完成!機械乙女ノ星鎧
さて、早速私用の武装を作るとしよう。
構造とかの設計はもう出来てるから、私の身体をスキャンして現在の身体に合わせた調整を行うだけで良いだろう。
そしてメインの材質はもちろん最強の合金『星核合金3号鋼』で、サブで飾り用と魔力導線用に黄金色のオリハルコンをライン状に張り巡らせ、所々に私の魔結晶をカッティングして宝石にした物をはめ込み、ヘッドギアには右目部分にSF出よく見かけるディスプレイみたいなのを付け、背中からはエビちゃんやドラゴンの翼の仕組みを利用した小型の魔導式飛行安定化用のウィングにスラスター、腰には推進力用の推力偏向型スラスターを左右に1つずつ、胸部分には私の魔結晶を加工して不透明にした胸当て、よく動く脚部にはサイハイソックス丈のフルアーマー的なガッチリした鎧、これまたよく動く腕は逆に動きやすいよう『星核合金』を織り込んだ特殊な布で装甲付きグローブを作った。
ちなみにヘソとか肩とか色々な部分が露出してるけど、実はこの部分もかなり堅い。
何せ鎧を着用中は常に超強力な結界を展開しているので、マギ・レールガンが直撃でもしない限りは突破が不可能なのだ。
やろうと思えばマギ・レールガンも縮退砲も弾き返せる結界が張れるけど、コストが重いしそんな攻撃してくる魔物も滅多に居ないから不要だろう。
「んっふっふ····· これは強い、絶対に強いぞ·····」
ただ、こんな最強の鎧でも欠点は一応ある。
構造というかデザインの都合で着る時に1回パンイチにならないとダメなのだ。
だって胸当てを含めた上半身の防具は胸の中心あたりにある魔結晶が透けて地肌が見えてるから、ブラ着けてると透けて見えちゃうし·····
下半身も相当なローライズの下着じゃないとはみ出て大変なことになるデザインだから、そこら辺が厄介だ。
·····動きやすさを重視したとか言って、深夜テンションでセクシーなデザインにしちゃった過去の私を殴りに行きたい気分だ。
まぁもう作っちゃったし仕方ないよね!
「よし····· 装ちゃ」
「おーい!ソフィよ!ワシのが完成したのじゃ!!」
「ちょっとエビちゃん!丁度いい所だったのに····· うわカッコイイ!なにそれ!?」
「むふふっ、これがワシの新装備なのじゃ!どうじゃ?かっこよかろう?」
「悔しいけどめちゃくちゃカッコイイ·····」
エビちゃんの装備は真っ黒なボディに白いラインの走っている、露出度は控え目だけど太ももや二の腕や腋が露出したセクシーさも残っていながらも、メカメカしい直線的な部分もあって、背中からは機械化したエビちゃんの翼みたいな形のスラスターがあって、武装も黒くて直線的なメカメカしいデザインのエビちゃんより巨大な大剣····· いやアレ前に私が魔改造したオークキングの大剣改め『魔王の大剣』じゃん。
いやぁ我ながら良い大剣を作ったなぁ·····
って違う違う、私の装備を『魔改造』と例えるならエビちゃんの装備は『純正品』と呼ぶに相応しい形状をしており、これはこれでかなりかっこいい。
「くっそー····· 私も負けてられない!『装着』っ!」
「おおおっ!?」
私が合図を送ると装備が自動的に動き出し、私の所まで飛んできた。
あっやべ、ブラ着けたままだった、透けて見えてるじゃん。
しかもこんな時に限って、女性らしいちゃんとしたやつ着けてきてたし·····
まぁいっか。
「よいしょっ、よいしょっ」
そして最後の仕上げとばかりに、構造的にバラバラになったり、パカッと開いたりして装着する機構を組み込めなかった一部のパーツを自力で取り付け始めた。
ブーツとかガントレットとか、そういう部分の自動装着システムがムズかったのよね。
「なんというか····· もっとこう、勢いよくガチャガチャと自動で装着されるんだとおもってたのじゃ·····」
「その機能を搭載すると耐久力が下がったりしたからやめといた」
「ほー·····」
まぁ、背中のウィングとか腰のスラスター····· どっちかと言えばバーニアっぽい働きのスラスターとかはかなり重いから、魔法で浮かべて自動的に装着するようにしてある。
「よし装着完了っ!名付けて『機械乙女ノ星鎧』!」
私は星鎧の胸の中心にあるコアとなる魔結晶に魔力を流して起動を開始した。
「よし、まずは起動っ!!」
ギュィィイイン·····
すると鎧の各所から駆動音が鳴り響き、背中のスラスターなどが青白く輝いて動作テストを開始し、ウィングは静かな音を立てながら動き、モノクルみたいなモニターが起動して各種データが表示された。
「うん、いい感じ」
私は手をグッパーしたり、足で床を蹴って····· あっ威力上がりすぎて凹んだ。
まぁいい感じだ。
「続いて軽くシャドーキノコ神拳」
シュババババッ!
