エクストリーム雪合戦
【建国1224年12月26日 12:00】
「ふあぁぁあっ、疲れた·····」
今日の午前はみんなとプレゼントのやり取りとかをやったり遊んだりしたから疲れてしまったので、気分転換で寮の方の部屋にやって来て、窓の外に腰掛けて軽く外気でも吸ってのんびりしようと思っていた。
·····が、しかし。
「·····は?えっ、マジで!?」
窓の外が一面の銀世界に変わっていた。
「みんなー!!雪だ雪だ雪だー!!」
そして私はみんなに雪を知らせるため、ディメンションルームにトンボ帰りした。
◇
雪が降り始めた事をみんなに伝えた私は、この前買ったモコモコのコートに身を包み、中に着るだけで-170℃でも平気で活動できるようになる『天使の服』を着て、外へと飛び出した。
「うはー!すごっ!今年の雪やばっ!めっちゃ積もってる!」
この街は盆地にあるから普段はそんなに雪が積もらないのに今年はエグい、たった一晩で1m近く振り積もっているのだ。
そして今も綺麗なサラサラの雪が大量に降ってきており、多分5分も立ってたら雪だるまになってしまうくらいの降雪量だ。
寮の前はだいぶ雪かきが進んでいるが、何せ異常と言えるレベルの超大雪だ、そこら中に新雪が積もっている。
新雪の山があったらアレをやるしかないよね!
「うっひゃーい!!」
ぼふっ!
私は某サル顔の盗賊みたいに新雪に頭から突っ込んで、突っ込んで、あれ?抜けないんだけど?
「もがももっもがっもーーっ!!」
ヤバいこれ死ぬ、動けなくて死んじゃうやつだ!
多分はたから見たらドッグのゴッドなビレッジみたいな状況になってると思う。
とか考えてる暇はない!
マジで死ぬ!
ヤバい息が出来なくなって、くるし、い·····
『『よいしょー!!』』
「もがふー!?!?」
私が意識を手放すギリキリの瞬間で、何者かによって私は雪の中から引っ張りだされた。
ちなみに鼻に雪が詰まってめっちゃ痛かった。
◇
顔にこびりついた雪を払い落として体勢を立て直すと、そこに居たのはさっき私が呼んできたなかよし組のみんなだった。
「はぁ、はぁ、みんな、ありがと·····」
「大丈夫?何があったの?」
「·····ソフィちゃん、絶対新雪にテンション上がって頭から突っ込んだでしょ」
「それしかないわ、それか天井に乗ったら足を滑らせて頭から落っこちたのかしら?」
「たのしそー!だけど頭からはやめとくー!」
ぼふっ
「ほんとソフィは幾つになってもアホなのじゃぴょもっぷぴっ!?!?」
エビちゃんがアホとか言ってきたから服の中に雪いれたった。
そして雪を入れられたエビちゃんはぴょんぴょん飛び跳ねながら必死で胸あたりに入った雪を飛び出そうともがいていた。
「おっ!エビちゃん良かったじゃん!おっぱいおおきくなったよ!もっと詰めてあげよっか?」
「うがー!!許さぬ!絶対許さぬのじゃ!!これでも喰らえ!」
怒ったエビちゃんはなんと雪玉を顔面目掛けてブン投げてきた。
けど、それは想定内。
私は首を傾げて雪玉を避けると\ぶべっ!?/即座に雪玉を作ってエビちゃんに投げ返した。
ちなみに流れ弾はフィーロ君の顔面に直撃して、倒れたフィーロ君の体は振り積もった雪の中へと消えていった。
「ふっ、その程度の雪玉なんぞ掴めボブッ?!」
「甘い甘い!2発同時に投げてたのよ!!」
私は雪玉を2発同時に投げていたので、エビちゃんはドヤ顔で雪玉を掴んで2発目が顔面に直撃していた。
「んがーっ!魔族なめんなー!!」
ブォン!!
ベチコンッ!!
「へぷっ!?」
今度はエビちゃんが雪玉を投げたが、魔族の身体能力を使って投げてきたせいで避けられなかった。
私は顔にくっついた雪を拭き取ると、臨戦態勢に入った。
「へぇ?私の顔に雪を塗るとは中々やるじゃん」
「ふっ、ワシの本気はまだまだじゃぞ?かかってくるがよい!」
「「戦争の開始だ!!」」
寮の前でなかよし組の雪合戦が始まった。
◇
私チームはフシ町組の私、アルム、フィーロの3人。
エビちゃんチームはエビちゃん、グラちゃん、ウナちゃんの3人だ。
丁度3vs3のトリオバトルになる感じだ。
「じゃあ試合開始はこの雪玉が落ちたらね、よーい·····そりゃぁぁああっ!!」
私は試合開始を告げる雪玉を空高く放り投げ、急いで除雪して出た雪山の影に隠れた。
「·····おい、落ちてこぬぞ?」
「あっるぇ····· 高く投げすぎてどっかいっちゃったかも?」
「じゃあ試合開始なのじゃ!くたばれソフィ!」
「おっと危ない!2人とも殺って!」
ぺしっ!
