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TS賢者は今日も逝くっ!  作者: すげぇ女神のそふぃ
第3章 TS賢者はアイを知るっ!?
155/228

賢者姫は何度でも蘇るのさ!



 ぼとっ



 という鈍い音と共に、ソフィの頭が地面へと落下した。



「おい!フィーロ!貴様·····ッッ!!?」


「嫌····· 嫌ぁぁぁぁああっ!!」

「そん、な····· ·····そういえばソフィって生き返れるわよね?」

「え?·····あっそうだった!頭拾ってくっつけたら大丈夫かな?」


「ソフィちゃん確かに正月にそんな事いってたよ!じゃあワタシ拾ってくる!!早い方がいいもんね!!」


「お、おいお主ら!適応早すぎるじゃろ!!?」


 が、友達が斬首されたにも関わらず皆わりとドライな反応をした。

 だって生き返るんだから仕方ない。


「·····」


「って、ヤバいのじゃ!!ソフィならまだ良かったが、ワシらにあの刃を向けられたら本当にヤバいのじゃ!!」

「た、確かに!!」

「どう止めるかしら、凍らせたら死んじゃうわよね」

「わたしたちがそろーりって近づいて止め····· られないかな」「わたしたちフィーロくんに力負けしてるし」


 が、ソフィ以外は生き返る事はできない。

 もしフィーロがあの包丁を他のメンバーに向けてきたら、防御も出来ず切り裂かれるだろう。


 そして今のフィーロは、それをやりかねない状態だ。



『ゴッブブブブ!ツギハアイツヲコロセ』

「·····」


「あやつ、洗脳魔法を掛けたんじゃな·····」


 ゴブリンジェネラルに操られたフィーロは、血塗れのままエヴィリンの方に向き直った。


「なら話は早いのじゃ」


「ちょっと!エビちゃん危ないよ!!」

「どうする気よ!」

「あわわわわ·····」「どうしよ·····」


 が、エヴィリンはお構いなしとばかりにフィーロへ近付き、その刃の間合いまで入ってしまった。

 それと同時に、フィーロが『星断』を横薙ぎに振った。


「·····」

「ふっ」


 が、その切っ先はエヴィリンの首に僅か1mm届かず、空を斬った。


「·····」

 ブンッ

「よっ」


「·····」

 ブンッ!

  シャッ!

 ブオンッ!

