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第68話 頑張れ英雄

今回67話書きました

アルシエルの放送室。

蓮はイリスに呼ばれ、不安そうに眉を下げていた。

「どうしたんですか? イリスさん」

「……今、世界は不安で満ちています。

宣戦布告を受け、人々は怯えている。

私一人の言葉ではもう支えきれません。

だから――蓮さん、英雄であるあなたから伝えてほしいんです」

「でも僕は、ただの肩書きだけで……

僕の声で安心なんて――」

イリスはぴしゃりと言い切る。

「過小評価しすぎです。

あなたは各国の王が認めた英雄。

もっと自信を持ってください」

蓮の胸に静かに灯るものがあった。

――僕に足りなかったのは、自信だ。

深く息を吸い、蓮はうなずく。

「やってみます」

「その顔です。蓮さん、お願いします」

蓮はマイクを握り、世界へ語りかける。

「聞こえていますか?

ヴァルセインの英雄、蓮です。

突然の宣戦布告に、不安でいっぱいだと思います。

僕も同じです。怖くて、眠れない夜もあります。

でも――僕は戦います。

みなさんの笑顔を守るために。

どうか力を貸してください。

開けない夜はありません。

ここで一致団結しましょう!」

その声は遠くまで広がり、届いた人々の心に火をつけた。

アルシエルの修練場では、放送を聞きながら

エレナとライガが立ち上がる。

「蓮が頑張ってるんだ。

私たちもあの隣に立てるよう、強くならなきゃ!」

「蓮の兄貴の隣に立つのは俺だ!」

二人は剣を構え、火花を散らし始めた。

ベルディアの城では、カケルが拳を握る。

「蓮よ……。

まだ信頼されてなくても構わない。

俺も、肩を並べられるよう強くなる。

だから待ってろよ」

放送を終えた蓮はイリスに頭を下げた。

「ありがとうございました。きっと皆、落ち着きを取り戻せます」

「あなたの言葉だからこそ、救われたのです」

そんな会話をしていた頃――。

ヴァルセインの王宮には国民が溢れ返っていた。

「どうした?」とカイルが問うと、

「蓮さんのために戦いたい!

英雄の力になるため、参戦させてください!」

その勢いは圧巻だった。

カイルは案内しながら、静かに笑う。

(蓮、お前の気持ちはちゃんと伝わっている)

一人ひとりの魔力を測り、戦力として整えていく。

夜。

蓮が戻ると、カイルが迎えた。

「蓮、お前のおかげだ。

我が国の兵は――十五万を突破した」

「えっ! そんなに……?」

「あぁ。

お前の声に、人が動かされた結果だ」

蓮は勢いよく頭を下げる。

「ありがとうございます。

僕、もっと……もっと頑張ります!」

「おう。

これからも頼むぞ――英雄」

蓮は顔を上げた。

自信という名の、新たな力をその胸に宿して。

次回も楽しみに

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