女子組が我先にと場所を取り合い、フィーロ君が出遅れてしまった。


 そのせいで、居住区のベッドはすべて埋まってしまい、フィーロ君は寝る場所がなくなってしまった。



 計画通り(ニヤァ·····)



「·····僕はどこで寝たらいいの?」


「うーん····· 私のベッド、頑張れば2人寝れるんだけどなぁ?どうする?私は·····いいよ?」


「うぅ····· やっぱり僕は自分の部屋でッ!!?」


「どうしたの?」


「ナンデモナイヨ!し、しかたないなぁ!僕はソフィちゃんと一緒にねるよ!」



 この時ソフィは気がついて無かったが、フィーロはハッキリと気が付いていた。

 自身に突き刺さる『お前は一緒に寝ろ』という脅しともとれるような女子組の威圧感に·····



「ちょっとキツいかもだけど、私は気にしないから一緒に寝よっ!久しぶりに抱き枕にして寝たかったから丁度良かったなぁ」


「うぅ····· また抱き枕·····」



 フィーロ君との添い寝が確定した私は心の中で思いっきりガッツポーズをした。

 何せこのベッドの部分は運転席なのでカーテンで仕切る事ができるし、遮音結界も展開できて居住区に音が漏れないようにできるのだ。



 ·····そう、今回の旅で私はフィーロ君に告白出来ればいいなと思っているのだ。

 予定日はフィーロ君の誕生日だけど、私がヘタれてしまうかもしれない。


 だからこそ、このベッドルームを作ったのだ。


 ダメだったら移動中のキャンプ中にでも既成事実を作ってしまうという背水の陣なのだ。

 もし早まっても私は構わない、それくらいの覚悟を決めてこの部屋を作ったのだから·····


 本音を言ったら私の部屋とかフィーロ君の部屋がいいんだけどね·····



「じゃあベッドの位置は決まったから、次は外の設備の説明をするね!じゃあみんな外にいくよー!」


『『はーい!』』



 私はちょっとドキドキしている心を鎮めるように、キャンピングトラックの外にみんなを引連れて出ていった。





「·····というわけで、こんな感じで外でも料理ができるようになってるんだ!そんで寝る時は中に入るって感じね」


「オシャレだなぁ····· これ売ったとしたら何円くらいになるの?」


「うーん····· キャンプ機能だけにしても億は軽く·····」


「うっわ高い·····」



 外の機能を一通り説明し終えた私に、アルムちゃんが真っ先に値段について質問してきた。


 まぁそりゃオーバーテクノロジーな、これ1台で戦局がひっくり返るレベルの兵器だし、中身も常軌を逸した物凄い設備が整ってるから仕方ないよねっ☆



「ちなみに作ったのはこれだけじゃないよ!コレくらい凄いのがまだ残ってるから楽しみにしててね!」


「これよりすごいって何よ····· 船?」


「んふふ、秘密っ!」



 グラちゃんに言い当てられて少しドキッとした。


 ちなみに船には特に改造は加えてないけど一応武装はしてあるよっ☆



「これで道中は楽になりそうだね、普通の馬車だとおしりが痛くなるから助かった·····」

「うんうん!それにお菓子もあるからのんびりできそうだね!」

「安全じゃが、ちとスリルが足りんのぅ·····」

「ねれるのが良い·····」


「エビちゃん、これ屋根の上に座れるからそこに居たら?結構楽しいと思うよ?」


「うむっ!そうするのじゃ!·····まぁ、飽きたら中でのんびりさせてもらうのじゃ」


「OK!じゃあそろそろ夕方だし明日に備えて帰って早く寝よっ!」


『『はーい!』』


 こんな感じでみんなへの説明が終わったので、私たちは明日に備えて部屋に帰って早寝することにした。




 ちなみに私はワクワクしすぎて寝れなかった。



名前:ソフィ・シュテイン

ひと言コメント

「大体準備はできたけど、避妊はどうしよっかなぁ····· うん、要は受精しなきゃいいんだから卵子の働きを止めちゃえばいっか!確か残弾数に限りがあるらしいし、不老不死になった時に影響が出ないようにねっ☆·····って私は何考えてんのよっ!!まだそうなるって決まった訳じゃないのにっ!!あーもうダメだフィーロ君の事が好きすぎる·····」


名前:アルム

ひと言コメント

「まったく、フィーロ君はすぐヘタレるんだから····· あぁ作戦決行日が心配になってきた·····」


名前:フィーロ

ひと言コメント

「うぅ····· ソフィちゃんと同じベッドって気まずい····· まぁ嬉しいけど·····」


名前:グラちゃん

ひと言コメント

「この魔動車いいわね、もう二度と馬車には戻れない気がするわ」


名前:ウナちゃん

ひと言コメント

「みんなで一緒にねるの久しぶりだなぁ·····たのしみっ!」


名前:エビちゃん

ひと言コメント

「ソフィ、お主もしや·····」


名前:ミカちゃん

ひと言コメント

「フィーロくん羨ましい、あのふかふかベッドで寝たい、わたし天井にくくりつけられる予定だから」


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