「ほっそれっよっと」


 その後も何度もフィーロは斬りかかるものの、全て1mmジャストで届かず·····


 否、ピッタリ1mmで回避するほど余裕で対処出来ていたのだ。


「ナゼダ!?」

「お主、なんか勘違いしとるかもしれぬがさっきのソフィは油断しておっただけで、気付いておれば普通に避けておったぞ?」


 エヴィリンは気が付いていた。


 フィーロがさっきから一度も、『星断』の能力である飛ぶ斬撃を使っていないことに。

 ·····否、使えない事に。


 あの斬撃はソフィが『自分の意思で使わないと出ない』と言っていた。

 それはつまり、操り状態では使えずただの『すごく切れる包丁』でしかないということだ。


 ならば体術はほぼ素人のフィーロが、かつて一騎当千レベルの勇者4人とその身一つで渡り合えた魔王エヴィリンに敵う訳がないのだ。


 更に·····


「·····洗脳魔法についてじゃが、対処法があるのじゃ」


「ナンダト!?」

「ちと苦しめるぞ、フィーロ」


「·····」


 タッ


 ピトッ


 軽く踏み込む程度の動作で瞬時にフィーロの上に上下逆さまになるように飛び上がったエヴィリンは、曲芸のように脳天に手を当て、魔法を発動した。


「·····隷属魔法『Abhängigkeit』」

「ぐっ!?ぐぁぁっ!?!?!!」


「ナニヲシタ!?」


「何って、洗脳を上書きしたのじゃ」


 そして、暴走するフィーロをエヴィリンは洗脳を上書きする事で、動きを止める事に成功した。


「·····」

「エヴィリン・アマイモン・ファゴサイトーシスが命ず、『自由意志で行動せよ』」


「·····っは!?ぼ、僕は、な、に····· を·····」



「ふっ、成功なのじゃ」







「っっっぶはあっ!!死ぬかと思った!!」



 私は神様の世界、神界で目覚めた。


 ちょい訳あって一旦こっちの世界に避難しているのだ。


『·····』

「·····あ、ども」


『あ、ども、じゃないのよ、また死んだわね』


「サーセン····· いや、でも事故とか自爆じゃなくて魔物にやられたんで、その〜·····」


『じゃあとっとと復活しなさいよ』


「いや、なかなか手強いし厄介な事になってるんで、死んだフリして隙をついて生き返って後ろからグサリと殺ろうかなって」

『卑怯ねぇ』


「·····それとショックから立ち直れないんですよ」

『およ?』


「好きな人に殺されるのって、思ってたよ····· り····· っ!?!?!?!!」


『?』


 ん!?

 好き!?


 いま私、フィーロ君のことしれっと好きって言った!?


 いやまぁ、好きか嫌いかって言われたら好きだけどさ、まだ気持ちに整理がついてないからなんとも言えないし·····


 何はともあれ、信頼してた大好きな大親友の幼なじみに裏切られて斬首されたのは流石にショックだった。



「·····なんで、ちょっとイジけていいですか」


『その必要は無さそうよ〜、ほれ』


 ピッ


「えっ神界ってテレビあるの!?しかもデカッ!?」

『なんと8K有機ELよん』


「無駄に超高性能····· って、えぇっ!?」


 ガイア様がテレビを付けると、画面の向こうでは愛しのフィーロ君がゴブリンジェネラルと戦っていた。






「·····許さない」


「お、落ち着くのじゃフィーロ!!冷静さを失うでない!!奴は生き返ると知っておるじゃろうが!!」


「そんなの関係ないって言ってるでしょ!!!僕は、僕は····· この手で、ソフィちゃんを、殺したんだ····· アイツが僕にソフィちゃんを殺させたんだ!!!」


 フィーロは血塗れになる事も厭わず落ちていたソフィの頭を大切そうに抱え、涙を流すほど激怒していた。


「ゴブブ、ソウダ オマエガコロシタ」


「うるさい!!」

「いいから!怒りを鎮めるのじゃ!あやつは既に手負いの雑魚じゃ!!えぇい埒が明かぬ!隷属指令『怒りを鎮めるのじゃ』!!」


「ふーっ、ふーっ!!·····ふうぅぅぅうう、エビちゃん、ありがとう、そのままでお願い」


「う、うむ····· 凄まじい怒りじゃ、ここまで怒るとは·····」


「·····殺す、お前だけは、僕の手で確実に」

「ヤッテミロ!!」


「ダメじゃこやつ完全にブチギレておるのじゃ!!もう理性無いのじゃ!!」


 頭に血が登りすぎたフィーロは『星断』を構えるとゴブリンジェネラルへと向き直った。





『死ね!死ね!!ソフィちゃんをよくも!!僕は·····

僕はっ!!絶対許さない!!マジックエミュレータ:マギ・アンチマテリアルライフル!!』


 ズダァンッ!!


 フィーロ君は駆け出すと同時に、前に私が使ってた対物狙撃魔法をゴブリンジェネラルの大斧へと直撃させ、一撃で破砕していた。


 攻撃手段を奪ったようだし、その衝撃でゴブリンジェネラルの手が変な方向へボキリと曲がっていた。


『グァァアアア!!?』



「ひゅーひゅー!いいぞフィーロくーんっ♡ ガイア様!いますぐポップコーンとなんか飲み物!なんか食べてないと勿体ない!観戦しなきゃ!!」


『·····あの、ソフィちゃん?私ね神界の中でもかなり偉い神様で』

「早くして!!!はりーあっぷ!!」


『え、えぇ····· まぁ持ってくるけど·····』


 私はガイア様をパシらせて、ソファに放置されたガイア様のらしき服とか下着を蹴落としてそこら辺に散らかして、ソファに座って観戦を始めた。



「いいぞ、やれやれー!!」





 戦況は、完全にフィーロ有利に進んでいた。


 怒りによって身体が限界を超えて強化される異常強化状態になり、更に怒りのデメリットである冷静さの低下はエヴィリンの洗脳により無理やり保たれているため、フィーロは平常時の数倍以上の実力を発揮していた。


『ゴブガァッ!!!?』


「腕を切り落とされた痛み、お前も知れっ!!」

『ガァァアァァアッ!!!!ナゼダ!?ナゼソノイチデキレル!!!』


 更に自らの意思で刃を振るう事により、飛ぶ斬撃が発生しゴブリンジェネラルの左腕を切り落としていた。


「マジックエミュレータ:化学魔法『化学反応:濃硫酸』!」


 ジュヴゥゥウウウッ!!!


