魔動車大会の会場に到着っ!
なんか変なタイミングで私の体が女の子から女子へと変わったが·····
え?あんま変わんないって?
考えるな、感じろ。
·····で、ええと、私たちは魔動車大会の会場のすぐ近くまで来ていた。
というか、もう肉眼でも会場が見えるレベルの距離までやって来ていた。
「おおー!!まさにレーシングサーキットみたいな感じだ!」
「そりゃ私が監修したんですもの、日本のレーシングサーキットとか野球場を参考にしたから観客席もあるし、仮設宿泊施設もあるし、それに·····」
「それに?」
「色んな国から人が集まるからなァ!めっちゃ屋台も出るし、色んな国の料理が食えるんだ!」
「ちょっとサンドラちゃん!いいところを持ってかないでよ!」
校長先生がなんか不憫だけど、それよりも、色んな国の料理が食えるだって!?
マジ!?それは美食屋の私が黙っちゃいないよ。
そうとなったら早速ケッテンクラートで爆走して先に到着して食べちゃうぞーっ☆
「よーし!早速食べに行くヴェッ!?」
「ソフィちゃんステイ」
いつの間にか私に首輪とロープが付けられていて、校長先生から犬のような扱いを受けた。
「私は犬じゃない!」
「はい骨付き肉」
「わぁい^^」
「お手は?」
「わんっ!」
「よーし食べていいわよ」
「わんわん·····って何やらせるんですかもー!!」
「ぶふっ、ご、ごめんんんっ、ぶっふぉw」
「もーー!!」
まぁ、校長先生がツボにハマって息が出来なくなるくらい笑ってるから良しとするか·····
まぁ首輪は外すけどね。
◇
『『みなさんありがとうございました!』』
「おう!お前たちも大会頑張れよ!」
私たち魔動車部は、魔動車大会が開催される会場近くで王都行きのキャラバンから離脱した。
まぁ、私たち魔動車部が30人と、大会を見に来たという人が20人くらい離脱したので隊列が2つに別れたという方が良さそうだけど·····
まぁそこら辺はどうでもいいや。
という訳で、私たちは大会会場のホテル兼魔動車のピットへと向かった。
◇
「·····先生、なんか遠目からみてたら気が付かなかったんですけど、デカくないですか?」
「そうね、ちょっとデカく作りすぎたわ」
なんか、会場に向かおうとしてもなかなかつかなくて、逆に会場がどんどんデカくなることに違和感を覚えた私は先生に質問した。
「なんで仮設なのにあんなにデカいんですか?というかあれ確実に常設ですよね?」
「大会会場は仮設よ」
「普段はなんか他のことを?」
「馬を走らせてるそうよ、そしてどの馬が1番早かったか競ってるの」
「賭けは?」
「黙認よ」
それ競馬じゃないですかやーだー
◇
その後、暇だったから校長先生に色々聞いてみた。
どうやらこのサーキットは暇な貴族たちが飼ってる馬を競わせたいから残してくれと言われてそのままにしたそうだ。
そしたら見に来た国王がどハマりして、王都からも近い所にある事から暇な住民たちも気軽にやってきて、いつの間にか賭けが始まってたし、気がついたら増設されて街になってたそうだ。
ちなみに、この国はカジノとか賭け事に対してかなり厳しく、王都から離れたそこそこ大きい街に一つだけカジノがあるだけだ。
·····だけど、この競馬場での賭けは国王がどハマりしてるので黙認されてるらしい。
何やってんだあの爺さん·····
「·····ん、ソ·····ィ·····ん、ソフィちゃん!」
「んひゃっふ!?な、なに!?」
「宿泊所に到着したわ、貴方の魔動車の車庫は1番左側よ、さっさと置いてきなさい」
「えっ、あっホントだ!置いてきまーす!」
「部屋割りとかするからさっさとしろよ!ちなみに俺たちは3号室だ、あと4号室は男子部屋だから間違えんなよ!」
「はーい」
私たちが泊まる宿は平屋建てのガレージみたいな宿で·····というかガレージに宿が併設された施設だった。
そして私は従業員さんの指示に従ってケッテンクラートを指定のところに駐車して、3号室へと向かった。
◇
「ええと、3号室はどこだ····· あっ、ここだ」
ガチャッ
外見はプレハブ小屋っぽいのに内装は割とちゃんとした宿の廊下を進んでいた私は、女子部屋の3号室を見つけて中に入った。
「お邪魔しまーーーーーーーーーーー·····した」
バタン
バァン!!
