表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
TS賢者は今日も逝くっ!  作者: すげぇ女神のそふぃ
第3章 TS賢者はアイを知るっ!?
199/239

魂の器



【2月12日 21:08】


「じゃあみんなおやすみー」

「ソフィちゃんおやすみっ!」

「僕も寝よっと·····」

「あー楽しみね!明日は誕生日ね!!ふふふふふふ」

「ねむ·····うな·····」

「あーウナここで寝るんじゃないのじゃ、自分の部屋で寝るのじゃ」

「おやすみ」


 時刻はまだ夜9時すぎだけど、明日はグラちゃんの14回目の誕生日パーティーをするので私は普段より早く寝ることにした。

 そしてみんなも早寝するようだ。


「はふぁ····· ねむ·····」


 私はあくびしながら自分の部屋に入った。





「うーん、寝れん!!」


 部屋に帰ってベッドに寝転がった私だったが、何やっても寝れなかった。

 疲れたら寝れるかと思ってナニかやったんだけど逆に目がギンギンに覚めてしまった。


 多分グラちゃんの誕生日なのに私が明日が楽しみすぎて眠れなくなってるんだと思う。


「さてと何しよっかな·····そうだ!」


 私はとあることを思いついて、さっきアルムちゃんのシャツのボタンが頭蓋骨を貫通して死んだ私の体をインベントリから取り出した。


「うひぃ·····グロ·····」


 インベントリから取り出した出来たてホヤホヤな私のおニューの体は、うん、ちょっと言葉で表すのがキツいくらいな状況だった。


「とりあえず『リバース』&『リバイブ』」


 グチャグチャグチャッ·····


「うっぷ、何回みてもグロすぎるわ·····」


 私は私の死体に再生魔法と蘇生魔法を使うと、傷口が綺麗に元通りになり、呼吸を始めたのか私の胸が上下しはじめた。


 だが魂が入ってないので起き上がることは無い。


 この世界のヒトの仕組みは不思議で、蘇っても魂が抜けていたら生き返らないのだ。



「だから、もしみんなが死んじゃって魂が行方不明になったら、助けられないかもしれない」



 私はユニークスキル、それも神様公認で生き返ることが出来るし、肉体を作り直して魂を新たな肉体に入れられる。


 ·····まぁ元の肉体を再生させて魂を戻したり、新しい体に入ったら古い体を魔力に変換して吸収できるんだけど、今は自分のストックを増やしたいから古い体が残るようにしてあるけどね?



 本題はそこじゃなくて、もし生き返る事ができる私じゃなくて、みんなが死んじゃうような事があったら私は助けられるかどうか分からない。


 ぶっちゃけ肉体の蘇生に関しては問題ないんだけど、肝心の魂に問題がある。

 私は大丈夫だけど、他の生き物の魂はそんな強くなくて魂が体の外に出ちゃうとだんだん劣化してしまうのだ。



「魂を操るのはできる、ゴブリンとかで実証済みだし完全蘇生もできた」



 流石に人で試すのはダメだから魔物の魂で実験してるけど、体の外に出た魂を魔法で掴んで放置してると個体差はあるが幽霊、つまりレイスとかそういう魔物に変化してしまうのだ。


 これはアカシックレコードにも記録されてて、実際に人間でも発生する事が確認されているし、長く放置していたら蘇生時に記憶の欠如や人間性の喪失等が発生するのだ。


 その期間は長くても49日、もし受けたダメージが大きいとすぐに昇天してしまうから、魂を掴んでおくだけでは蘇生に支障が出てしまう。



「つまり蘇生時に魂が逃げないように掴んでそのまま放置してたら生き返らせる意味が無い」


 ここで、魂の時間を止めればいいんじゃないかって思うけど、実体の無い魂を止めたり、時間を止めながら肉体を再生するのは困難を極める。


 インベントリへの保存もかなり難しいみたいだから、何らかの対策が必要だ。



「だからこそ、生き返らせる時に魂を仮保管して閉じ込めるための容器が必要になる」



 だが都合よく魂を閉じ込めるための器なんか無い。


 製法は一応アカシックレコードに載ってて、複数人の人間から抽出した魂を固めてできた結晶に魔法で閉じ込めるという外道な方法だ。


 だけど私は別の方法を思いついた。



「魂の無い私の蘇生した体になら入れられるはず」



 私が蘇生させて使ってる私の体には魂が無い。


 つまり私の蘇生体は空き物件状態で、魂という名の居住者を募集している状態なのだ。


 じゃあそこに仮入居させたら?