『ッッッガァァァァアアアアアアアッ!!?!?!!?』


 そして前に私が見せた化学魔法を使い、ゴブリンジェネラルに強酸性の硫酸を浴びせ顔を焼いていた。


 顔中から、特に目や口から煙が上がってるのを見るに、相当なダメージが入ったに違いない。




\ズゾゾゾッ!!/

\ズゾッ/

\ズッゴコゴ!!!/

\ズゴゴッ!ゾック!ズゴック!ゾゴック!!/


\チュポンッ!!/


「ぷはぁっ!コーラなんて久しぶりに飲んだわぁ!!コーラおかわり!!あっ、こっちの会社ならコークって言った方がいいかな?だって仲悪いし、ねーガイア様ー、私コーラの方が好きなんだけど置いてないの?」


『毒ペ飲ませるわよ?』

「·····遠慮しときまーす」


 そんなフィーロ君とゴブリンジェネラルのバトルを、私はガイア様にパシらせたポップコーンとコークを片手に持ち、もしゃもしゃ食べながら優雅に戦闘を眺めていた。

 てかこいつ、トリュフ味のポップコーンなんて洒落たもん食べてんのか、流石は神だなぁ·····



 それはさておき、どうもさっきのフィーロ君はゴブリンジェネラルに洗脳されて私を攻撃してたみたいだけど、なんとエビちゃんが『フィーロ君の洗脳を洗脳で上書きする』という凄い方法を使って目覚めさせてしまったのだ。


 そして私の死にブチギレたフィーロ君はそのまま格上のはずのゴブリンジェネラルと戦闘を始め、ボッコボコにしてるようだ。


 強いな、フィーロ君も。

 そんな姿もかっこよくて好きだわぁ·····


 ·····あっ。


 す、好きじゃないもん。

 勢いで言っちゃっただけだもん。


 ·····嫌いじゃないけど。



「いやでも、左手が無いとこんなきついんだなぁ·····」



 で、実は今の私は左腕が肩から先が無くなっている。


 別にリスポーンの設定次第では腕も再生できたんだけど、どうせなら欠損した部位を再生する方法も実践しておきたかったし、どうせ再生出来るなら隻腕を体験するのもアリかなぁって思ったからだ。

 あと、最近義手の方が何かと便利なんじゃないかって思ってた所だったし丁度よかった。


 でも面倒すぎてちょっと後悔し始めてる。


 アドレナリンが効いてるからあんま感じないけど、幻肢痛なのかじんわり痛いし。



『トドメだ、マジックエミュレータ:『須臾』』


「えっ、フィーロ君『須臾』に気がついてたの!?」


 そして画面の向こうではフィーロ君がユニークスキルを使って私のオリジナル魔法を再現した。

 次にフィーロ君が使った魔法はなんと『須臾』だった。


「·····もしかして、フィーロ君も時空魔法に適性があるのかな、確か全属性に一応だけど適性があるっぽいから、時が止まってる間も少しだけ見てたのかも」


 ·····そうなると、非常にマズい。


 暇つぶしに授業中に時止めて教卓の上で全裸で踊ってたのが見えてたとしたら、私が踊りが実はすんごいヘタクソなのがバレてるかもしれない。

 どーしよ、聞くに聞けない·····


 ·····よし、無かったことにしよう!そうしよう!!



