TS賢者が大暴れっ!
ガルルルォンッ!!
「ひゃっはー!!」
\ズガァンッ!/
「うわぁぁああっ!!乱暴な運転やめて!!」
「大丈夫、ソフィちゃんは絶対に僕達を危険な目には合わせない」
「うぶっ····· やばいわ····· ゔぅ!!」
「わー!たのしー!」
「吐くなー!!外に向けて吐けー!!」
私たちはゴブリン基地に向けてまだまだ雪の残る雪原をケッテンクラートとソリに乗って突き進んでいた。
ほかの人たちはとっくに出し抜いている。
最初はユッホなんちゃらとそのパーティも追いかけて来てたけど、途中で仲間がくたばって諦めていた。
·····時速140kmで並走しながら、『俺の活躍の場は残しといてくれええぇぇぇぇ·····』って叫んできたの怖かったなぁ。
「あとちょっとだよ!みんな準備して!」
『『はーい!』』
そう言うと私はケッテンクラートを自動操縦にして車体の上に立ち、星鎧をアクティブにして星核合金3号鋼の包丁『ツナギリ』と『星断』を抜き放つ準備をした。
ちなみに杖はケッテンクラートに搭載して自動迎撃システムにしてある。
また、ゴブリン共の場所は私の衛星『賢者の杖』が魔力感知で特定してあるので道案内が無くても自動操縦で向かえるのだ。
「じゃあ着くまでに説明するよ!敵の数は5000以上!キングとかカイザーはいないけど、もしかしたらジェネラル級は居るかもだから念の為注意!」
『『はーい!』』
「まぁゴブリン程度じゃ私の結界は破れないけど、ソリの外は危ないから出れないようにしてあるよ!」
一応相手はゴブリンだが夥しい数が居るから集団でやられる可能性がある。
しかし私の結界だったらゴブリンどころか同数のドラゴンが全力攻撃しても割れない。
たぶんこのソリの中は世界で1番安全な場所だ。
\ゴギャラゴバギャバガッ!?!?!/
「あっ、ゴブリン轢いた」
と、よそ見運転していたらゴブリンを轢いてしまってミンチにしてしまったがまぁいいや。
それより、ケッテンクラートで轢いちゃうくらいゴブリンの量が増えてきたからそろそろ出撃準備をしよう。
「みんな!森の中に突っ込むよ!エビちゃんはこっち来て!」
「うむ!じゃあどっちが多く倒せるか勝負なのじゃ!」
「2人とも気をつけてね!」
「うんうん、絶対に負けないで!危なくなったら逃げてね!」
「そうよ、取り返しがつかなくなる前に逃げるのよ」
「わたし増えてもいい?」
「2人の方が効率いいからね!」
「いいよー!じゃあ行ってくる!」
「うむ!では頑張ってくるのじゃ」
『『いってらっしゃーい!』』
ドォンッ!!
私たちはケッテンクラートの上から文字通りのロケットスタートでゴブリンの群れの中に向けて飛び出した。
◇
ヒュゴォォォォォォオオオオ·····
ケッテンクラートから飛び出した私はエビちゃんとは別方向に別れて、ゴブリンによって雑に除雪されたであろう地面の上を飛ぶように移動していた。
おっ、目の前にゴブリンはっけーん。
「おるぁ!!」
ザシュッ!
『ゴブァ!』
とりあえず『ツナギリ』で一閃、切られたゴブリンは上下に真っ二つになって死んだ。
『ゴブブブ!!』
『ごぎゃー!!』
『ゴブゴブァー!!』
「おっと増えたか『マジックマシンガン』」
ズダダダァン!!
パァン!
背後からゴブリンの集団が現れたので、振り向かずにマジックバレットを掃射して片っ端から頭や体を吹き飛ばした。
普通の弾丸だったら貫通で済んだだろうけど、今回使ってるのは特殊な弾丸だ。
なんと弾丸が掠っただけで対象に魔力が流入して、その魔力が相手の魔力を侵食して混ざりあった魔力を『爆破魔法』に変換して内部から爆裂させるヤバい弾丸だ。
しかもそれを大量にばらまいたので、背後で何度も爆音が鳴っている。
『ブギァー!!』
「おっと危ない」
『ぎゃ·····?』
なんてやってたら爆音を聞きつけて360度全方向からゴブリンが集団でやってきていて、割と近づかれていたので1.5mもある包丁で回転斬りをしてまとめて腹辺りを切り裂いた。
「よし、じゃあ本陣に向かうかな」
『ギギァー!』
「邪魔」
ズガガガガガガガガッ!!
包丁を上段から振り下ろすと全てを切り裂く『斬る』という現象が刃から飛び出して正面に居るゴブリンもろとも地面を深く切り裂きながら基地の中央まで続く道を斬り開いた。
「ふんふふーん♪」
『ギギギ!ギギャー!ゴブギギゴブ!!』
「お?通さないつもり?やんの?」
『ゴブー!!』
『『ギー!』』
その道を通ろうとしたら、何やらちゃんと武装したちょっも強そうなゴブリンが通せんぼしてきて、てんでばらばらな動きをしていたゴブリン達が私を囲みこんでジワジワと近づいてきた。
『ぎゃー!』
するとその中の1匹が我慢できなくなったのか、明らかに下心をむき出した体で突撃してきた、うーんやっぱこっちの世界でもゴブリンはゴブリンなんだなぁ·····
「はいそこから先は進入禁止よ」
『ギッ!?』
こっちに向かって来てたので、首元に包丁を向けたら見事に串刺しになってしまった。
やっぱり頭が悪いなぁ·····
『ゴブギギー!!』
『『ギゴギー!!』』
「はぁ····· 立ち入り禁止って言ったでしょ?」
ガオンッ!!
