心と体のメンテナンスっ!
【建国1225年2月10日】
今日は大会の集計日なので競技はなく、選手は丸一日ゆっくり休んで明日の閉会式に参加する感じになっている。
なので私は『ディメンションルーム』にてゆっくりと休みながら、サブの体の修理を行っていた。
「お疲れ様、私」
「·····」
私は私の頭を撫でて褒めてあげた。
海の上を走った私の体は血みどろで見るに堪えない事になっていたが、装備ごとしっかり洗ったので今は綺麗さっぱりになっている。
表面だけは
内部の骨格や筋肉は無理やり何度も再生させたせいでグチャグチャになっていたのだ。
もちろん極力完全に治るようにはしてあったが、連続してるとやはり狂ってしまう場所もあるようだ。
内蔵も骨も筋肉もめちゃくちゃ、辛うじて生きているというレベルの傷だ。
「アカシックレコード、私の肉体データを表示して」
ヴォンッ
「ふんふん····· 続いてサブの私の体をスキャン、比較して異常な点を表示」
ピピピッ·····
サブの私の体をスキャンして、おかしくなっている所を表示すると全身が危険な状態を示す表示で真っ赤になった。
特に脳が真っ赤になってた。
·····誰が頭おかしいヤツじゃい!
「あっ消えた」
文句を言ったら頭の所にあった危険表示が消えた。
まぁ頭の表示が消えただけで体は、主に下半身はずっと真っ赤なままだ。
「とりあえず治して行くかぁ····· 耐えてね私」
私は私の体のおかしくなった部分の治療を開始した。
もちろん作業場は完全な無菌状態にした空間で、念の為私のサブの体には麻酔魔法を使って痛みを感じなくさせている。
まずは骨格だが、何度も折れては治ってを繰り返した結果、捻れたりズレたりしてくっついてる場所がかなりあったので修復、それと同時に歪な形になっていた骨や関節もアカシックレコードのデータを参考に修理した。
骨格が治ったので次は筋肉だ。
こっちも何ヶ所も断裂して異常な状態でくっついたところや腱が断裂したままになっている場所がある。
ここも魔法でしっかり元通りにしてあげた。
そんで次が超難所の内臓系だ。
もう酷いという言葉しか出てこない状態で、これでよく生きてたなってレベルの損傷だ。
この身体じゃ消化も出来ないし絶対に赤ちゃんも産めないって言えばどうなってるか想像できるかな?
そんなグロいモノというかモツを見た私は猛烈な吐き気に耐えながら内臓系を治療した。
続いて神経や血管や魔力流路の細かい修繕を行い、皮膚も綺麗に元通りにして、後はやってみたかった体の魔改造なんかをやって、色々強化とかをやってみたりと、私は私の体をイジり始めた。
◇
「ぶはぁ!疲れたぁぁあ!!」
「わかるー!!」
何とか体の再生が終わった私たちはお風呂に入って心のケアをしていた。
·····そう、私たちだ。
「まっさか私の魔結晶を入れたら動いちゃうとは·····」
「私の方こそビックリしたわ····· まぁ近くに居ないと動けないって欠点はあるけどほんとビックリだよ·····」
私はサブの私の体の治療中に、ふと思い立って『ソフィの石』と接続した魔結晶をエビちゃんみたいに心臓付近に入れて魔力流路や神経と結合させてみたら、なんと脳がリブートして起き上がって勝手に動き出したのだ。
それも私が意識を共有して動かすタイプではなく、なんと自立型なのだ!
どうやら魂を共有して、脳はアッチのを使うから自立して動くようになったらしい。
色々調べた結果、私の『アカシックレコード』というメインCPUじゃなくて、脳みそという『一次記憶装置』を擬似的にCPU代わりにして活動しているようだった。
で、本来は魂がないと動かないんだけど、本体の私から擬似的に魂を埋め込まれた事で動けるようになったらしい。
パソコンで言うと、メインのパソコンから電源を分けてもらって動いてる感じかな?
