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TS賢者は今日も逝くっ!  作者: すげぇ女神のそふぃ
第3章 TS賢者はアイを知るっ!?
107/228

ようこそ魔動車部へ!


「「ひゃっほーう!!」」


 ブロロロロロロッ!!


 ドゥルルルルァァァアアッ!!


 私と先輩は明らかにオーバーテクノロジーな魔動車に乗って校庭を爆走していた。


 私の魔動車製造を見ていた先輩は、私のあまりの手際の良さにビビって立ったまま気絶してしまい、何とか意識を現実に戻させて今はテスト走行をして貰ってる。


 最初は操作になれなくてノロノロと走っていたが、本人が自称していた通り操縦に関しては物凄い才能があるようで、一瞬で慣れてこうして私のケッテンクラートと一緒に校庭を爆走している。


 ちなみに私、自動車の運転免許は取れなかったくらいの運転技術しかないから、多分乗れない。

 クランクが通れなくて詰んだのよね·····


 ついでに首都高湾岸線レースのゲームやったら、1レースで数百回事故って途中でゲームが終わったくらい運転が下手だ。

 高速教習にまで進めなくて逆に良かったわ。


 反対に大型バイクの免許は取れた、コケたら死ぬって思ったらなんか運転出来たのよね。

 だからケッテンクラートも辛うじて運転できてるのよ。


 ·····それはさておき。


「せぇぇえんぱぁぁあああいっ!!乗り心地はっ!どう!ですかーー!!?」


「サイッコーー!!!」


 うんうん、乗り心地は良いみたいだ。


 その後、校長先生に怒られるまで私たちは校庭を爆走していた。



 日が暮れるまで走り回っていた私たちは校長先生にこっぴどく叱られ、今は魔動車部の部室で校長先生と先輩の話を聞いていた。


「·····で、なんで私が魔動車部に入らなきゃいけないんですか?」


「はぁ·····だから言ってるでしょう?この魔動車を作ったのは貴女よ?万が一壊れたら直せるのは貴女しか居ないのよ、それに、貴女もケッテンクラートに乗って大会に出て欲しいの」


「出るのは別にいいんですけど、部活はしたくないです、私は家でのんびりしたいので」


「えー?いいじゃんかよー?朝練で校庭を走るの楽しいぜ?」


「絶対にヤダ」


「チッ·····」


 これだから体育会系は·····

 朝っぱらから部活して放課後は夕方まで部活するなんてありえない、私は家でダラダラするのが1番好きなのに·····



「私は悠々自適な生活が好きなんで部活はしたくないんで、今回は縁がなかったって事で、修理なら自己修復回路を仕込んでるので、エラー吐いたら素材入れりゃ勝手になおります、じゃ、お疲れ様でした」