 そう、私の体で別の人として動く事ができるのだ。


「まぁ魂って特有の形があるから、他の人の魂は入らないんだけどね·····」


 魂には人によって形にクセがあり、基本的に他の人の魂が肉体に入ることは無い。

 魂の形にクセがあるように魂の器にも本来の持ち主の魂の形に合った形になっているのだ。


 だから無理やり私の体に誰かの魂を入れようとしても入らない····· というか入っても拒絶反応で魂が壊れてしまう。


 稀に中身が入れ替わる事があるけど、アレは魂の形がよく似ている2人がぶつかる事で魂が入れ替わる事があるかららしい。



「じゃあ、魂の器の形を変えて誰でも入れるようにしたらどうなるかな?」



 そう、魂の器の形さえ良ければ他人の体でも問題なく動く事が可能なのだ。


 私が考えたのは、死んだ私の魂の器の形を誰にでも合うような形にしておいて、入った瞬間閉じ込めてしまうという方法だ。


 これは例えだけど、魂の器の凸凹を無くしてツルツルにしたらどんな形でも入れる事ができるのだ。


 まぁ他にも問題はあって、魂と魂の器は人によって大きさが違くて、もし魂の器が魂より小さいとはみ出して魂が壊れる·····んだけど、私の魂の器はクソでかくてドラゴンなんかより圧倒的に大きい。



 ちなみに私と同じく神様に作られた体と魂を持ってるウナちゃんにはこの器が2つあって、魂が∞みたいな双子の形になってる。

 そして2つある魂と器が2つに別れることで分裂しているらしい。


 神創人間3人目のグラちゃんの器はクセは無いけどまぁまぁ大きくて、なおかつちょっとやそっとでは魂が外れにくかったりと、洗練されてて次世代機って感じの器と魂をしている。



「あーもう思考がズレる!そうじゃなくて!私の魂の器はクソでかいから!誰のでも漏れずに受け止められるってこと!!」



 私は無理やり変な方向に進み始めてた思考を戻すと、再び『魂の器』について考えはじめた。


 魂の器は小さいと問題があるけど、大きい場合は特に問題は無いのだ。

 たまに魔物でも魂の器はデッカイのに魂が小さいヤツとかが居るけど、そいつは他の魔物と同じく普通に動き回って私を襲ってきたりしたので倒した事がある。



「話が長くなった、一言でいうと『私の体は魂の仮容器はピッタリ』って事ね、じゃあ早速·····」



 私は魂や魂の器に干渉する魔法、魂魄魔法を使って古い体の器をイジりだした。


 まず歪んだ私の魂の器を綺麗な形にして、私の許可無しに勝手に侵入出来ないようにしておく。

 そして操られたり劣化したり勝手に出ちゃったりしないように改造して行く。


 別に魂が入っても動かなくていい、誰かが死んだ時に魂を入れて肉体を再生させる間だけでも魂が劣化しないようにできればいいのだ。



「よいしょっ····· うんしょっと、大体完成っ!!」



 作ってから思ったけど、別に肉体は要らない気がしてきた、必要最低限の臓器だけケースに詰め込んで栄養素を送っておけば·····


「危なっ!いまヤバかった、思考が深淵に引っ張られてたわ·····」


 なんかこれ以上はヤバい気がしてきたので、私の体で作った魂の保管庫はこれで完成って事にした。



「これを使う事が無ければいいなぁ····· うん、私がみんなを守んなきゃ」



 そう誓った私は、魂保管用の私の体をインベントリにブチ込んでベッドに横になると、頭を使ったからか直ぐに眠気に襲われて、夢の世界へと旅立ってしまった。


 すやぁ·····



名前:ソフィ・シュティン

ひと言コメント

「今思うと私って相当ヤバい事をやってる気がしてきたけど、みんなを守りたいから仕方ないよねっ☆あぁ明日のパーティーが楽しみ!!」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