やっぱり主人公は鈍感じゃなくちゃね!
フィーロがソフィへの告白計画を立て、なかよし組のメンバーが全力で協力しているその頃·····
ソフィは釣りをしていた。
◇
「できた!ウルトラ釣竿『ピスケス』っ!」
私が作っていたのは、クルーザーの上でのんびり釣りをするための釣竿だ。
ルーラル海岸は少し沖に出るだけで急に物凄く深くなる地形で、かなり美味しい深海魚を釣ることが可能な事で有名な漁場だ。
まるっきり駿河湾だ。
もちろん深海魚だけじゃなくて上の方では回遊魚とかも釣れるし、海岸付近だったら海底に住むタイプの魚も釣れるというなんでも居る釣りの名所なのだ。
私のこの旅の目的に『美味しい魚を釣って食べる』という物があるので、釣竿が必須だったのだ。
「さてと、ちょーっちテストしてみっかな」
私は夜空色に輝く釣竿を担いで、海水実験施設へと向かった。
◇
私は釣竿の先についた釣り針に魔法で作った疑似餌をくっつけ、魔力と強烈な香りを出しておいた。
ヒュオッ!
そして力任せに思い切りキャスティングした。
\ブスッ!!/
「んぎゃぁぁぁああっ!!?!?!?!!!?!?」
そして釣り針が後頭部に突き刺さった
クソ痛いわ
てかこれ星核合金で作ったから頭蓋骨貫通して脳みす刺さってるな·····
なんか視界がグニャついてるし、アカンところ傷付いたかも。
「くっ、釣りとか全くわかんないからパワーと魔法で解決しようとしたのが間違いだったか·····」
そう、私は釣りはド素人だ。
リールの使い方を動画で見たくらいしか知らないし、正しい竿の動かし方とかも全く知らない。
なんなら魚がかかった時にどうやれば糸が切れないで釣れるのかも全く知らない。
だからこそ、私はパワープレイを選んだのだ。
そしたら後頭部にぶっ刺さった。
「いてて····· そりゃロッドもリールも釣り糸も釣り針もぜーんぶ『星核合金』だからサクッと刺さるわけよね····· \ブスッ!/あいてっ!いててて·····」
星核合金は無敵の金属だ。
常人というか超人でもこの金属を破壊できる物は存在しない。
前にエビちゃんに本気で星核合金の棒を折れるか試して貰ったけど、全くビクともしなかった程だ。
ちなみにエビちゃんは物凄い痩せ型で筋肉も無さそうに見えるけど、アダマンタイトのφ100(直径10cm)の棒を軽々へし折った程のパワーはあるのだ。
ちなみにこのアダマンタイトの棒、宇宙から落としても地面に一切傷つかずに地面に突き刺さるくらいには頑丈なのだ。
つまり、そんだけパワーのあるエビちゃんでさえ曲げる事さえ出来なかった星核合金でできた釣竿、それも私の魔力で強化して程よくしなるけど絶対に折れないし、釣り糸も星核合金のワイヤーなので何があろうと絶対に切れないはずなのよ!!
ちなみに仕組みとしては、魔力を流す事で星核合金を制御してクソ硬くて絶対に曲がらないはずの星核合金の極細の棒を曲がりやすくしてやる事でリールで巻く事ができるようになるのだ。
あとはこう、見た目でバレやすい問題とかは魔法の力で何とかした。
「よし、じゃあ改めて····· ふんぬっ!!」
私は今度こそ後頭部に釣り針を刺さないように気をつけて·····
「おっおっおっ?掛かったァ!」
なんて考えてたら、釣竿がグンッと重くなって何かが掛かったようだ。
私はもう力任せで竿を引き、リールを魔法でオートで巻きまくって、やたらクソ重い獲物を海面まで引き寄せていった。
「あと10mっ!釣れろおおおっ!!」
ザッパァァァァアアアンッ!!
海面から獲物が飛び出すと、その姿を疑似太陽の下に晒した。
その獲物の姿は·····
「岩ァ!?」
ゴシャァ!!
なんと、私が釣ったのは海底の岩だったようだ。
そう、私は根がかりっていうか、星核合金の針が岩さえ貫通しちゃって刺さり、私がパワーで岩をぶっこ抜いて釣り上げてしまったのだ。
そして岩は私の上に落ちてしまい、私は無駄にリスポーンしてしまった。
◇
「あいたたた·····」
復活した私は、釣りを諦めて耐久力のテストを開始していた。
方法は簡単、知り合いのクトゥさんに海中で釣り糸を引っ張って貰って耐久力のテストをするのだ。
その結果だけど、1000トンまではビクともしなくてそれ以上になると流石に釣竿が悲鳴を上げ始めたので中止したので不明だ。
多分1500トン程度ならば耐えるとこが可能だろう。
これならシロナガスクジラが10匹食いついても絶対にちぎれない計算だ。
ちなみに、この釣竿は空間魔法で空中に固定できるので体重の軽い私でも全く問題なく引く事が可能なのだ。
それに伴い、釣った獲物が無理やり引っ張る事で肉がちぎれて逃げられるのを避けるため、魔法で釣った相手をちぎれないように色々補強できるようなシステムを組み込んでおいた。
これで例えメガロドンが掛かっても釣れるだろう。
「じゃあクトゥさんお手伝いありがと!」
『Volllor』
そう言うとクトゥさんは昏い海の底へと帰って行った。
◇
釣竿が完成したので私は夜ご飯を食べにみんなの元へ、つまりディメンションルームの秘密基地へとやって来ていた。
「ソフィちゃんちょっといい?」
「およっ?どうしたのアルムちゃん?」
「ソフィちゃん、どうせビーチに行くならオシャレな格好で行かない?今ならファッションのプロが色々見てあげるよ?」
「うーん····· 私は別に『天使の服』でいいかなって思ってるんだよね」
「·····確かにアレの完成度は高すぎるよね、でもさ、もっと良くしてみない?トータルコーディネートな任せてよ!」
「うーん·····」
オシャレかぁ·····
確かに興味はあるんだけど、夏でこの純白の白ワンピを超える最強の夏感を出せる服は存在しないと思うんだよね。
「微妙かぁ····· よし、じゃあ次の手をつかっちゃお」
「なになに?なんかあるの?」
「ねぇソフィちゃん、ワタシに任せてくれたらさ、フィーロ君もイチコロだよ?」
「詳しく聞かせて」
アルムちゃんの提案は非常に魅力的だ。
確かに私はフィーロ君の事が大好きで大好きで仕方ないけど、いまひとつ勇気が足りなくて告白出来てなかったのだ。
私はフィーロ君の事が好きだけど、フィーロ君は私の事を恋愛対象として見ているのか分からない。
それが圧倒的な壁となって立ち塞がっていたのだ。
だからこそ、今回のアルムちゃんの提案は物凄く魅力的なのだ。
好きかどうか分からないなら好きにさせてしまえばいいのだ!
「えっとね、私の計画だと·····」
「ふんふん·····?」
こうしてアルムちゃんの作戦とファッションの指導を受けた私は、修学旅行でフィーロ君を惚れさせるために色々な事をやり始めた。
名前:ソフィ・シュテイン
年齢:14歳
ひと言コメント
「この釣竿さえあればなんでも釣れちゃうよっ☆ でも今回は餌は私で獲物はフィーロ君だから、精一杯獲物が釣れるために頑張らなきゃ!」
名前:アルム
年齢:15歳
ひと言コメント
「なーんで両想いでこんな分かりやすいのに、2人とも相手の好意に気が付かないのかなぁ····· だからこそ私が恋愛のキューピットになってあげるんだけどね!」