『僕はお前を許さない、大好きなソフィちゃんを僕の手で殺させるなんて····· 絶対に許さない』


「ふおおおお!!やれー!!倒せ!」



 フィーロ君は酸で焼かれた顔を抑え発狂したところで動きが止まってるゴブリンジェネラルに近づくと腕を振りかぶり、かなりのパワーで酸が掛かってない側頭部をぶん殴った。

 すると拳はヤツの頑丈なはずの頭蓋骨に拳型の窪みを作った。


「あーあ、須臾パンチくらっちゃ耐えられないよ····· なむなむ·····」


『ソフィちゃん、そろそろ帰らないの?』


「もうちょい!もうちょいでいい所だから!」


 床に落とされた服とかを回収し終わったガイア様が隣に座ってきて、私のポップコーンを鷲掴みにすると·····


「あー!それ私のなのにー!!」


『·····あのね、ここは神界の私の部屋なのよ?今は貴女の方が来客なのよ?しかもそれ私のオヤツ、奮発して高いの買ったんだからね?』


「えー?もう常連じゃん」


『はぁ····· とりあえず腕を治しなさい』


「ヤダ、というかやり方まだ検証中」


 ちなみに神界に来てる間は私は仮の体を使ってるから、魔法の使い勝手も違くて正直まだ直せないのよね。

 だから本格的に何とかするのは生き返ってからだ。


 まぁ、もうちょいこっちいるけどね。

 だって·····


「まぁまぁ、もうちょいで見どころだから!」


『仕方ないわね·····』


 という訳で映像に集中しよう。


『時間よ動き出せ』


『ゴb』


 パァァァアアァァァァアアンッ!!!!


 須臾を解除した途端、ゴブリンジェネラルの頭が破裂し即死した。

 これで私の借りは返してくれたし、そろそろ帰ろっかな。


「っしゃぁああ!!殺った!倒した!!」


『おお、彼なかなかやるわね』


 私が映像をみてキャッキャと騒いでいると、フィーロ君がこっちを見た。

 えっ?この映像を撮ってるのって神の力だから絶対見えないはずなんだけど?


『ソフィちゃん、どうせ見てるんでしょ?倒したから帰ってきていいよ』


「あっやっぱりバレてら、んじゃコーラとポップコーンありがとうございました、お礼にイヤホンがイヤンホホとしか言えなくなる呪い解除しときます」


『助かるわ····· 同僚に笑われて困ってたのよ·····』


 困ってたんかい。


「まぁいいや、じゃあ行ってきます!」


『行ってらっしゃい、もう貴女がここに来ない事を祈っているわ』


「じゃあ今度来たらぶぶ漬けでも用意しといてくださいな」


 という訳で、私は愛しのフィーロ君の元へと、地上へと帰って行った。



『·····あの子、見ているのに気が付くとは只者じゃないわね』



 カメラの方を見たのは全くの偶然なのだが、それを知らない女神はフィーロへの評価を1段階上げた。







 ヒュゥゥウン·····



「·····はぁ、生き返ったみたいだ」



 風のざわめきが聞こえる·····


 それに乗って届く新鮮な森の香り·····

 ·····ごめん血の臭いしかしないや。


「ソフィちゃんっ!!」


「んひゃっ!?」


 なんて考えていたら、目を開ける前にフィーロ君が私に抱きついてきた。


「ごめんね····· 僕、僕っ、ソフィちゃんの事·····」


「大丈夫だよ、私は生きてるから、心配しないで」


「でもっ!ソフィちゃん、腕がっ!!」


「わぁお····· リアルに聞けるとは·····」



 たしかに私の腕は無いままだ。

 というか、服も無·····


 服無い!?


「·····きゃぁぁあああっ!!?」

 ベチコンッ!!


「ぶべっ!?」


 私は恥ずかしくてついフィーロ君をビンタしてしまった。

 ·····服、一部が破損したせいなのかインベントリに収納されてたわ。


 後で直さないとなぁ。

 ついでに強化とか調整もしなきゃ。


「ちょ、ちょっと着替えてくる!」


『『·····』』


 私は着替えるために木陰に隠れた。



 木陰にきた私は、とりあえず探知魔法でゴブリンが隠れていないか捜索した。


 どうもまだ強い個体がチラホラ残っているけど、残りは300体程度、このくらいの量なら準Aランクのユキヤコンコ1人でもなんとかなるだろう。

 そして周囲には全く居ないから着替えても平気かな。


 それを確認した私は、インベントリから着替えを取り出して着替え·····


「んしょっ·····やべ片手じゃまともに服着れないわ」


 生き返ったは良いが、左腕が無くなった私は上手く服を着れなかった。

 とりあえずパンツは辛うじてはけたが、それ以外は片手じゃ無理だった。


「仕方ない、アレやるか····· はあっ!!」


 ィィィィイイイッ!!