どっか行った雪玉の代わりにエビちゃんが合図をすると、さっそくエビちゃんが突っ込んできて私目掛けて雪玉を投げてきた。
その雪玉を私は手で叩き落とすと、左右にいた2人に指示を出した。
「くらえエビちゃん!」
「とりゃぁぁぁあ!!」
「ふんっ!甘い甘い!」
「「避けたっ!?」」
エビちゃんは2人が投げた雪玉を空中で華麗に回避し、陣地へと戻って行った。
「っと、そこだ!!」
「わひゃあっ!?バレちゃったー!!」
と思ったら背後からステルス特化のウナちゃんが近づいて来ていたので、雪玉を投げて牽制した。
というか絶対来ると思ってたわ、あー背後の魔力の動きに注目しといて良かった、じゃなかったら確実に背中に雪を詰められてたわ。
「ふんっ」
「わぷっ!?」
「おりゃ」
「ぶべっ!?」
「トドメよ」
「残念!」
「きゃっ!?」
そしてナイス連携でグラちゃんが雪山を飛び越えてきて、アルムちゃんとフィーロ君に雪玉を命中させていた·····が、私は飛んできた玉を投げ返して顔面に直撃させた。
「くっ、アルムちゃんとフィーロ君が殺られた·····」
「いや、僕生きてるからね?」
「しっ、そこは演技だよ」
この恨み、必ずや晴らしてみせる!
ちなみに雪玉が当たった人は1分間後に復帰というルールだったりする。
決着?どっちかが降伏するか、疲れるまでだよ!
私は最近獲得したスポーティな体で雪山を軽々飛び越えると、敵陣地へと前傾姿勢ダッシュで向かった。
「おりゃりゃりゃー!」
「ええい!ウナとウェアよ!敵は1人なのじゃ!殺れ!」
「「はーい!」」
分裂したウナちゃんが私目掛けてかなりな量の雪の弾幕を展開するが、私は雪の上でも俊敏に動いて全部躱した。
「反撃だよっ!」
バッサァァアッ!!
「みょっ!?」
「むぇっ!?」
私は地面の雪を手ですくいあげるように2人に向けてぶっ飛ばして、綺麗に顔面に命中させた。
「ふっふっふ、これで1vs1だよエビちゃん!」
「くっくっく、その戦い受けて立つのじゃ!」
「いざ尋常に勝負!」
まずは私がエビちゃんに向かって雪玉をカーブで投げつけ、雪山の影に隠れた。
「効かぬわ!」
「ちっ·····」
「そこに隠れても無駄なのじゃ!ふんっ!!」
ひゅごっ
ずどぉおおおんっ!!!
エビちゃんが投げた雪玉はなんと私が隠れていた雪山を消し飛ばしてしまった。
「はっ!?」
「貰ったァ!!」
「させるかっ!」
私は特製の圧縮雪玉をエビちゃんが投げた雪玉目掛けてプロ野球選手の如きフォームで投げつけると、お互いが相殺され爆散した。
「くそ、こうなりゃ奥の手なのじゃ!くたばれ!」
「あっ!魔法使うとか卑怯だ!!」
エビちゃんは魔法で周囲から雪をかき集め、巨大な雪の球を作って私にブン投げてきた。
あんなの当たったら即死するわ!
「じゃあ私も容赦しないよ!『スノーホワイト・アヴェンジャー』!!」
そんな魔法は無いけど、私も周囲から雪を魔法でかきあつめて大量の雪玉にすると、『サンダーボルト・アヴェンジャー』の如き勢いで大雪玉へと掃射してぶつかりあった。
「む!?ワシの大雪玉が!?」
「はっはー!弾けて雪に混ざれ!」
「むぐぐ····· それはソフィの方じゃ!くらえ爆散!」
次の瞬間、大雪玉がエビちゃんの方から爆散して細かい破片が私に大量にぶつかり、一瞬で私は雪だるまになってしまった。
だが、私の放った『スノーホワイト・アヴェンジャー』もエビちゃんを直撃して撃ち落とし、犬〇家状態になってしまった。
この間、わずか15秒の出来事である。
そして、全員が復活する前に全滅したので、この勝負は引き分けに·····
『コラァァァアアア!!アンタたちやり過ぎよ!』
「·····やべ」
さすがにやり過ぎたのか、爆音を聞きつけて寮母のドーミさんが出てきてこっちに向かってきていた。
というかマジでやばい、私は今雪だるま状態で動けないんだけど?
私はフィーロ君に助けてと目配せをするが、目を逸らされてしまった。
「くっ·····逃げなきゃ·····」
「逃がさないわよ?エヴィリンちゃんと一緒に説教よ、来なさい」
「「いやだぁぁぁぁあああ!!!」」
結局大暴れした私とエビちゃんはみっちりと叱られてしまった。
その間他のみんなは普通の雪合戦だったので軽く怒られたくらいで済んで、罰として道路までの道の雪かきをやらされていた。
名前:ソフィ・シュテイン
年齢:12歳
ひと言コメント
「もう寮の前では雪合戦しない····· 今度から街中の河原でやる·····」
名前:アルム
年齢:12歳
ひと言コメント
「やっぱり雪合戦は楽しいね!ワクワクする!」
名前:フィーロ
年齢:12歳
ひと言コメント
「なんで僕達まで····· 悪いのはあの2人じゃん····· いや、2人ともしっかり怒られてるから妥当なのかな?」
名前:グラちゃん
年齢:11歳
ひと言コメント
「実は私の実家は結構な豪雪地帯にあるから雪遊びとか雪かきが得意なのよ」
名前:ウナちゃん
年齢:12歳
ひと言コメント
「うーん·····ソフィちゃんにもバレないと思ったのになぁ····· なんでバレちゃったんだろ?」
名前:エビちゃん
年齢:12歳
ひと言コメント
「ソフィのせいで屋根の雪かきをやらされる事になったのじゃ····· と言うかさっき雪詰められた時の仕返しが出来てないから、あやつが何故かこだわって風呂にまで振らせた雪を今日の風呂の時にぶつけてやるのじゃ、絶対許さないのじゃ」