「まーちーなーさ〜い?」


「·····ヤダっ☆」


 私は校長先生に肩を掴まれたが、空間魔法で無理やり体を動かして逃げようとした。


「くっ!なんで貴女はそんなにパワーが強いのよっ!!ふんっ!!ふんっっっ!!」


「いーやーだー!!もし私が部活やらされたらここにある魔動車を全部パンジャンドラムにしてやるー!」


「パンジャンドラムはやめなさい!というかなんでパンジャンドラムなのよ!もっとマシなのあるでしょう!?」


「じゃあトリープフリューゲルとスティパカプロニとハボクックとフライングパンケーキと対戦車犬にしてやるー!!」


「マジでやめなさいっ!!なんかもう名前からしてダメなヤツでしょそれ!!というか最後に至ってはもはや犬じゃない!?」


 ちなみに、やろうと思えば全部作れる。

 ごめん嘘、対戦車犬は手懐けるの難しすぎるから無理。


「あっ!じゃあ校長先生!さっき作った貸し使います!部活入らないで帰ります!」


「ダメよ!というか貴女覚えるのかしら?あのケッテンクラートが走れてるのは私が色々やって許可を得たからよ?その貸しはどうしたのかしら?」


「ウナギ食べたじゃないですかー!!」


「それはちゃんと代金を払ったわよ?」


「ふぬぐぐぐ·····」


 という訳で私と校長先生、それぞれの貸しが相殺し合って·····


「あのね、大会に出るには魔動車部に所属してる必要があるの、だから体験でもいいから入部届けを出さないとダメよ?」


「わかりましたよ····· じゃあ仮入部って形で、朝練とか活動にはほぼ参加しないで大会だけ参加する感じだったら良いですよ」


「えー?ちゃんと入部して一緒に部活しようぜ?」


「ヤダ」


「えー·····」


 はぁ·····

 この暑苦しいノリが苦手·····


 前世から陰キャだった私を舐めんなよ?



 あの後色々先生と話し合った結果、私の扱いは仮入部だけど、実際は正式入部という形で落ち着き、今は入部届けを書いている。


「えーっと、とりあえずコレでいいですか?」


「見せて····· ええ、特に問題ないわ」


「おいおい、書き忘れあるぞ?」


「えっ!?どこど····· こ·····」


 割り込んできた先輩が指さしていたのは、入部届けの下の方にある『正式入部・仮入部』の丸を付ける所の左だった。


 ちなみにここは校長先生の悪巧みで丸を書かないでおくことになってる。


「先輩·····勝手にマルつけたら····· 全部パンジャンドラムですよ?」


「やめろー!!わかった!わかったからその変な車輪のヤツをチラつかせるのやめろ!!絶対ロクでもない事になるだろそれ!!!」


「わかったならよし、じゃあ先輩、これからよろしくお願いします」


「おう!よろしくな期待の新人!」


 がしっ!


 私と先輩は握手をして、私は魔動車部への仮入部が決定した。





「ところで校長先生、魔動車の大会っていつからなんですか?」


「来月上旬よ?再来週から移動し始めるわ」


「·····へ?再来週?会場はどこなんですか?」



「王都周辺よ?」





 マジかよ。





「えっ、王都ってどれくらい距離ありましたっけ」


「ええと、大体300kmってとこだから····· 順調にいって8日ってとこ·····」


「すいません話はナシって事で」


 ビリッ


「「ストップストップストップ!」」


「ソフィちゃんステイ!ステイ!落ち着いて!!入部届けを破ろうとしないで!!」


「ああっ!ちょっと破けてる!!まだ正式入部に丸を」


 びりびりっ


「あー!わかった!わかったから!入部届けを机に置いて落ち着いてくれ!!」


 ったく·····

 しつこい宗教の勧誘かよ·····


「で、移動ルートはどんな感じなんですか?何なら私が山ブチ抜いてトンネルつくりますよ?」


\あぁっ、入部届けの文字まで裂けてるぜ·····/


「やめてソフィちゃん····· ええとね、霊峰の左側に流れてる大きい川あるでしょ?」


「ふんふん?あー、富士川っぽい川ですか?」


「そうそう、そこを下って駿河湾沿い·····といっても山に近い街を経由しながら箱根に相当するこの山を北方向に大きく迂回して、そこから先は大平野だからまた街を経由して進む感じよ」


「あーわかりました」


 私は以前に月まで飛んだときに記録した衛星写真があるから大体の配置がわかる。


 ·····まぁ、日本に例えておいて何だけど全っぜん似てないんだよねこの国。

 でも配置とかは日本に似てるっちゃ似てるけど伊豆半島がやたらめったにクソでかかったり、千葉県に相当する所が島になってたり·····


 え?千葉県って色んな川で分断されて島になってるの?マジ?