 私の左肩から光の腕が生えてきた。


「おおお、暴走もしてないのに光の腕が生えた····· でもこれじゃなんか味気ない····· よし!べつのにしちゃお!」


 私は光の左腕を消して、そこに機械式の仮の義手を構築してみた。


「んっ、神経接続はまだ出来てないけど大丈夫そうかな?」


 簡易的につくりすぎたせいで見た目が金属でできた骨格だけみたいな感じだし、神経が繋がってないせいで魔法で動かさなきゃだけど、ちゃんと動けて着替えられるから今はこれで充分だ。


「よいしょ!うんしよっ!!よし着れた!!」


 途中、パーツに服が引っかかって破けかけたけどギリ着れた。

 ·····ちゃんとしたの作る時は、そういう所も調整しよう。


「とりあえずこれで行こうかな」


 私は違和感のある左腕の見た目を気にしながら、みんなの元へと向かった。





「みんなおまたせー!」


「ソフィちゃん!腕は大丈夫なの!?」


 戻ってくると気絶から覚めたフィーロ君が駆け付けて来た。


「うん、別にはやそうと思えば生やせるし、もう傷口も塞がったし血液量も問題ないよ、まぁ今は義手にしちゃってるけどね!」


「生やせるって····· 僕心配したんだからね?」


「ごめんごめん、でも欠損の再生とか色々検証したかったからそのままにしたんだ!左腕も今はこんなんだけど、今ちゃんとしたの設計中だからそれまでの仮の腕にしてるんだ」


 そう言うと私は義手の手のひらをグルグルと回してワキワキ動かし、なんの問題も無いという事をみんなに伝えた。


「でも·····」


「んふふ、大丈夫!私は元気だよ!」


「うぅ·····」


 フィーロ君はまだ私の腕を吹き飛ばした事でクヨクヨとしていた。

 何よ男らしくない·····


「それにみてよこの腕!かっこよくない?なんならこれ腕より便利なんだよ?今設計中のは伸びたり人の体では無理な動きも出来るしパワーも強いのに繊細な動作もできる神がかり的な義手なんだよ!!ほら!カッコイイでしょ!」


「うん·····」



 イラッ☆



 いつまでもナヨナヨしてるフィーロ君にイラッとした私は彼に抱きつくような距離まで近付き、耳元で囁いた。



「私、普段のフィーロ君の方が好きだよ?」



「っ!!!?」


 私の囁きを聞いたフィーロ君は顔を真っ赤にして目をまん丸にしていた。


「んへへ····· この腕は私の趣味?だから気にしなくてもいいよっ!だから普段通りのフィーロ君に戻って?」


「·····うん」


「じゃあみんな!ギルドに帰って報告しよー!!」


『『おー!!』』


 という訳で、私たちはギルドへ戻っ



『おい!大丈夫か!子供達だけでゴブリン討伐は危なすぎるぞ!!』



 戻ろうとしたら、後続の冒険者たちがやって来たようだ。

 もう遅いよ?この森のゴブリンは私たちがほとんど殲滅しちゃったからね。


 でも証人が必要なので私は右手をブンブン振りながら冒険者たちに声をかけた。


「おーい!こっちこっちー!ゴブリンジェネラルを倒しましたよー!それにゴブリンも完全に殲滅しました!」


『『はぁ!?』』


 えっ?


 また私たちなんかやっちゃいました?(図星)



名前:ソフィ・シュティン

年齢:12歳

状態異常:左腕欠損(左腕欠損率94% 肩関節より離断)

ひと言コメント

「うーん·····左腕が無いと違和感しかない·····」


名前:フィーロ

年齢:12歳

ひと言コメント

「ソフィちゃんが無事で本当に良かった····· 生き返るって知ってても怖かった····· ごめんねソフィちゃん·····」


名前:アルム

年齢:12歳

ひと言コメント

「目の前で友達の頭が落とされる瞬間なんて見たくなかった····· まぁ生き返ったしいいけどね!」


名前:グラちゃん

年齢:11歳

ひと言コメント

「·····暫く食事が喉を通らなそうだわ」


名前:ウナ&ウェアちゃんズ

年齢:12歳

ひと言コメント

「腕がないってどんな感じなのかな?」

「たぶんわたしが1人しか居ないときみたいな感じじゃない?」

「たしかに!」


名前:エビちゃん

年齢:12歳

ひと言コメント

「ほんの一瞬でも心配したワシがアホだったのじゃ、自ら隻腕を選ぶ意味がわからんのじゃ·····」


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