ゴブリン共が私を襲おうと迫ってきたので、周囲に崩壊属性の魔力を超高密度で散布した途端、私の足元が半円状に消滅して近付いてきているゴブリンが血も残さず消えていった。
それを見た後続のゴブリンは止まろうとしたが、後ろから押されてどんどんと消滅していった。
「うーん、バカだなぁ·····」
私はそれをフワフワ浮かびながら眺めている。
だって地面に立ってたら足元が崩壊して落ちていっちゃうんだもん·····
そこら辺はコラテラルと割り切るしかない。
なんてやってたら囲んだいたゴブリンの大半が消滅してしまい、ちょっと強そうな奴だけが残った。
「さてと、残るはお前だけだけど·····」
『ゴブブガバブーッ!!!』
『『『『『ゴブブブブブ!!!』』』』』
「数の補充が早い····· さすがはゴブリンだなぁ」
が、すぐさま周囲からゴブリンが集まり、あっという間にさっきより多い大集団になってしまった。
·····範囲攻撃で殺るか。
「結界展開っと、纏めて焼き払わせてもらうよ?科学魔法『気体合成』」
シュゥゥウウウウウウッ·····
『ゴブ?ギャバーッ!!』
私が魔法を使うと、周囲に無色無臭の気体が溢れ出した。
が、ボスゴブリンは首を傾げ、私へと斬りかかってきた。
「·····『アセチレン・酸素混合気体』」
カキンッ
ゴブリンの錆びた剣が結界に当たった瞬間、極わずかな火花が散った。
だが、アセチレンの本能を覚醒させるには、その程度の火花で充分だった。
ズッッッッドゴォォォォォオアアアアアアンッ!!
『ゴブギッ!!?』
周囲に高濃度に散布された可燃性ガス『アセチレン』は瞬時に引火し酸素と激しく反応、森の一角を消し飛ばすほどの大爆発を引き起こした。
当然この範囲にいたゴブリンは耐えられる訳もなく全員消し飛んだ。
「さぁて、次々っ!!」
◇
〜その頃のエビちゃん〜
「ふははははっ!!楽しい!楽しいのじゃ!もっと血を吹きだせ!モツを撒き散らせ!肉片の雨を浴びさせるのじゃ!」
真っ黒な鎧が深紅に染まるほど、強ゴブリンを執拗に殴りグチャグチャにしながら、血溜まりの中で不気味な笑みで1人の魔族の少女が嗤っていた。
◇
「邪魔邪魔邪魔邪魔邪魔邪魔邪魔邪魔邪魔邪魔ァ!」
『『ゴギーー!!?』』
私は開けた道をダッシュで突き進み、道中のゴブリンを片っ端から切り裂き、殴り、蹴飛ばし、魔法で蜂の巣にしていた。
そして中心に向かうに連れてゴブリン密度が増えてきていて、弾丸を避ける者まで現れた。
まぁ避けたところで次の弾丸に当たって死ぬんだけどねっ☆
「うーん無双ゲーの主人公の気持ちがめっちゃわかるわぁ····· これは楽しいわ!!」
私が包丁を振れば命が何個も消えて行く。
私が殴れば頭が砕け死んでいく。
私が蹴飛ばすと内蔵が破裂して血を吐き出す。
私が魔法を放てば物言わぬ肉塊になる。
立ち塞がるコイツらの命は私の手で握りつぶされ踏みにじられる。
「はぁ····· ゾクゾクするっ!!」
きっと私の顔はヤンデレ少女みたいになっているだろう。
きっとフィーロ君が見たら怖がってしまうだろう。
だがそんなことはどうでもいい。
「あはははははっ!!死ねっ!!」
私は自我を失ったバケモノのようにゴブリンを殴り蹴り切り裂き撃ち抜いて殺しながら森の中を突き進んで行った。
名前:ソフィ・シュティン
年齢:12歳
ひと言コメント
「あははは!殺戮は楽しいな!全員死んじゃえ!」
名前:エビちゃん
年齢:12歳
ひと言コメント
「いい香り····· 新鮮な血の匂いなのじゃ····· 興奮するっ!!」
〜なかよし組〜
「あっみんな!ゴブリンが集まってきたよ!」
「うん!じゃあ攻撃開始!」
「アイスバレット!よし命中したわ!」
「「光と闇で消し飛んじゃえ!」」
未だ動き続けるケッテンクラートが牽引するソリの上で残されたなかよし組のメンバーはソフィ達が倒しきれなかったゴブリン達を殲滅して行っていた。
「ねぇ、なんか森の奥、燃えたりしてるし、妙に赤くない?」
「·····たぶんソフィちゃん達が暴れた跡だ」
「うえぇ····· 血まみれで酷いわね·····」
「すごーい!」「つよーい!」
途中で何度かソフィ達が暴れた跡を通って、撃ち漏らしを殲滅するを繰り返していたけど、ほとんどゴブリンは居なかった。
しかし2人がほぼ全て全滅させてるから、2人に比べてまだまだ弱い僕達でも·····
って考えたけど、僕達も普通じゃないんだよなぁ·····
だって僕たちが通った後にも、ゴブリンが1匹たりとも残っていないんだから。




