ソフィ不在のなかよし組っ!
今日はなかよし組のムードメーカーのソフィちゃんが部活に行って居ないので、たまには僕たちが主役でやって行こうと思う。
◇
ある日の放課後、僕たちは部活に行っちゃったソフィちゃんを除く『なかよし組』で街に寄り道をしに来ていた。
「今日は何しよっか」
「ワタシはスイーツ食べに····· いや····· うーん」
「あら?今日は行かないのかしら?もしかして、ソフィが居ないと寂しいのかしら?」
「いや、そういう訳じゃないんだけどさ、最近体重が増えてきちゃって·····」
ばるんっ
「「「·····( ≖_≖)」」」
「えっ、な、なにその目····· ワタシなんか言った?」
「言ってないけど·····」
「食べても太らないって·····」
「胸····· もいでやるのじゃ·····」
アルムちゃんは最近糖分とカロリーと脂質の取りすぎで体重が増えたと言ってたけど、体型はほとんど変わってないどころか、女の子から女性らしい体型になってきてる。
あと栄養が全部胸に行って凄いことになってる。
·····らしい、前にエビちゃんが凄い恨めしそうな顔で見ながらそう呟いてた。
たしかに僕たちの中ではアルムちゃんが1番胸の成長が早くて凄く大きい。
しかもアルムちゃんはよくジャンプしたりスキップしたりするから、揺れるソレがすごく目立って僕は目のやり場に困ってる。
でも僕は大きいのよりソフィちゃんくらいの·····
って、僕は何を言ってるんだ!!?
◇
で、結局僕たちはソフィちゃん不在のまま街中を探索していた。
『『·····』』
「あっ、ワタシちょっとクレープ買ってくる」
「じゃあ私たちも行くわよ」
「あい〜」
「のじゃ〜」
「僕は何食べよっかな、あっチーズベーコン味がある!僕はそれにしよっと」
アルムちゃんに誘われ、僕たちはいつものクレープ屋に行った。
「おねえさーん!ワタシはホイップチョコバナナ!」
「私はチョコ×チョコクレープでお願いするわ」
「わたしはねー!いちごー!」
「ワシは照り焼きチキン·····は無いんか?じゃあカスタードホイップでお願いするのじゃ」
「僕はチーズベーコンでお願いします」
「はいはーい、·····あれ?いつもの騒がしい子は?」
「あー、今日は部活に行ってるので居ないんです」
「へぇ····· なんか物足りないわね」
「あはは·····」
わかる。
◇
『『·····』』
僕たちは特に喋ることも無く、噴水の縁に腰掛けて黙々とクレープを食べている。
「あのさ」
「ん?」
「天気、いいね」
「うん」
「·····」
「·····」
「·····」
「·····」
「·····」
どうしよう·····
会話が続かない·····
というかソフィちゃんが居ないと話題が出てこないのかな?
「·····ソフィちゃんが居ないと会話が弾まないね」
「たしかに」
「·····いや、たぶんアレよ、ソフィはツッコミどころが多いからそこから会話に繋がりやすいのよ」
「わかるー、いい感じに話すことができるもんね、·····すんごく脱線しちゃうけど」
「ワシもソフィと似ておると思ってたのじゃが、ワシの方が常識的じゃからのぅ·····」
いやエビちゃんも大概常識外れだよ、っていう言葉が喉まで来ていたが、僕は最後の1口になったクレープと共にその言葉を飲み込んだ。
◇
結局あのあと特に何も起きなかったので、僕たちは大人しく寮に帰ってきた。
「ただいまー····· って誰もいないけど」
僕は寮の自分の部屋に入ると荷物を置き、制服から普段着に着替えて、明日の学校の準備をした。
そのとき、机の上に置かれた僕を模したぬいぐるみが目に入った。
「·····ただいま」
この人形は、ソフィちゃんが僕の7歳の誕生日のときにくれた手作りのぬいぐるみで、僕の宝物の一つだ。
僕はぬいぐるみの僕に話かけて頭を撫でてから、このぬいぐるみを作ったソフィちゃんが魔法で作った、異次元の部屋『ディメンションルーム』にある僕の部屋へと入っていった。
◇
ディメンションルームの僕の部屋は、男心をくすぐるような秘密基地っぽい感じにしてある。
あとソフィちゃんとかエビちゃんは完全にこっちに移住してるけど、僕とかグラちゃんはこっち側は生活スペースで、勉強とかをする時は寮の部屋に行ってやっている感じだ。
「よいしょっと、はぁ落ち着く·····」
この部屋は僕好みに改造してあるからとっても過ごしやすい。
ちなみに、前に1度だけみんなを僕の部屋に案内した事があったんだけど、ソフィちゃんとエビちゃんには大ウケして、他のみんなからは不評だった。
