第71話イメージメイク
今回70話
僕は考え込んでいた。けど、全くわからず、怒りが込み上げてきた。
「あーくそ!わっかんねー!」
叫んで地面を叩くと、その場所の色が白から赤に変わった。
その瞬間、ひらめいた。
「ここは僕の精神世界……つまり、ここは僕のパレットなのか」
頭上から一本の筆が落ちてきた。
「やっぱり、ここは僕の考えたものを実体化できる場所……」
僕は何もない空間に色をつけていった。すると、真っ白だった世界が色鮮やかに変わった。
「そうか!こうすれば……一人じゃなくても、仲間を頼れる」
その時、声がした。
「ようやくわかったんですね」
振り返るとライヤが立っていた。
「貴方は一人でどうにかしようとしがちです。だから、貴方の“相棒”とも言えるスキルを使えなくしていました。
貴方の精神世界が真っ白なのは、白が最も美しいと思えるから。でも白の美しさは、他の色と比べて初めてわかるもの。つまり、貴方一人ではできないこともあるのです。
もう貴方は、あの時親に捨てられた薫ではありません。あんなに頼られる、みんなの太陽の蓮なのです。
だから、みんなを照らすだけでなく、自分も照らしてもらってください。これに気づけるかどうかが、試練です」
「今、貴方は仲間の偉大さを理解しました。これから本格的に修行です」
「どんなことをするんですか?」
「まずは仲間を頼ってみてください」
僕は思いつく限りライガの絵を描いた。すると、ライガが実体化した。
次にいつも使う剣を書いたら、剣も出現した。
ライヤが言った。
「これが貴方の本来の力、想像を具現化する力です。でも強大すぎる。だからあのスキルを渡していました。今、返します。正しい使い方ができる今、この世界を救ってください」
その言葉と共に、僕の意識は薄れていった。
目が覚めると、病院のベッドにいた。
カイルさんが近づいてきた。
「蓮!無事か?」
「はい、神と話してきました。新しい能力をもらってきました」
「そうか……無事ならよかった」
「でも、僕何日寝てたんですか?」
「9日ほどだ」
僕は驚きを隠せなかった。
しばらくして、いつもの3人が入ってきた。
「蓮!大丈夫?」と泣きそうな顔で声をかけてきた。
「心配しすぎだよ。僕は元気すぎるくらい。でも剣を握りたいな」と言うと、
「そんなこと言えるあたり、大丈夫ですね」と笑った。
僕は本来の能力を試す。
「イメージメイク——剣!」
頭で剣を思い描くと、手にその剣が現れた。
一同は驚く。
「なんで?いつものバッジ使ってるのに」
「これが僕の本来の能力、イメージメイク。頭で考えたものを実体化させる力。ただし、大きさによって使える回数が変わる。剣ならほぼ無限に使えるけど、それ以外は未知」
「バッジは?」
確認すると、武器召喚スキルも問題なく使えた。
ライガが目を輝かせる。
「蓮兄貴、すごいですね!」
「そんなにすごいの?」
「普通、人は固有スキルを一つしか持てません。魔法は後で覚える。蓮、お前は一つ目の固有スキルで色々なスキルを使える。それだけでもすごいのに、さらに二つ目の固有スキルまで……。俺もライガもエレナも一つしか持ってない。だから本当にすごいんだ」 とカイルさんが教えてくれたのだった。
次回も楽しみに




