ソフィ・シュテインと謎のプリン
それはある日の事だった。
私は魔法競技の練習を終え、いつも通りみんなとお風呂の入っていた。
ちなみに居候の新メンバー、ミカエル先輩ことミカちゃんも一緒に入っている。
「あー····· そういえば魔法競技って言ってたけど、正式名称なんだっけ····· 大会ってしか覚えてないや·····」
「えっ?覚えてないの?いつも熱心に見てたのに?」
「確か凄い長かったわよね『世界魔法競技連盟主催 全世界魔法学園総合競技大会』だったかしら?第何回かは忘れたわ」
「わたしはしらなーい」
「ワシも知らんのじゃ、魔族が参加し始めたのもつい最近らしいからの」
「ん、わたしもしらない」
第何回かは知らないけど、確かに『世界魔法競技連盟主催 全世界魔法学園総合競技大会』みたいな名前だった気はする。
まぁどうせ優勝できるし気にしなくてもいいや。
◇
「あー·····気持ちいい·····」
温泉の湧き出し口近くで温泉に浸かっていたら身体が熱くなってきたので、私はそこら辺にあるビーチチェアに寝転がって体を冷やしていた。
「ソフィちゃーん、大開脚したらはしたないよー」
「そうよー!ちゃんと閉じなさい!というかタオルくらい掛けなさい!」
「まるみえだよ?」
「おっ?中々気持ちよさそうなのじゃ、ワシもやりたいのじゃ」
「んっ、さむいの、嫌」
確かに私はビーチチェアで思いっきり足を開いて乙女に有るまじき姿を晒している。
でもコレが良いんだわ。
はぁ、涼しい〜·····
「おいソフィよ、そこを退くのじゃ!ワシにも使わせるのじゃ!!」
「いーやーだー!!うわっ!?ぶべっ!」
エビちゃんがビーチチェアで寝転がっていた私をそこら辺に放り投げ、代わりにチェアを奪って寝転がってしまった。
「こんにゃろ····· 許さんっ!!」
「あいだだだだだだだだだっ!!!下の!下の毛を引っ張るな!!痛いのじゃぁァァァア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ッ!!」
「じゃあそこを退いてよ!元々私の場所でしょ!?」
私は反撃とばかりにエビちゃんの【自主規制】の毛を思い切り引っ張ってやった。
ちなみに彼女は私のムダ毛殲滅魔法処理を受けていたが、半年くらい前に解除して欲しいと言ってきたので解除したので今は髪の色と同じ銀色の毛が少しだけ生えてきている。
こんなとこでやる話でも無いけど魔族の中でも毛量の多い少ないがあるらしく、エビちゃんは少ない方でこれくらいがMAXらしい。
要らんわそんな情報。
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僕先お風呂上がるから!僕いるのに喧嘩しないで!
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「あっはーい!!というか!退いてよ!!」
「い゛っだい!のじゃっ!!この····· 貴様が手を離せー!!」
「あ゛いだだだだだだっ!?!?」
このやろ!!?
私のB地区を摘んで捻りやがったな!?
痛いッ!?マジで痛いんだけど!?
「あばばばばばっ!?!?」
「ぎゃぁぁああっ!下の毛を引っ張るなぁぁあ!!」
痛さで思い切り仰け反ってしまったら、どうやら掴んでいたエビちゃんの【自主規制】の毛を引っ張ってしまったらしい。
だけどエビちゃんはビーチチェアから退く気は無いらしい。
こうなりゃ最終手段を取るしかないか?
「おら!尻尾出しやがれ!コチョコチョしてやる!」
「いーやーじゃー!!ツノもしまってやるのじゃ!」
「あっクソっ!ツノしまいやがった!!」
エビちゃんは自身の弱点であるツノをスっと頭の中に収納してしまった。
まぁツノは頭より大きいので頭蓋内部に収納してる訳ではなく、なんか魔法で消せるらしい。
でも人間で言うと鼻詰まりを起こしているようなものらしく、割と辛いらしいからマジで嫌な時にしか使わない手段だ。
「ちっ、取っ手を持って運んでやろうと思ったのに」
「ひっどいのじゃ!こやつワシの大切な角を取っ手って言ったのじゃ!!というか下の毛から手を離すのじゃ!そろそろ引っこ抜けちゃうのじゃ!!」
「じゃあ退いてよ!!」
私はB地区に伝わる痛みを限界を超えて我慢しながら引っ張る力を強めた。
「いい゛っだいのじゃっ!!わかったわかったわかったのじゃ!!もう退くのじゃ!だからやめるのじゃぁぁぁああっ!!」
「よし退いた!はぁ····· やっぱりサイコー·····」
先に根負けしたのはエビちゃんだった。
私はエビちゃんが退いたお気に入りのビーチチェアに寝転がると、涼み始め·····
「寒っ!やっぱり温泉入ろっと」
「ああー!!キサマッ!!折角ワシが譲ったのに放棄して入りやがったのじゃ!!?っざけんなー!!」
プチッ
「あ゛あんっ!?エビちゃんが退くのが遅かったんでしょ!?それにあのチェアは私が作ったモノだ!!そのガバ【自主規制】に特大サイズ【自主規制】ぶち込むぞ!?」
「あーー!!こやつ!言っちゃいけない事を言いやがったのじゃ!ワシの【自主規制】はまだガバガバじゃないのじゃ!キッツキツなのじゃ!!」
「何言ってんのよ!!この前【自主規制】太くしてたじゃん!!」
「な、ななななっ!?キサマッ!見ていたのか!?」