 元千葉県民だけど知らなかったわ·····



 あとそうそう、言い忘れてたけど私が暮らしてる魔法学校は前世で言うところの『甲府盆地にある南アルプス市平岡の扇状地』に相当するところにあるよっ☆


 私の生まれ故郷『フシ町』は甲府盆地の『笛吹市』あたりだよっ☆



 そのあと、色々先生から話を聞いたりしたらすっかり日が暮れてしまった。

 という訳で今日のところは解散して、また明日の放課後に部室に来てまた相談する事になった。


「フィーロ君エビちゃんおまたせー!·····あれ?寝てる?」


「すぅ·····」

「ぐごー····· のじゃのじゃ····· ワシはもう食えん·····」


「仕方ないなぁ····· 乗せて帰るかぁ」


 私は寝てしまった2人をケッテンクラートにのせて帰ることにした。


「よいしょっと、まずはエビちゃんから」


 私は寝相がやたら悪いエビちゃんを担ぎあげ、ケッテンクラートの後部座席に座らせベルトで固定した。


「次はフィーロ君かな、よいしょ·····ふんぬっ!!」


「うぅ·····」


 重っ!?えっ、フィーロ君こんなに重かったっけ?


「ふぬん!ふんぬっ!!ふんぬんぬー!!!」


 ダメだ私の素のパワーじゃ持ち上げられない·····


 男の子の成長は早いんだねぇ·····

 というか、持ち上げようと思って抱きついたけど、結構筋肉あるのねフィーロ君·····

 筋トレしてるのかな?後でプロテインでもプレゼントしてあげよっと。


「はぁ、私も鍛えないとダメだなぁ····· 『強化』」


 私は魔法で肉体を強化して、フィーロ君を担いで運び、エビちゃんの横に座らせて固定した。


「んじゃ先生と先輩、今日はありがとうございました!また明日よろしくお願いします!」


「はーい、じゃあお疲れ様」


「おう!また来いよ!俺たちはお前のことを歓迎してるからな!」


「ではでは〜」


 きゅるるるっ

 ドゥルルルンッ!!


 私はケッテンクラートのエンジンをスタートさせて、そこそこ大きい音を立てながら寮へと向かっていった。



 かたかたかたかたかたかたかた·····


「やっぱりケッテンクラートに乗って街中を移動するのもいいなぁ·····」


 私は帰り道の途中で寄り道をして、街中で夕飯を買いに来ていた。


『おい、アレなんだ?馬車·····にしては馬も居ねぇし音が変だ』

『魔動車じゃねえか?ここの魔法学校って魔動車開発が盛んって聞いたし』

『でも魔動車ってもっと馬車っぽい感じよね?』


 んふふ、みんなから注目されてる·····


「通りまーす!魔動車が通りまーす!」


「うおっ!?なんだそれ!?」


「あっ、ドーナツ屋のおっちゃん!呑みに来てたんですか?」


「お、おう、というかソレなんだ?」


「魔動車ですよ?ちゃんと免許もありますよ!」


「へぇ····· そうだ、まだ店にドーナツ残ってるはずだから俺の嫁さんに言えば売ってもらえるぞ」


「マジで!?後で行きます!」


「おう、じゃあまた明日·····っておい!俺の店は揚げドーナツ屋じゃねえ!パン屋だ!っておい!·····行っちまったか」


「まぁまぁ、お前の店の看板商品は揚げドーナツだろ?良いじゃねぇか」


「ま、そうだな、じゃあもう一件酒場でもいくか!」



「いやー買った買った」


 私は夕飯を買い込み、ケッテンクラートで寮へと向かっていた。


「·····んっ、あれ?ここは?」


「フィーロ君起きた?今は寮に向かってるよ」


「そっか、僕寝ちゃってたのか····· ありがとソフィちゃん」


「いいよ別に、コレがあるから運ぶの楽だし」


「「·····」」



 やっぱり運転は楽しいなぁ、ケッテンクラートはバイクだけど三輪バイクに近い感じだから転ばないから、こうしてゆっくり走れるのが良いよね。


「ソフィちゃん、星が綺麗に見えるね」


「あっ、ほんとだ、月が綺麗·····」


「んっえ!?あっ、ほんとだ月が綺麗·····でもソフィちゃんも」


「オボロロロロロロロッッ!!!」


 サラサラサラ·····


 ·····ん?

