表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
87/96

第86話 蓮帰還

今回85話書きました

衝撃の事実を告げられた蓮を前に、子供時代の蓮は淡々と話し出した。

「早速なんだけどね。君はどうしてそんなにこの世界のために命を賭けるの?」

「そんなのみんなの笑顔を守るためだ」

「本当に? でも分かってると思うけどさ、自分の守れる範囲はそんなに広くないんだよ。そんなのできるの?」

「何が言いたい?」

「もう分かってるのに。簡単だよ、この世界を救うのを諦めなよ。時には逃げるのも大事だ。僕のつてで、もっといい別の世界にもう一回転生させてあげるしさ。それも“愛してもらえる世界”に転生できるからさ。それにもう自分が傷つきたくないでしょ?」

「そうか。素晴らしい条件だな」

「そうそう。だからさ——」

「でもその誘いは断らせてもらう」

キッパリと言い切る蓮。

「なんで?」

「簡単だ。まず僕は自分が傷つくことはもう慣れた。そして“愛されてるかどうか”なんて、そんなのとっくに捨てた。僕はみんなに愛されていようが、愛されていまいが、それでもみんなを救いたい。それに今、みんなが必死に僕のために戦ってくれてる。ここにいても分かるんだ、みんなが信じて戦ってるのを」

蓮は拳を握りしめた。

「僕が帰ってくると信じてくれてるのに、それを裏切るなんて僕にはできない。それに仲間を見捨てて他の道を選ぶほど、僕は腐ってはいない!!」

すると子供の蓮はふっと笑った。

「そっか。分かったよ。僕の負けだよ。約束通り、蘇らせてあげる。出口はあっちだよ。気をつけてね」

パチン、と指を鳴らすと扉が光り出す。

蓮は「ありがとう。それじゃあ」とだけ言って、走り出した。

「もう、せっかちなんだから」

子供の蓮は苦笑しながら、その背中を見送った。

――同じ頃。

ライガたちはボロボロの状態だった。

カケルとノイルはすでに倒れ、立っているカイルとライガも満身創痍。

レンは鼻で笑った。

「お前らもう諦めちゃえよ。そんなに足掻いても、もうアイツは戻ってこないよ」

カイルが怒鳴る。

「ふざけんな!! 簡単に諦められるか! 蓮は、アイツは俺が……いや俺たちが認めた“英雄”だ! そんな簡単に死ぬわけねぇだろ!!」

「そうか。なら——死ね!」

レンが全速力で駆けた瞬間、地面に煙が立ち上がった。

「……やったか!?」

だが煙が晴れた次の瞬間——

「なんでお前が!!」

ライガが目を見開く。

「ふ……やっとお出ましか」

カイルはニヤリと笑い、

「おはようございます、蓮の兄貴!!」

煙の中から——蓮がゆっくりと歩み出てきた。

一同は驚愕、そして安堵、さらに嬉しさが一気に込み上げた。

「皆さん、ご迷惑をおかけしました。ここからは僕が相手をします」

剣を構える蓮。

「ふん、何度蘇っても同じことだ」

レンが言い放った瞬間、蓮の姿が消えた。

次に現れたのは——

血まみれで倒れているカケルとノイルの横だった。

「二人とも無事……ではないけど、生きててよかった」

「蓮……おかえり……」とカケル。

「蓮……さん……後は……たのみ……まし……た……」

ノイルが言って気絶したのを確認すると、蓮は二人を抱え、凄まじい速度でイリスの元へ運ぶ。

「二人を頼みます!」

「任せてください。蓮さんも気をつけて」

アンシャも駆け寄る。

「蓮!」

「アンシャ。話なら後でしよう。いくらでも聞いてあげるからね」

そう言って笑い、蓮は再び戦場へ戻る。

レンが立ち塞がる。

蓮は剣を構えた。

「待たせたな」

「さぁ、最終決戦だ」

二人は同時に臨戦態勢をとり、ついに最後の戦いが始まろうとしていた。

次回も楽しみに

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