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第50話 再会、そして別れ

今回50話書きましたがいつも見てくれてありがとうございます

――気がつくと、僕は再びベッドの上にいた。

 何が起きたのか分からずにぼんやりしていると、部屋にライガが入ってきた。

「蓮の兄貴! 起きたんですね! あれから二日間も眠ってたんですよ!」

「えっ、二日も!?」

「そうですよ。貴方が急に倒れたとき、本当に驚きましたからね。」

「……そっか。それで街はどうなった?」

「残りの魔物はカイルさんとエレナさんが全部倒したそうです。そのあと、この二日間で壊れた場所の修復をしてました。カイルさんたちは今、その手伝い中ですよ。」

「良かった……みんな無事で。」

「そうですね。あ、今からヴァルドリン王のところに向かってください。起きたらもう退院できるって言ってましたよ。」

「わかった……あ、なあライガ。まさかとは思うけど、僕が倒れたこと――アンシャには言ってないよな?」

「あー……ごめんなさい、言っちゃいました。」

「マジで!?」

「はい。一度ヴァルセインに戻ったんですよ。その時、俺たちを見つけたアンシャに聞かれたんで、『蓮が倒れてオルディアの病院にいる』って答えました。」

 説明を聞き終えた僕の顔を見て、ライガは首をかしげた。

「えっと、蓮の兄貴……なんか怖い顔してますけど?」

「あ、いや……最近、入院すること多いだろ? 多分、帰ったらアンシャ、めっちゃ怒ってると思うんだ。」

「あー……確かに、それはヤバいですね。すみません、俺のせいで。」

「いや、気にするな。――それより、王のところに行ってくるよ。」

 そう言って部屋を出ると、ちょうど廊下でエレナさんに出会った。

「あっ、蓮! 起きたんだね!」

「はい、さっき目が覚めたんです。」

「ライガから聞いたけど、一度ヴァルセインに戻ったときにね……アンシャに“蓮が入院してる”って言っちゃったの。

 その時のアンシャの顔……笑ってはいたけど、目が笑ってなかった。」

「そうですか……教えてくれてありがとうございます。」

 嫌な予感を抱えたまま、僕はヴァルドリン王の部屋へ向かった。

 部屋に入ると、王は椅子に腰かけ、穏やかに僕を迎えた。

「やぁ、蓮殿。今回の呼びかけに応えてくれて感謝する。」

「いえ、気にしないでください。それで、要件は?」

「先の戦いでの活躍に、改めて感謝を伝えたくてな。この国を救ってくれて本当にありがとう。」

 王は頭を下げた。

「やめてください、王! 当然のことをしただけです。」

「君は本当に素晴らしい人だね……私も見習いたいよ。」

 そう言って王は笑い、何かを手渡してきた。

「これは、“どんなに離れていても人と連絡を取ることができる装置”だ。人数分、用意してある。」

「え、こんなすごいものを貰っていいんですか?」

「この国を救ってくれた英雄には、それでも足りないくらいだよ。ぜひ受け取ってほしい。」

「……ありがとうございます。大切に使います。」

 部屋を出て、エレナさんとライガにその装置を渡すと、二人は驚いた顔をした。

「これ、本当に貰っていいの?」

「ええ。“英雄には足りないくらいだ”って言ってましたよ。」

 三人で連絡先を交換したあと、僕はため息を漏らした。

「……アンシャのこと、考えてたんでしょ?」とエレナさん。

「はい。今回ばかりはヤバいと思います。家に帰った瞬間、何されるか……想像するだけで怖いです。」

「うん、あの時のアンシャ、笑ってたけど……目が完全に笑ってなかったからね。」

「……どうしたものか。」

 しばらく悩んだ末に、僕は決意した。

「仕方ない。一度帰ってみます。」

「本気ですか!? 最悪、どうなるかわかりませんよ!」とライガ。

「それでも、行かなきゃ。確かめないと。」

「……なら、俺も同行させてください。今回の原因、俺にもありますから。」

「ありがとう、ライガ。――じゃあ行こう。」

 三人でテレポートを使い、ヴァルセインへと戻った。

 家の前に立つと、扉の向こうから異様なオーラを感じる。

「……やばい。」

 恐る恐る扉を開けると、そこには生気のない顔のアンシャがいた。

 僕の姿を見た瞬間、彼女は涙を流しながら抱きついてきた。

「……よかった……」

 その言葉に安堵したのも束の間――右頬に衝撃が走った。

「――っ!?」

 何が起きたか分からず固まる僕。

 アンシャは涙をこぼしながら、震える声で叫んだ。

「いつもいつも怪我ばっかりして! どれだけ心配したと思ってるんですか!! もう知らない!!」

 そして僕の横を通り過ぎ、玄関の扉を開け放ちながら叫んだ。

「聞かないで! しばらく帰ってこないから!!」

 扉が強く閉まる音が響き、静寂が残る。

 僕はその場に崩れ落ちた。

「アンシャに……嫌われた……」

 涙が止まらない。

 そんな僕の横で、ライガが肩を貸してくれた。

「蓮の兄貴……元気出してください。今日は、俺が付き合いますよ。」

「……ぐすっ、ありがとう、ライガ。」

 その夜、僕たちは酒を飲み、笑って、泣いて――。

 静かに夜が更けていった。

次回も楽しみに50話まで来れましたこれからも書いていくのでよろしくお願いします

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