「まてまてまてまて!!部屋は間違ってねぇ!」
「いーやーだー!!私はケッテンクラートの中で寝るぅぅううう!!」
私は3号室の中を見て、そっ閉じして帰ろうとしたら先輩がドアを勢いよく開けて私を逃がすまいと掴んできた。
私が逃げようとしてる理由?
「大部屋はヤダー!!私は騒がしいのは好きだけど!寝る時は1人の方が好きなのー!」
「別に良いだろ!というか作戦会議とかするからいてくれ!」
「だって先輩のイビキうるさいんだもん!!」
「う、うるさくねぇわ!!っていうかお前らも『それわかるわぁ····』みたいな顔すんな!!」
そう、この部屋は大部屋で粗末な2段ベッドが大量に並び、女子部員13名全員が揃っていた。
私はこういうの苦手なのー!!私は人見知りだからいやなのー!!!
あと先輩のイビキはマジでうるさい。
〜説得中〜
先輩とか校長先生に説得された私は、渋々部屋の中央にある大机に集まって会議に参加していた。
「·····作戦会議でならいいですけど、私はここで寝ないよ?ケッテンクラートの中の方が快適だし」
「えっ、アレの中ってそんなに快適なのか?めっちゃ狭そうだけど·····」
「で、作戦会議って何やるんですか?」
「女子会·····帰るな帰るな!ちゃんと会議もやる!」
·····はぁ、私は屋台に行って買い食いしたいのに。
◇
「へぇ、魔動車レースって1チーム2台でやるんだ」
「あぁ、そんで部門が2つあってな、単独優勝と複合優勝ってのがあって、ウチは毎回単独優勝だ」
ん?
ってことは複合優勝してるチームがあるって事?
「そういう顔すんなよ····· 複合は2台のゴールタイムの平均が記録になるんだけどな?毎年王立魔動車チームが2位と3位を独占して、俺たちは1位と4位だからこうなってんだ」
ほーん·····
もうちょい掘り下げて聞いたら、なんでも王立魔動車チームはそこそこな速度だけど、2台とも安定して速いという特徴があるそうだ。
ウチのチームは前までは抜かせなかったが、1台だけブッチギリで速くした事で単独1位を狙うよう切り替えた事で、毎回単独優勝をもぎ取っているそうだ。
だけど、残した方が遅くて毎回複合優勝は勝ち取れてないそうだ。
改造費用もバカにならないから仕方ないよね。
「ってことは今年は総合優勝ですね!」
「ああ!ったりめェだろ!!」
「じゃあ作戦は·····」
「「全力で突っ走るッ!!」」
「はぁ····· それ作戦でも何でもないわよ·····」
◇
「ってわけで、ちょっとブラついてきまーす」
「あいよ、とりあえず戻ってきたら報告しろよ」
「あいあいー」
私は宿の部屋から出て、屋台が立ち並ぶ町中へと出かけていった。
◇
「うわ凄い!色んな料理がある!!」
前に聞いた通り、たぶん世界各国の料理を提供する屋台がそこら中に出店されてて、大気がいい香りで蹂躙されていた。
「まずは何たべよっか····· うわケバブだ!」
まず私の目に止まったのはケバブだった。
名前は読めなかったけど、見た目はケバブそのもので串に刺さった肉の塊がクルクル回りながら火の魔道具でこんがり焼かれてて、色黒な店員さんがナイフで焼けたところを削ぎ落とし、それと刻んだ葉野菜を····· なんて言うんだっけ?あのー····· ケバブのパンみたいなので挟んだ料理なのでケバブで確定だ。
もちろん即買いした。
「いっただっきまーす!はむっ!」
ケバブにかぶりつくと、カリッと香ばしく焼けた肉の香りと、スパイシーな香りのソースが野菜と肉をつなぎ止めてめちゃくちゃ美味し·····
「辛ぁぁぁああああいっ!?!?」
めっちゃ激辛だこれ!やばいめっちゃ辛い!