未だになんで動くかイマイチ分かってないし最初はめちゃくちゃ混乱したけど、2人の私による冷静な解析で『なんか知らんけど増えた!とりあえずお風呂入りたい!』という結論を出して今は2人でお風呂に入っている所だ。
「·····でさ、メインの私」
「なに?」
「私の扱い酷すぎない!?体が治ったと思ったら魔改造されてるし!!なんで魔結晶埋め込んだの!?」
「それはー、そのー····· てへっ☆」
「なんだァてめぇ!!【自主規制】してやるぅ!」
「きゃあ!自分【自主規制】だー!」
「私の弱点は私が一番知ってんだー!うがー!!」
「それは私もだよ!!ふんがー!!」
ギャーギャー!!
「·····ねぇ、あれどう思う?」
「分裂してるわね」
「わたしも分裂して混ざろっかな」
「やめとけ、あのアホに混ざったらお主までアホになるのじゃ」
「ん、酷い」
フィーロを除くなかよし組のメンバーは、風呂場で自分同士の弱点を攻撃し合ってキャンキャン騒いでる2人のソフィを見て呆れていた。
ちなみにフィーロはもうとっくに風呂から出て避難している。
◇
「はぁ····· 気持ちよかった」
「もちろんお風呂の話だよね?」
何故か自分同士で大喧嘩した私たちは、お風呂から上がってのんびりと牛乳を飲んで涼んでいた。
やっぱりお風呂上がりの牛乳はサイコーだ。
「なんか私が2人いるって不思議だねぇ·····」
「そうだね····· 特に生き返った方の私は不思議で仕方ないよ、死んで生き返ったと思ったら実は別の私が生き返らせたって知った時はビックリしたよ」
「だろうね、でも理解が早くて助かったよ!流石は私だねっ☆」
「こんなマッドな事を平気でやるなんて流石だね☆」
私たちは服も着ないでタオルを肩から掛けてのんびりと会話をしていた。
「メインの私さ、そろそろ私を解除しないの?」
「あー、そうだねぇ····· 2人居てもウナちゃんみたいに行かないし大変だから····· 今日はありがとね」
「うん、必要になったらまた呼んでねー、すやぁ·····」
メインの私はサブの私に繋げていた『ソフィの石』のリンクを解除すると、サブの私は寝るようにパタッと倒れて動かなくなってしまった。
やっぱりこの瞬間はなんかちょっと見てて苦しい。
このまま収納してもいいんだけど、それも可哀想だから私は私に服を着せて自分の部屋に運び、6歳くらいの時に使ってた部屋のベッドに寝かせてあげた。
とりあえず睡眠時間が足りたらインベントリに収納するとしよう。
「ふぁぁあっ····· 午後からは何しよっかなぁ·····」
ポカポカと暖かい陽気が差し込む『瑞穂の里』の縁側で私はお茶を啜った。
ちなみに私は午後から国王様に謁見する予定なのをすっかり忘れていて、お昼を食べている時になかよし組のメンバーに教えられて大慌てしたのは言うまでもない。
名前:ソフィ・シュティン(※メインの私)
年齢:12歳
ひと言コメント
「まさか私が増えるとは思ってもみなかったわ····· まぁ普段は私1人で充分だよね!」
名前:なかよし組
平均年齢:12歳
ひと言コメント
アルム
「何やってんだろソフィちゃん·····ワタシも混ざりたいんだけど」
フィーロ
「ソフィちゃんが2人····· 僕はどっちを選べばいいんだ?どっちも?うーん·····」
グラちゃん
「2人いるのはウナだけでいいわ·····」
ウナちゃん
「わたし以外がふえてるのみるの、なんか不思議」
エビちゃん
「む?片方のソフィ、魔物化しておらぬか·····?いや魔石では無いから魔物ではないのか·····」
ミカエル
「すぴー·····」