「風呂場でやるな!!というか寝落ちするな!!朝に風呂に入ろうとしたら【自主規制】が【自主規制】からまろび出た【自主規制】したまま全裸で寝てるエビちゃんを発見した時の私の気持ち考えたことある!?」
「あの時か!?あの時じゃな!?何見てるのじゃ!貴様のその【自主規制】にも【自主規制】をぶち込んでやろうか!?そう言えばお主、この前フィーロの【自主規制】を見ながら【自主規制】では飽き足らずとうとう【自主規制】を破って【自主規制】しておったじゃろぅ?はっはーん?さてはお主」
「あっ、あああっ!?おまっ!?おままおまおまええええーーーっ!!見てたな!?さては私の【自主規制】見てたな!?」
「おうおうおう!しっかりと見ておったわい!可愛い声でキャンキャン叫んでおったのをしっかり聞いておったのじゃ!!」
「ひぅ····· あ、あれは····· その····· あんなモノみて我慢出来るわけないじゃん·····」
「ほう?どんなモノじゃ?愛しの人の【自主規制】はどんなモノだったのじゃ?言うてみぃ、愛しの人の【自主規制】をどうしたいのじゃ?」
「うううううっさいっ!!愛しの人とかじゃない!」
「むっふっふっ、今じゃったらその愛を叫べば脱衣所のフィーロに想いも届くのじゃ、ほれ叫んでみろ『ふえぇ····· あのね!わたし、ふぃーろくんのことだーいすきっ♡♡♡』となぁ!!」
「そっ、そんな事出来るわけないじゃん····· はずかしいし、フィーロ君が私の事どう思ってるかわかんないし、好きじゃないかもしれないし·····」
「貴様は〜〜〜〜!!じゃからワシはずっと砂糖を吐く羽目になるのじゃ〜〜〜〜〜〜!!この〜〜〜〜〜〜っ!!!」
「ぐえぇぇぇっ!!魔王退散!魔王退散!魔王退散っ!!」
「ソフィちゃんの顔がどんどんピンク色になってってる·····」
「まぁ死んでも生き返るしほっといてもいいわよ」
みんなひどくない!?
というか、私もう限界·····
「ふん、まぁこのくらいにしといてやるのじゃ」
「かはぁっ!はー死ぬとこだった·····」
別に息止めるなら10分くらいいけるんだけど、脳に血が回らないと流石に死んじゃうからね。
あーヤバかった。
「·····ところで」
「なに?アルムちゃん」
「みんなさ、正直フィーロ君って、どう?アリかな?」
「エ゛」
「そうね····· アリかナシかで言えばナシね、フィーロ自体は凄くいいのだけれど、私は家柄の関係で無理ね、認めて貰えないわ」
「わたしはだいすきー!ソフィちゃんがうじうじしてたら貰っちゃうよ!!まぁたぶん第2夫人とかになっちゃうかもだけど!」
「ワシはまぁアリじゃな、ちとナヨナヨしとるのが気に入らんが、なかなかの美青年じゃからのぅ」
「ワタシは〜····· 正直女の子の方が好きだけど、パパから子供せがまれたら良いかなって思うくらいには信頼してるし好きだよ!!」
「ん、どーでもいい、よくしらないし」
「えっ!!?!?!?み、みんな、意外と、フィーロ君の事狙ってる·····?」
「「「「うん」」」」
「きょーみなし」
「ミカちゃんは黙って寝てて」
「ん·····」
非常にマズい。
みんな、唯一の男子だからなのかフィーロ君の事意外と狙ってるわ。
こ、こりゃ、うじうじしてたら先に盗られるかもだし、押しに弱いフィーロ君なら皆から迫られたら·····
·····うん、ヤバい。
正直ちょっとイジりすぎて距離感が離されてる気がして嫌われてるかもって思われてるし·····
現に薄着で近付くとすすすっと離れてくし·····
「·····どうすればいいかな」
「それを自分で思いつかぬあたりヘタレなのじゃ、やーいヘタレのじゃ〜」
「あぁ!?なんだとコノヤロウ!!さっきから聞いてりゃ煽ったりしてきやがって·····!!むがーっ!!恋愛、難しすぎるんだってー!!」
「ふっ、ぷくくっ、お主、フィーロの事好きってしれっと認めおったな、ぷーくすくすっ!!」
「て、てめぇ·····!!!でも、どーせ片思いだし、みんな美人でいい子だから、私こんな性格なせいで格下に見られてそうだし·····」
「このヘタレ!!ドヘタレ!!バカタレ!!焼肉のタレーッ!!既成事実なのじゃ!さっさと押し倒してそのまま成り行きでセッじゃばがっ!!?!?」
私はエビちゃんの角を掴んで顔面に膝蹴りを喰らわせた。
そして怒った私は、プンプンしながら夕飯で出そうと思ってた蒸し毛ガニを作るため、温泉併設の地獄蒸しへ向かっていった。
「いてて····· 血は·····出ておらぬか、あやつ本気で蹴りやがったのじゃ」
「お疲れ様〜、見事に認めてたねソフィちゃん」
「これならお互いの想いに気がつくのも時間の問題ね」
「はやく付き合わないかな〜、あのふたり!」
「·····すぴぃ」
◇
なかよし組女子メンバーがそんな会話をしてる事もつゆ知らず、罵倒されまくった事にはらわたを煮え繰り返しながら地獄蒸しへ向かっていた。
どう陰湿な仕返ししてやろうかあんにゃろう。
寝てる間にアソコにハッカ油塗ってやるかな、うんそうしよう。
私はインベントリから深海の方々に採って貰ったカニ味噌がギッシリ詰まってズッシリした毛ガニを1杯取り出した。
私の温泉には地獄蒸しという温泉の蒸気で食材を蒸して調理する設備があるのだ!