まぁ、僕も逆にアルムちゃんの女の子らしい部屋とかに入った時も微妙な顔をしてたと思うから人の事言えないんだけどね。
「·····ソフィちゃんの部屋、見てみたいなぁ」
それで思い出したんだけど、実はソフィちゃんの部屋は誰も見た事がない。
みんな興味はあるんだけど、鍵がかかってるのか絶対に扉はあかないし、ソフィちゃんは頑なに部屋に入れてくれないからだ。
まぁ、実はソフィちゃんが出入りするときチラッと中が見えるんだけど、中は入学してすぐの時とあまり変わらない普通な部屋だったからなんで入れてくれないのかは分からない。
「まぁ、ソフィちゃんって意外と恥ずかしがり屋だからなぁ·····」
·····まぁ、僕の部屋紹介なんてあんまり需要もないだろうし、このくらいにしておこう。
◇
部屋紹介も程々に、今はみんなで集まる用の部屋、通称『秘密基地』に全員集まって各々好きなことをしている。
「フィーロくん、宿題のここわかんないんだけどおしえて〜」
「わたしにも〜」
「ん?どれどれ?あー、ここはこうしてこうすればいいんだよ」
「ウェアはわかった?」
「わかんない、ウナは?」
「わかんない」
「あーもう、じゃあもう最初から教えるよ」
「「やったー!」」
今僕が宿題を教えてるのはウナちゃん·····
だけど、今はユニークスキルで分裂して『ウナ』と『ウェア』の2人になっている。
2人とも見た目も性格も同一人物だから全く同じで見分けがつかないけど、本人はどっちがどっちって分かってるらしい。
僕たちが見分けるには、ウナちゃんたちが付けてる髪飾りを見るか、呼んで返事してもらうしか無い。
ちなみにウナちゃんは白い····· ソフィちゃんなんて言ってたっけ、たしか『マガタマ』っていう形のアクセサリーで、ウェアちゃんは黒のマガタマを付けてるから見分けられる。
2人が1人になってるときは白黒のマガタマが合体した丸い髪飾りになる。
前はコインのネックレスを付けてないと分裂出来なかったけど、今はその力を吸収したみたいでユニークスキルとして分裂能力を手に入れたって言ってた。
「·····で、なんで分裂して勉強してるの?」
「だってさ、一人でやるより」
「二人でやったほうがさ」
「「早く終わるでしょ?」」
「·····たしかに」
いいなー·····
僕もユニークスキルもってるけど、使い道が限定的だからなぁ·····
◇
このあと、僕たちは寮の食堂で夕飯を食べて、お風呂に入ってまた集まってた。
·····僕のお風呂シーンはカットだってさ。
とりあえず、最近の日課の筋トレをして、ソフィちゃんから渡された筋肉に良いプロテイン?っていう飲み物を飲んでお風呂に入って汗を流して、くらいな感じだった。
ちなみに、このお風呂上がりは僕が1番困る時間帯だけど、今日は特に困ることも無かった。
だって、ソフィちゃんはお風呂から上がると絶対に薄着で出てくるんだもん·····
酷い時だと下着だけ····· いやそれはマシな方で、パンツ一丁とか最高の場合····· ごほんっ、最悪の場合全裸で出てくるから色々困ってる。
さすがに最近はパンツ一丁とかは少なくはなったけど、ソフィちゃんは大事な所が見えなければ良いとか考えてるっぽくて、普通にパンツとブラジャー·····といってもスポーツタイプの洒落っ気の無い感じのなんだけど、下着だけで出てくることが割とよくあるというかほぼ毎日やってるから本当に困る。
·····最近になって稀に女子らしい下着をっ
·····違うから。
目に入って焼き付いてて覚えちゃってるだけで、覗きとか自主的にやってないから。
変態なのはソフィちゃんだけだからね?
それとリビングに来て涼んだあとにその場でパジャマに着替えるのも辞めて欲しい·····
でも今日はソフィちゃんが居ないから·····
「·····ソフィちゃんが居ないと平和というか、なんか静かだね」
「それわかる!パズルのピースが1つ足りないときみたいな感じするよね!」
「うわそれ絶妙に嫌なやつじゃない、なんでパズルって1番いい場所に限って無くなるのかしら·····」
「でもたまには静かなのもいいな〜」
「やっぱりうるさくてもいいかも〜」
「ウナとウェアはどっちなんじゃ····· どっちもか、その気持ちはよくわかるのじゃ」
『『はぁ·····』』
僕たちは基本6人で行動してるから、ソフィちゃんが居ないと寂しい感じがする。
それはみんなも感じてるようで、今は全員暇そうにダラダラと休んでいる。
「·····何か話題でもない?」
「私は特に無いわ」
「わたしもー」
「わたしもー」
「やっぱりソフィちゃんが居ないと····· でも僕たちだけでもなんかできるようにしないと」
「あっ、そうじゃ」
ん?
