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2章五話 腕慣らし

今回2章五話書きました

承諾してもらってから、闘技場の中央へ戻ると、再び多くの兵士たちが僕を取り囲んだ。

「約束ですよ、蓮さん」

そう言われて、僕は軽く笑う。

「わかった。なら全員、一斉にかかってこい。相手になる」

一瞬、場が静まり返った。

ライガが目を見開いて言う。

「本気ですか、蓮の兄貴? うちの団、百人以上いますよ?」

「百か。ちょうどいいな。最近平和で腕が鈍りそうだったし、このくらいがちょうどいい」

そう言ってから、エレナさんとライガを見る。

「二人も、やる?」

「貴方がそう言うなら、やります」

エレナさんも、ライガも、迷いなく頷いた。

僕は武器を持たず、闘技場の真ん中に立つ。

それを囲むように兵士たちが陣取った。

その光景を見て、光君がルビに小声で言う。

「いくら蓮さんでも、あの人数は……」

ルビは微笑んで答えた。

「大丈夫。よく見てて、光君。蓮さんは、とっても強いから」

エレナさんが高らかに告げる。

「――始め!」

その合図と同時に、兵士たちが一斉に迫ってきた。

ライガとエレナさんも、それに続く。

「それじゃ、行きます」

僕はそう言って、魔法を放つ。

「スモーク」

一瞬で視界が白い霧に包まれ、闘技場は混乱に陥った。

――ドサッ。

四方八方から、兵士が倒れる音が響く。

一人、また一人と、霧の中で次々に倒れていく兵士たち。

ライガとエレナさんは、その光景を見て言葉を失っていた。

「……さすがです、蓮の兄貴」

霧が晴れた時、立っていたのは――僕と、ライガと、エレナさんだけだった。

「すごい……!」

光君が声を上げる。

「蓮さんが、一人で百人も倒した……!」

「さて、残りは二人だけですね」

そう言うと、エレナさんが剣を構えた。

「そうね。でも、負けないわよ」

ライガも剣を抜く。

「俺もです。貴方に追いつきたい……だから、ここで負けたくない」

僕も腰から短剣を取り出した。

「安心してください。部下の皆さんは、気絶させただけです」

その言葉と同時に、僕は二人へと踏み込んだ。

凄まじい斬り合いが始まる。

あまりに速すぎて、周囲の誰も剣の軌道を追えないほどだった。

先に動いたのはライガたちだった。

エレナさんの剣を捌いていると、ふと気づく。

――ライガがいない。

「どこに……」

そう思った瞬間、背後から声が飛んだ。

「こっちもですよ!」

咄嗟に横へ飛び、打撃をかわす。

だが次の瞬間、二人が同時に眼前へ迫っていた。

――まずい。

「ウィング×ファイヤー! 二種混合魔法――ファイヤートルネード!」

炎の風が僕の周囲を包み込み、体が宙に浮く。

その勢いで間合いを外し、体勢を立て直して剣を構えた。

「やっぱり、二人とも強いですね」

「よく二人相手に、ここまで戦えますよ」

ライガが苦笑する。

「じゃあ……まだ、いきますよ」

僕は次の魔法を唱えた。

「ステルス×チェイン! 二種混合魔法――ステルスチェイン!」

一気に距離を詰め、まずはライガと斬り結ぶ。

その瞬間、エレナさんの足元に――透明な鎖が巻きついた。

「なっ……!?」

ライガが驚いた、その一瞬。

「フラッシュ!」

強烈な閃光が弾け、視界を奪う。

次の瞬間、僕はライガの背後に回り込み、喉元に剣を突きつけていた。

「……降参です」

その言葉とともに、戦いは終わった。


次回も楽しみに

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