「ひー!みず!みずぅ!!」
私は魔法で1口サイズの水球を使って、口の中の辛さを洗い流した。
あー、まだベロがピリピリする·····
「でも、辛いけど、癖になるやつだこれ····· はむっ、からっ!うまっ!」
確かにソースはかなり辛いけど、それが病みつきになってしまう美味しさがある。
私はあっという間にケバブを食べ尽くし、次のお店へと向かった。
◇
んっふっふ、今宵の私は激辛を求めておるわ!
「辛いもの〜♪なんかないかな〜♪」
むっ、この香りはスパイシーな気配!
「うおおおっ!旨辛唐揚げセット!?食べる!!」
私はまたしても辛い料理を見つけて買い込んだ。
今回買ったのは、鶏肉と鶏皮の唐揚げや、エビの唐揚げや、魚の唐揚げに甘辛のタレを絡めたおつまみにピッタリそうな料理だ。
お好みで唐辛子を掛けられたので多めに掛けといた、あとマヨも沢山。
「どれどれ·····まずは唐揚げから·····」
サクッ!
「うまっ!やばこれビールが止まんなくなるやつだ!大当たりじゃん!」
やはり私の選択は間違ってなかった。
ヤバいこれ次から次へと食べれちゃうやつだ。
私は旨甘辛な唐揚げを一気に食べ終え、次のお店へと向かった。
◇
「ただいまー·····」
「おう!帰ってきた·····ってなんだそれ!?外で全力ダッシュでもしてきたのか!?」
「·····ソフィちゃんからスパイシーな香りがするわね」
激辛料理を食べまくった私は、帰ってきた頃には汗だくになってしまった。
「いやー、激辛ってサイコー····· みんなにお土産も買ってきたから食べていいよー」
ちなみにお土産は旨辛の甘辛唐揚げだ。
·····あれ、どっちだっけ、私用の激辛も買ってたんだけど分からなくなっちゃったわ。
まぁこっちでしょ、たぶん。
『『うおおおおーー!!』』
「よっしゃぁあ!!食べるぜー!!」
「·····私はおなかいっぱいだから遠慮するわ」
あっ、そうか校長先生苦手だっけ?
「大丈夫ですよ!それ程よくピリ辛くらいなんで」
「·····じゃあ大丈夫そうね、ありがたく貰うわ」
「んじゃ、私は男子にも渡してきますねー」
私は女子部屋から出て、男子共には旨辛(強)の方を渡して、汗だくになった体を洗い流すためケッテンクラートへと戻っ
『ひぎゃぁあぁぁああああっ!!!水、みずぅ!!』
3号室から校長先生の悲鳴が聞こえてきた。
·····あれ?私普通の渡して····· やべ、超激辛渡してたわ。
「·····こういう時はとっておきの策を使うしかないよねっ☆」
「ソフィちゃん、貴女の次のセリフは『逃げるんだよォ!』という!」
「逃げるんだよォ!!·····はっ!!」
私の後ろにはいつの間にか校長先生が居て、笑顔だけど凄い怖い気配を漂わせて、私の腕をガッチリと掴んでいた。
·····万事休すかな?
「·····わざとじゃないんだよ?」
「·····」
やっべ、これ本気で怒ってるやつだ。
ここで問題!
この絶体絶命の状況でどうやって校長先生の説教を回避するでしょうっ!
答え1
天才美少女でかわいい私は突如いい感じの言い訳を思いつく
答え2
なかよし組のみんなが助けに来てくれる
答え3
説教は回避できない、現実は異世界でも非常である
やっぱり答えは1しかないよね!!
「えっと、それたぶん私用のを間違えて·····」
「前にもやったわよね?入学式のときのアレ、私ちゃーんと覚えてるわよ?」
答え:3
答え:3
答え:3
「·····許して?」
「許すわけ無いでしょう!徹底的にお仕置するわっ!」
「ひぎぃ!やめてぇ!!許してぇぇえええええええッ!!」
『絶望!突きつけられた答えは3ッ!現実は非情なりッ!!』
名前:ソフィ・シュテイン
年齢:12歳
ひと言コメント
「ううぅ····· おしりが真っ赤になるまで叩かなくてもいいじゃん····· しかも激辛唐揚げも食べさせられたから口の中もおしりもヒリヒリする····· 今の私のお尻はデリケートなのに····· でも激辛唐揚げは美味しかったよっ☆」