「んっは、これはヤバい!めっちゃ動きやすい!」
「おおー!なんかすごいのじゃ!」
私はまぁまぁ大きい武装を付けたまま、怒涛の勢いでパンチやキックを繰り出した。
うん、マジで使いやすいわこれ、着ける時は重かったけど、魔力を流したら急に軽くなったしパンチが当たる瞬間とか防御の時は重くなって衝撃が伝わりやすくなったり吹っ飛ばされにくくなったり·····
それに、動作サポートもあるみたいでいつもより数倍は動きが洗練されている気がする。
更に!コイツには『星核合金3号鋼』を使っているから、このガントレットだけでも生半可な杖なんかより圧倒的に性能が良い魔法発動の媒体になるのだ!
「んっふっふ····· これは強い····· 強すぎる·····」
「ほほう····· どんな効果があるのじゃ?」
「ええと、この鎧自体にはスラスターと目の所のモニターくらいしかないよ?あとは杖の代用になるくらいで····· あぁ、あとアレもあった、付属効果で動作補助とか」
「ふむふむ····· でもそれってお主なら鎧なしでも出来るような気がするのじゃ」
「もちろんできるよ?でもこれの目的はそっちじゃなくて、私ってさ、こういうしっかりした装備無かったでしょ?」
「しっかり·····?まぁたしかに鎧っぽい鎧は持ってなかった気がするのじゃ」
「うんうん、まぁ天使の服があれば問題ないんだけど、こういう鎧もあった方がいいなって思って作ってみたんだ!」
「良きなのじゃ!」
「んっふっふー♪」
私は渾身のドヤ顔をした。
◇
その後、一通り己の新装備の着け心地を確認した私たちだったが·····
「ねぇエビちゃん」
「のぅソフィよ」
「「やっぱり実践してみたくない?」」
意見が一致した。
やはり何か戦う相手が居ないと実力がよく分かんなかったからねっ☆
という事で、私たちは近くの格納庫に居た強そうな魔物の所まで来ていた。
「むむむ····· なんだろアレ」
「·····わかったのじゃ、多分ギガスケルトンの機械バージョンなのじゃ」
「·····あぁ、たしかに言われてみれば壊れたパーツを組み合わせてできたスケルトンだもんね」
とりあえず鑑定してみたけど、確かに『がしゃどくろマシーン』とか出てきた。
·····私の鑑定、たまに日本語で超意訳された名前とか出てくるのよね。
でもナイスネーミングだ、確かにがしゃどくろマシーンだわ。
そんで見た目は大きさは15mくらいのスケルトンで、全身が壊れた機械の破片で出来ている感じだ。
「じゃあ行くよっ!!」
「うむっ!実践テストなのじゃ!」
エビちゃんは『魔王の大剣』を最大サイズの2mにして、私は新作というかお蔵入りにしていた包丁を取り出した。
刃渡りは脅威の1.5m、刀身は当然『星核合金3号鋼』で鞘と柄は世界樹製、形は『忍刀』のような直刀タイプで、当然の事ながら触れるだけで切りたい物だけが切れてしまう恐ろしい性能だ。
·····コイツは年始にテレビでマグロを解体する時によく見ていた、包丁の中でも最大クラスの包丁だ。
「鮪切包丁『ツナギリ』、出番だよ!」
「な、なんじゃその物騒な片刃の剣は·····」
「包丁だよ?巨大魚とかを捌く専用のヤツ」
「ドラゴンでさえ真っ二つになりそうなのじゃ·····」
まぁ実際ドラゴンでも切れると思うし、前に砂漠の実験場で全力で振った時は地面が真っ二つになって大渓谷が生まれたから封印してたんだよね。
ちなみにこの3号鋼で作った包丁は、斬撃を飛ばせる範囲が刃渡りによって変化するらしく、この包丁だったら月まで届く斬撃を飛ばせた。
ここまで来たらもはや妖刀だよね!
「まぁ今回は大丈夫、刃に触れないと切れないようにしてあるから、斬撃が飛んで周囲がズタボロにならないと思うよ!」
「こやつ、しれっと恐ろしいこと言ったのじゃ·····」
「まぁね、今のところアダマンタイトだったら水を切るくらい簡単に切れちゃうよ」
「·····それ、絶対にワシにぶつけるなよ?流石のワシでも真っ二つになってしまうのじゃ」
「大丈夫、私が切りたいって思った物しか切れないから!まぁ切れない代わりにこのサイズの金属の棒が直撃するから相当痛いと思うけどね」
「どうなってるんじゃソレ·····」
私にもよくわからん!
名前:ソフィ・シュティン
年齢:12歳
ひと言コメント
「『ツナギリ』がボツになった理由?最初に使ったとき、すっかり性能のこと忘れてマグロの頭を落とそうとしたら、背骨どころかまな板も貫通して台所を切断しちゃったからだよ!というか使い勝手が悪すぎて武器にしか使えないんだよねコレ」
名前:エビちゃん
年齢:12歳
ひと言コメント
「ワシの大剣は凄いのじゃ!小さいとナイフくらい、大きいともはや大剣というより金属塊と呼ぶに相応しい大きさになる大剣なのじゃ!しかもワシの魔力で強化しておるからの!コイツならたぶんドラゴンでも殺せるのじゃ!」