 綺麗な星空と月と打って変わって、月とスッポン的な、なんか汚い音が·····


「うわ!?エビちゃんどうしたの!?ちょっとソフィちゃんストップ!」


「どうしたのっ!?」


「エビちゃんが!また口から砂糖吐きまくってる!」


「·····え?あー、また?」


「そうだよ!エビちゃんの変な持病っ!袋!ソフィちゃんなんか袋!」


 後部座席を見ると、半分気絶気味に寝てるエビちゃんの口から砂糖がゲロゲロと出てきていた。

 ·····なんか最近、ちょいちょいエビちゃんが砂糖を吐くようになったのよね。


 原因は分からないんだけど私がフィーロ君たちと遊んでる時によく吐いてるのよね。

 私たち全員魔力量が過剰なまでに多いから、たぶん吸いすぎて余剰魔力が砂糖になって排出でもされてるんだろう。


 ちなみに·····


「はい!これ使って!エビちゃん大丈夫?」


「お、おぬしら····· とっとと付きあ、ごふっ·····」


 サラサラ·····


 ·····またエビちゃん印の上白糖が3kgくらい出来てしまった。


 これ結構高く売れるんだよね、ラッキー♪



 なんか気持ち悪そうに····· どっちかと言うと車酔いというよりも胸焼け系の気持ち悪さを感じてる顔をして、今も尚口の端から砂糖をサラサラと流して気絶気味なエビちゃんと、それを介護しながら私と話をしてるフィーロ君な一行は、寮へと到着した。


「んじゃ、私はケッテンクラートを駐車してくるから先帰っててー」


「はーい」

「うぅ·····糖分が、糖分が足りん····· 甘いのはもう懲り懲りじゃが糖分が足りん·····」


 さてと、私はコレを前から借りてた寮の馬車置き場に設置したガレージに入れるか。


「よいしょー!」


 ドゥルルルン!

 ガタガタガタガタ·····


 ギュルルルルッ!!


 うーん、超信地旋回って便利だわ·····


「おーらい、おーらい、おーら····· いぃっ!?」


『『おおー!!』』


 なんか、男子が部屋からめちゃくちゃ見てる·····


「みんなー!明日の放課後、たぶん校庭で魔動車部と一緒に走るから見に来てねっ☆」


『『うおおおおおおー!!!』』


『あんたたち!夜中よ!騒ぐんじゃない!!』


『『はーい·····』』


 あっ、寮母さんに怒られてやんのw


 ·····あれ?

 ドーミさんどうしたのそんな怖い顔して·····


\ごちんっ☆/


 あいだっ!?



 結局私も騒ぎを起こした罰としてゲンコツを食らってしまった。


 まぁゲンコツで済んだなら良いやってことで、とりあえずケッテンクラートをガレージに収納してしっかりシャッターを閉めて、秘密の機能を使って防犯対策をして鍵を閉めて、私は自分の部屋へと戻って行ったのだった。



名前:ソフィ・シュテイン

年齢:12歳

ひと言コメント

「エビちゃん印の砂糖はキロ2万円で売れるかなり高級なお砂糖だよっ☆ 魔力量も多いから美味しさも抜群で、私が好きな揚げドーナツの稀に売られる1番良い奴にも使われてるんだっ☆」


名前:フィーロ

年齢:12歳

ひと言コメント

「うぅ····· ここ数話で僕たちあんまり出なかったから、次回は僕たちメインがいいな·····」


名前:エビちゃん

年齢:12歳

ひと言コメント

「こやつらのやり取りはくそ甘酸っぱいのじゃ····· いい加減自覚してほしいのじゃ····· はぁ、失った糖分が美味しいのじゃ·····」


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