表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
TS賢者は今日も逝くっ!  作者: すげぇ女神のそふぃ
第3章 TS賢者はアイを知るっ!?
216/222

密かに進む計画


 さて、今回は僕····· フィーロ視点でお送りします。



 なんで僕視点なんだって?


 それはね·····





「どっかにいい場所無いかな·····」



 ある日の事。


 僕は珍しくソフィちゃんの作った亜空間の部屋である『ディメンションルーム』ではなく、寮の自分の部屋にあるベッドの上で横たわっていた。


 つまりベッドに寝転がっている状態だけど、僕は寝ていなかった。



「やっぱりソフィちゃんって凄いなぁ·····」



 僕の視線は天井では無く、はるか彼方にある遠征実習の行先であるルーラル海岸を飛び回って探索していた。


 そう、僕はソフィちゃんがよく使っている『千里眼』という、ほぼ無限にどこでも覗き見できる魔法をコピーして使っていた。


「あっ、いい場所見つけたっ!」


 そんな魔法を使って、楽しみにしていた海辺の景色を先に見ているのには理由があった。



 僕はこの旅行中に、好きな人(ソフィちゃん)に告白しようと画策しているのだ。


 僕はもう8年近くソフィちゃんのことが好きで、その間に何回も告白しようと思ってソフィちゃんの所に行って、直前で尻込みしちゃったり邪魔されたりで1度も出来なかったのだ。


 だから、今回は絶対に邪魔されないように、ちゃんとソフィちゃんに想いを伝えられるように、自由行動の日を1日丸ごと使ってソフィちゃんと、その、でっ、デートして、最後は夕焼け空の海をみながらそこで告白しようという計画を立てている。



 そのためのデートスポットを見つけるために、僕は千里眼を使って先に良さそうな場所を探していたというわけだ。


 だが、僕は先に見てしまったので初見で行って2人で楽しむ事はほとんど出来ないけど、本来の目的はソフィちゃんとのデートではなく、あくまでソフィちゃんに告白をする事だから仕方ない。


 それに、先に把握しておけば彼女をエスコートして男らしい所を見せることが出来るかもしれない。



 って訳で、僕はデートスポットを探し始めた。


 見つける方法はとても簡単だ。

 カップルらしき人物たちが沢山居る場所を空から特定して、そこに降りて見れば良いのだから。


 幸いこの町は観光地であり夏場という事でカップルがとても多くてそういう場所を見つけやすかった。

 そのせいで時々裏路地でイチャイチャしてたり、もっとすごい事をしているカップルを見付けてしまって、僕もやましい事を考えてしまうがこの8年で鍛えた鋼の精神で他の場所に行ったりしていた。



「·····ソフィちゃんは甘いもの、それも優しい甘さなのが好きだからこのお店は絶対立ち寄る、あとここのお店の海鮮丼は人が多くて人気そうだからソフィちゃんも気に入ると思うからお昼はここ、あっこのカフェも海が見えてオシャレだなぁ·····じゃあここも追加、近くの海水浴場は·····あったここだ、これだったら近くでグラちゃんが予約してくれてるはずのこのお店のディナーにも確実に間に合う、あとは····· 最後のポイントは·····」



 千里眼という常軌を逸した魔法を使って僕はデートに良さそうなお店を探して、そこを上空から見て頭の中に記録した地図に書き加えて行く。

 僕は記憶力にはかなり自信があるから、後から頭の中の地図を紙に描き写すつもりだ。



「どこか·····景色のいい静かなところ·····」



 僕は千里眼のお陰で簡単に良いデートスポットを見つけていっていたのだが、最後のポイントが中々決まらない。

 最後の地点、僕がソフィちゃんに告白する場所は、できれば海と空と町が全部綺麗に見えるロマンチックな所が良い。


 だけどそんな場所は早々無いし、夕焼けの海を望める場所となるとかなり限られるけど、目星は付けている。

 でも、問題はまだまだ山積みだ。





 その頃·····


 私の名前はグラシアル・ド・ウィザール。

 ウィザール公爵家の令嬢にして伝説の魔導師サトミ・ド・ウィザールの末裔だ。


 私はその公爵家令嬢という立場を利用して、旅先のとある予約困難な高級レストランの1番いい席の予約をあの手この手で無理やり勝ち取ろうとしていた。



「お姉様、入ります」


『いいわよ〜入りなさい〜』



 そう、私の遠い遠い祖先にして、この国の建国当初から、そのずっと昔から、最悪の魔王と戦った伝説の魔導師であるお姉様に頼ろうとしていたのだ。


 理由はちゃんとある。


 確かに私にはコネやネームバリューはあるが、レストランで事前予約をできる方法が無いのだ。

 そこで私は現在通っている学校の校長であるお姉様に事情を話し、予約をお願いしようと画策したのだ。


 お姉様は校長として事前に旅行先に転移魔法や飛行魔法で行って直々に予約や下見をしていると聞いたことがあり、更に伝説の魔導師が直接予約に来たとなったらどんな高級レストランであろうが1発で予約を取れるはずなのだ。



