なかよし組 居候の新メンバー!
いつのまにか私のケッテンクラートに乗っていたミカエル先輩を連れて、私はB寮の自分の部屋に居た。
まぁもちろん下ろそうとしたけど、文字通りテコでも動かなかったから諦めて連れ帰ったのだ。
星核合金製のバールが折れ曲がったら諦めざるを得ないよね。
「で、先輩は何しに来たんですか?」
「ん、快適な睡眠の、気配がした」
「こっ、この部屋ですか?普通の寮の部屋ですよ?」
「んーん、ソフィちゃん、おんせんの匂いする」
「うえっ!?えっと、それはー、あっ!私ケッテンクラートもってるでしょ?アレ使えばフシ町の温泉に一瞬で行けるから!」
「すんすん····· におい、まだあたらしいよ?」
「うえっ!?」
確かに今朝私はお風呂に入ったけどさ·····
実は恥ずかしくて黙ってたけど、今朝初めて月経が来ていたのだ。
朝起きたらパジャマとか股が血だらけでめちゃくちゃ驚いたわ、もうマジで最悪で昨日はノーパンで寝てたせいでダダ漏れになってたのだ。
神のパンツを穿いとけば経血を受け止めて清潔に保つ事が出来るので(※理論上)、マジで穿いとけば良かったと後悔してる。
んで、ちょっと来るのが早いと思ったけどちょいちょい時止めてたせいで来るのが早くなったようだ。
そのため朝からシーツとか布団とかパジャマを洗濯したりですごく忙しくって、汗もかいたし血でグショグショになってたので朝風呂を楽しんでたのだ。
「い、いや、なんのことですかねー?温泉なんて知らないですよー」
「んーん、隠してる、わたしわかる」
「ふぐぐぐぐ·····」
◇
「·····で、根負けしたと?」
「ハイ·····」
「ん、かった」
私はなんとか誤魔化そうとしたけど、1歩も引かないミカエル先輩に根負けしてしまい先輩を『秘密基地』へと案内してしまった。
部屋にやってきたミカエル先輩は即座にコタツの温度を検知したのか、中に潜り込んで出てこなくなってしまった。
天使ってピット器官でもあるのかな。
「せんぱーい、温泉は入らないんですかー?」
「入る」
『『うわあっ!?』』
コタツの中に籠城していた先輩に温泉に入らないか声を掛けると、なんと全裸で出てきた。
「おんせん、どこ?」
「うえっ!?あっ、こっちだよ」
「ん、了解」
私は急いで先輩を温泉に案内して、フィーロ君の目に映らないように·····
と思ったら、既にウェアちゃんがフィーロ君の目を塞いでいたので大丈夫だった。
まぁ脱いだのは仕方が無いので私はコタツの中から先輩が脱ぎ散らかした服を回収して、先輩と一緒にお風呂へと向かった。
◇
脱衣場に到着すると、先輩が鏡やら何やらを興味深そうに見ていた。
「先輩!お風呂はそのドアの先ですよ!私も着替えるので先に体洗っててください!」
「ん、やっときた」
私は急いで制服を脱ぐと、先輩を追いかけて風呂場へ向かった。
「ん、すごい、ね」
「ここですか?まぁ魔法で作っただけなんで大したこと無いですよ?」
「·····うん、やっぱりそう、わかった」
「えっ、何が?」
「ん、またあとで、いまはおふろ」
「不思議な子····· まぁいいや」
「んっ!」
制服を畳んでカゴの中に入れた私は、何やら考えている先輩を引き連れて風呂場へと向かった。
◇
「はぁぁぁあああっ····· 生き返るぅ·····」
「んぅぅぅぅうう····· 気持ちいい·····」
お風呂に入る前に先輩へ髪や体の洗い方を徹底的にレクチャーしたら結構時間がかかってしまった。
だって先輩、シャワーを浴びたら(※頭から浴びただけ)即入浴しようとしたんだもん·····
んで、話を聞いたら天使は汚れないとか言ってたけど髪の匂い嗅いだら濡れた野良犬の臭いがして鼻が曲がるかと思ったから全身丸洗いにしてやって、ソフィ流のヘア&ボディケア方法を徹底的に叩き込んだ。
まぁ一応覚えてくれたみたいだし、ぽやぽやしてるけど理解力はちゃんとあってホント助かったわ·····
「で、先輩」
「みか」
「ん?どういうことですか?」
「わたしと、ソフィちゃん、同い年、先輩ってよばないで?けーごも不要」
「りょーかい、ミカちゃんでいい?」
「んっ」
先輩に····· いや、ミカちゃんに質問しようとしたら遮られて呼び名を変えるよう要求された。
まぁ確かに同い年だしプライベートなら先輩って呼ぶのも変だよね。
「んじゃミカちゃんに質問と制約があるから答えて」
「んっ」
「まず、この亜空間の部屋については絶対に誰にも言っちゃダメ、二度と入れないからね?」
「ん、ぜったい言わない」
「あとはー」
〜『秘密基地』について説明中〜
「わかりました?」
「んっ、わかった」
はぁ、説明するの疲れた·····
次は質問しなきゃなぁ·····
「次は質問、私たちに敵対心は?」
「ない、快適な寝床がほしかった、だけ」
「OK、あー、それじゃミカちゃんの寮の部屋ってどこ?ここと繋げるために必要なんだけど·····」
「ない」
「OK····· なんて?」
「へや、ないよ?そこら辺でねてる」
「ちょいまち····· 野宿ってこと?」
「ん、いつもは、テキトーな空き家」
まてまてまてまてまてまて!