私は地獄蒸しの所まで全裸で片手に毛ガニを持って歩くというカオスな絵面を醸し出しながら行って、その蓋を開けると·····
「·····何これ?」
漆黒の7色にドス煌めくゲーミングプリンがそこにあった。
そういえば、私がフィーロ君に惚れた日にウナちゃんが食べたいって言ったからお風呂に入るついでに蒸しておいて·····
その後色々ヤッて、忘れて今の今までずーっと蒸されてたって事?
今は20日で、確か入れたのは12日だから·····
「·····1週間以上蒸してた?」
「なになにー?うわ····· キモ·····」
「これは酷いわね·····」
「ぷ、プリンさん?どうしてこんな姿に·····」
「んっ?なに、これ?」
みんなが見に来たが、謎のプリンを見た途端ドン引きした。
というかなんで黒いのに虹色に光ってんのこれ?
しかも本当にゲーミング○○みたいに1680万色に輝いてるし·····
極め付きは鑑定しても『謎のプリン』としか出てこないって事だ。
「·····コレどうする?」
「残念だけど捨てたら?」
「少なくとも食べたらダメね」
「うんうん····· わたしも食べたくない·····」
「キモいのじゃ、そうじゃお主食べてみるのじゃ」
「ん、わたしはいらない」
どうしよっかな·····
3個あるから2つはインベントリに保管するとして、私は生き返れるし1つだけ食べてみよっかな·····
「ん?あっそうだ、丁度いい実験体があったわ」
私は近くにいたアイツの口にドス虹色に煌めくプリンを押し込んだ。
「おらっ!さっきの仕返しだ!食え!」
「ーーーーー〜〜〜〜〜〜ーーっ!!?!?!?」
◇
「·····」
「·····」
「·····」
「·····」
「·····」キラキラキラキラ·····
「·····」
〜静寂〜
「·····何それ?」
「ゲーミングエビちゃん」
「うっうっ····· もうお嫁に行けないのじゃぁ·····」
謎のプリンを食わされたエビちゃんは身体中の毛という毛が1680万色に輝き、それに加えてツノのクビレから漏れていた紫色の光だったり瞳も1680万色に輝いて、極め付きは、体の縁が虹色に光り輝いてすっごくエレクトリカルなパレード状態で喧しい事になっていた。
名前:ソフィ・シュティン
年齢:12歳
ひと言コメント
「·····今回【自主規制】が出る回数多かったなぁ、これも全部エビちゃんのせい····· ブフッw」
名前:アルム
年齢:12歳
ひと言コメント
「ソフィちゃんとフィーロ君、いつのまにそんな事してたんだ····· うわぁ·····」
名前:フィーロ
年齢:12歳
ひと言コメント
「ゲーミングって何?というかなんでエビちゃんが虹色に輝いてるの?色々説明して欲しいんだけど·····」
名前:グラちゃん
年齢:11歳
ひと言コメント
「これは酷いわね····· もうマトモにエビちゃんの顔を見れ、ブフォッw」
名前:ウナちゃん
年齢:12歳
ひと言コメント
「あははははっ!エビちゃんすっごいキラキラしてるー!·····食べなくてよかった」
名前:エビちゃん
年齢:12歳
状態異常:ゲーミング化(効果時間 47:52)
ひと言コメント
「なんじゃこの状態異常は·····というかこの状態あと48時間も続くのじゃ!?どうなっとるのじゃぁぉぁあああっ!!?」
名前:ミカエル
年齢:12歳
ひと言コメント
「·····うるさくて、おんせん満喫できなかったんだけど、ん、ゆるすまじ、ぷりん食え」