「お姉様、折り入ってお願いがあります」


「どうしたのー?そんな畏まって」


「今回の遠征実習の行先であるルーラル街にある『ルクスリーレストラン』のディナーの予約をお願い出来ないでしょうか?」


「·····理由を聴かせて頂戴」



「·····今回の旅の中で、私の親友であるフィーロがソフィに告白をしようと計画をしています」


「あらあらあらっ!」


「もちろん席は1番眺めの良いテーブルで予約は7月23日の18時からとフィーロから指定があったのだけれど、出来るかしら·····」


「もちろんよっ!·····ここまでほんと長かったわね」


「ええ、これも全て()()の後押しのお陰だわ」





「·····はいこことここはダメ、このお店も絶対ダメでこの場所はあんまり良くない」


「えぇ·····」

「女装でもして女心を理解した方がいいんじゃない?」


「ギクッ····· あ、えっと、·····ごめん」


 ワタシの名前はアルム、フシ町のゴルド商店の娘であり、フィーロ君の告白を後押ししたこの告白計画の立案者でありアドバイザーだ。


 今は今回の計画の主人公となるフィーロ君が立案したデートプランに目を通し、何ヶ所も指摘を行って最高のデートと告白が出来るように指導していた。



 ワタシからソフィちゃんを()()()んだから、絶対に妥協は許さない。

 それが同じ故郷の親友であろうが、百合の間に挟まろうとした男の子だからだ。


 ·····でも、同じ故郷の親友だからこそ、ワタシは全力で応援する。



「さてとフィーロ君、デートプランが完成したら次は当日に着ていく服を買いに行くよ、1時間とかじゃ絶対終わらないから覚悟してね?ワタシをアドバイザーにしたんだからそれくらいはやりなよ?」


「わっ、わかってるよっ!」



 このデートと告白を絶対成功させるために、ワタシは全身全霊で挑んでみせるっ!




 だけどフィーロ君はやっぱり乙女心をわかってなくてデートプランが完成するまで3日を要してしまった。





 ギイィィィィ·····



「おじーちゃーん、いるー?」


「うおぁっ!?おおウナか!元気だったか?」


「元気だったよー!」



 わたしはウナ・ウェア・ラ・サークレット、この国のお姫様だよ!


 いまはおじいちゃんのところに、フィーロくんの告白がせいこうするために必要な物を貸してくれるようにお願いしにきてるんだ!



「あのねあのね、おじいちゃんわたしお願いがあるんだ·····」


「おお、何だい?おじいちゃんが何でも叶えてみせるぞ?」


「えっとね、こんど学校で遠征実習があるんだけどね、そこでフィーロくんがソフィちゃんに告白するんだ!でもいっつも失敗しちゃうし、当日晴れるか分からないから、まえにおじいちゃんが言ってたアイテムを貸してほしいんだ」


「むっ····· 何だったか····· あぁ思い出した『ルミナリアの御光』か、アレは神話級の·····」


「ダメ·····?」



 わたしはおじいちゃんの膝に乗って、目を潤ませて上目遣いでおじいちゃんを見つめた。


 おじいちゃんはコレでイチコロだ。

 犯罪とかじゃなかったら基本的になんでも叶えてくれるくらいには破壊力があるってわたしは知ってるからね。



「ダメとは言っておらぬだろう?少し待っててくれ」


「やった!おじいちゃんありがと!」



 計画通り·····



 そしておじいちゃんは宝物庫から年に数回だけ天気を晴れに出来る魔導具『ルミナリアの御光』と、金色の馬を象ったネックレスを持ってきて、わたしに渡してくれた。


「おじいちゃん、こっちのネックレスってなに?」


「そのネックレスはな、恋心を抱いて決心した者が身に付けた時、その恋路を邪魔をしようとした者に馬の神が天罰を与えると言われてた物だ、ソフィ殿に渡してあげてくれ」


「すごいっ!おじいちゃんありがとう!だーいすきっ!」


「ふははっ、ウナが喜んでくれてワシも嬉しいぞ、ではソフィとフィーロにも宜しくと伝えてくれ、もちろん2人が交際を始めてからな?」


「うんっ!」



 ふふっ、おじいちゃんはほんとチョロいなぁ·····


 フィーロくん、必要な物は手に入れてあげたよ、だから絶対に成功させてね!





 ·····むっ?

 ワシか?


 ワシは特に何もしてないのじゃ。

 というか、アルムに逆に役立たずだとか黙ってる方がマシと言われてしまったのじゃ。



 あぁ、強いていえばじゃが、ワシの()でありソフィの兄であるラクトと共に先に目的地のルーラル街でフィーロの立てた計画通りに2人でデートをしたのじゃ。


 そしてその感想をアルムに伝えてるという最終調整手伝いをしていたのじゃ。



 ちなみにデートプランじゃが、ワシとラクトからの評価はとても高かった。

 同じ性転換した者として、彼奴にはこの彼氏がいる喜びを味わって幸せになって欲しいと願っている。


 絶対に成功させるのじゃぞ、フィーロよ!





 すやぁ·····


 はっ·····寝てた·····


 じゃあおやすみ。



名前:フィーロ

年齢:14歳

ひと言コメント

「みんな僕のために頑張ってくれてる····· ありがとう、本当にありがとう、恩返しになるかは分からないけど、この告白は絶対に成功してみせるっ!」



名前:なかよし組一同

平均年齢:14歳

ひと言コメント

『『全てはフィーロ君の計画通りに! !』』


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