えっ?
えっ??
◇
その後も色々質問したけど、ミカちゃんは相当な変人だった。
まず家も寮の部屋も無いらしい。
普段は橋の下とか廃墟とか空の上でのんびりと寝てるそうだ。
あとは気分次第で屋根の上だったりドラゴンの巣だったりと変えているとか。
·····元々は寮に部屋もあったけど、寝心地が悪いって事で引き払って(※後でドーミさんに聞いたら勝手に出て行ったらしい)、好きな所で暮らしてるんだとか。
ちなみに本人曰く『風通しのいい所が好き』らしい。
続いて目的。
ミカちゃんはマジで快適な寝床を求めていただけだったようで、私やエビちゃんを狙ってきた訳ではないらしい。
この辺りでもう面倒になってきたから、ミカちゃんに好き勝手話してもらった。
そしたら向こうから何個か欲求してきた。
・この部屋に住ませてほしい
・タダでとは言わない、なんかあったら手伝う
・快適な寝床が欲しい
・みんな(なかよし組)と一緒に居てもいいか
「うーん·····」
「だめ·····?」
今私は損得勘定をしていた。
ミカちゃんが仲間に加わった時のデメリットは
・部屋の増設をしなきゃいけない
・食材の問題
・お金の問題
まず、この部屋は無限に広げられるので部屋に関してはなんの問題ない。
それに食材も今はディメンションルーム内で米や野菜を栽培してるし、魚や肉も簡単に集まるようになったので1人増えたところで問題はない。
まぁ調理が少し大変になるけど、どうやらミカちゃんはかなり少食らしいので特に問題は無いだろう。
更にお金はこの前のゴブリン軍団の殲滅でめちゃくちゃ入ったし、私の作る魔石やエビちゃん印の砂糖でめちゃくちゃ稼いでるから買うのも問題ない。
そしてミカちゃんを受け入れるメリットはある。
ミカちゃんは相当強い、·····いや、めっちゃくちゃに強い。
なかよし組のメンバーには防御に特化した子は居なくて攻撃型かバランス型の2パターンしかない。
その中にミカちゃんが加われば、守りに関しては事足りすぎるくらいだ。
つまりもしミカちゃんが私たちの仲間に加われば、相当な戦力増強になるだろう。
ただなぁ、割と面倒見ないと自堕落に過ごしそうな子だから手伝いが必要そうだし、これ以上キャラが増えると色々と面倒·····
「·····ソフィちゃん」
「ん?何?」
「にほんじんでしょ、元」
「·····へげぇっ!?なんでバレっ、いいいいや違うよ?私はフシ町産まれの普通の女の子だから」
「たましい見たらすぐわかる、転生者でしょ」
そうだったこの子、魂管理する側の天使だったわ。
そりゃバレるか。
「·····でも、なんで日本人だってわかったの?他の世界から来たかもしれないでしょ?」
「こんなくおりてぃの温泉、つくるの日本人しかいない」
「·····だよねー」
どうやらこの温泉でバレたらしい。
そういやこの子、あの時『ポ〇モン』って言ってたよな·····
·····つまり。
「ミカちゃん、もしかして日本人?」
「んーん、ちがう」
「え?」
「にほんの布団だいすきだから、ときどき日本にいってふとん買ってきてる」
·····は?
えっ、まって?
時々日本に行ってる?
「つつつつつつつつつまり·····???」
「わたし、日本行く方法、しってるよ? ソフィちゃんにほんかえりたくない?しりたかったら、居候、させて?」
「ようこそ!なかよし組へ!·····その話詳しく」
名前:ソフィ・シュティン
年齢:12歳
ひと言コメント
「エッホエッホ!校長先生に日本への帰り方がわかったって伝えなきゃ!·····自分で言っててなんか恥ずかしくなってきたわ」
名前:ミカエル
年齢:12歳
ひと言コメント
「·····そのネタやめて、ねごこちわるくなる、さいあく、不愉快」