なんかエビちゃんが思いついたみたいだ。
「恋バナせぬか?とっておきの話題があるのじゃ」
「マジでっ!?」
あー·····
僕が苦手なやつだ·····
アルムちゃんは恋バナが大好きだから食いついたけど、僕はその隙に逃げ·····
がしっ
「逃がさぬのじゃ、この話のメインはお主なのじゃ」
「えっ、えーと····· ふんっ!!」
「ふ、ふ、ふ、魔王からは逃げられぬ、これ常識なのじゃ」
どうしよう、最近鍛えてるのに、まだまだ子供っぽさが残るエビちゃんが掴んでるのに、1mmも動かないんだけど·····
さすがは魔王·····なのかな?
まぁ魔王じゃなくても、魔族ってこんなに力が強いなんて·····
「えっと、エビちゃん、僕がメインってどういう·····」
「率直に聞くぞ、フィーロ、お主はソフィの事·····」
『たっだいまー!!!およ?フィーロ君とエビちゃんなにやってんの?』
「あっ、ソフィちゃんおかえり!·····離して?」
「今なら間に合うのじゃ、どうなんじゃ?」
「なんの事?」
「じゃから····· お主」
「何ヒソヒソ話してんだYO☆」
「「うわっ!?」」
僕とエビちゃんの間に、テンション高めなソフィちゃんが割り込んできた。
「うんん、何でもないよ、ソフィちゃんお疲れ様」
「ちっ····· お疲れ様なのじゃ」
「その舌打ちはなんだー!!ツノいじるぞー!!?」
「やめるのじゃー!!それはやめっ、あひぃんっ♡」
あーあ·····
僕は耳栓して本でも読んでよっと。
やっぱり、ソフィちゃんが居ると騒がしさがかなり上がるなぁ·····
でも、不思議とこのうるささが迷惑とは感じないし、逆に楽しく感じた。
耳栓を貫通して普通に聞こえてくる皆の騒ぎ声を聞きながら、僕は小説のページを捲った。
名前:フィーロ
年齢:12歳
ひと言コメント
「やっぱりソフィちゃんが居るとめちゃくちゃ騒がしくなるなぁ·····そんなとこも好きだけどって!この好きは別にソフィちゃんに対してじゃなくてっ!!ソフィちゃんがいるこのえっと、なかよし組の雰囲気が好きってだけで、僕がソフ」
「オボロロロロロロロッッ!!」(※エビちゃんが砂糖を吐く音)
名前:アルム
年齢:12歳
ひと言コメント
「エビちゃんから出た砂糖美味しいんだけど、絵面が最悪だから出てる所を見ちゃったから食べにくいんだよね····· 食べにくいってだけでワタシは普通に食べるけどね?甘くて美味しいし」
名前:グラちゃん
年齢:11歳
ひと言コメント
「私はうるさいのは好きな方よ、逆に完全に静かな状況だと集中しにくいからこれくらいが丁度いいのよ、でもソフィがエビちゃんと戯れてる時はうるさすぎるから耳栓をしてるわ」
名前:ウナちゃん
年齢:12歳
ひと言コメント
「わたしはねー!その日の気分しだい!今日は私は騒がしいのが良かった日だよ!」
名前:ウェアちゃん
年齢:12歳
ひと言コメント
「ちなみに私はウナの逆だよ?今日は静かな方が良かったから、ソフィちゃんが帰ってきたときにはウナになってたよ!」
名前:エビちゃん
年齢:12歳
ユニーク?スキル『砂糖吐き』
効果
口が甘くなるような展開を見ると砂糖を吐いてしまう、展開が甘ければ甘いほど吐き出される砂糖の質と量が上昇する
体に影響は無いが、糖分不足にはなるため甘味の補充が必須
(※吐き出した砂糖の量とは比例しない)
(※吐き出した砂糖は直接舐めても甘味補充は不可能で、調理すれば甘味補充に使用可能)
ひと言コメント
「うぅ····· こやつらはやく【自主規制】してほしいのじゃ····· ワシの身が持たぬのじゃ·····」




