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アカシックレコード+無断休載のお詫び


帝都、宮殿内王立図書館。宮殿の一角、その地下2階から地上4階にわたる広大な場所に集められた蔵書は数百万冊にものぼる。


一般人に解放され、賑わいを見せる地上階とは裏腹に地下階はひっそりとして重苦しい雰囲気を放っていて、ズラリと並んだ本棚に佇むのはソフィア1人である。それもそのはず、ここ地下2階は地下階に入ることを許された国選の魔法使いもほとんど来ない。


まあ、当たり前である。国選などは魔法を愛し、追究することで登り詰めたものばかりだ。誰がすき好んで禁書を含めた一般書がある所に来ようか。


探索(サーチ)、クローズトゥー<アカシックレコード>」


彼女が呪文を唱えると、何処からともなく2冊の本が飛んでくる。


「たったこれだけ、、、?」


思わずそんな言葉がもれる。ソフィアは今回の依頼について調べに来ていた。見たこともなく、聞いたこともない物を回収してくるのは無理なのでここに来たのだ。


本のうち1つは禁書になった陰謀論書で、魔族上層部と人間の商人はずっと前から結託していて、金儲けのために戦争をしているというもの。その証拠がアカシックレコードだというのだ。あまりにも荒唐無稽な上、アカシックレコードに関しては名前だけとったとしか思えないねじ込みかたで、何のヒントにもならなそうだ。


そしてもう1つには、より詳しく書いてあった。古びた表紙はインクが剥げ、題名すら視認できない。黄ばんだ中紙は所々破れて失われている。


話の内容としては、人の青年と天界から降りてきた女性とが、助け合って戦火の絶えない世界に一時の平和をもたらすが、彼らが亡くなった後、圧倒的な力を見た人類はより高次の存在に成り上がろうと研究を開始。しかしその傲慢さを神が赦すことは無く、人類は罰を受け5つの種に分けられた。


戦闘に長け、しかしながら粗野で暴れることしか知らない無学な者をオークへ。


頭が良く、戦闘能力もそれなりにあるがそれを進歩に使わず、他人を蹴落とすために使う狡猾な者を魔族へ。


知識に長け、天才に相違あらずとも、それにあぐらをかきいつまでも進歩しない愚かな者をエルフへ。


趣味嗜好の領域であれば天才をも凌駕する実力を持ちながら他の事を好まず、新しいことを取り入れない因循な者をドワーフへ。


そして努力すれば天才へと届く素質を持ち、至る事もあるが才能を過信し、時に高慢なものを人間へ。


ここに業を背負った5つの種が生まれ、世界は新しくなった。だが、旧世代人類の研究資料は未だ残っており、それはアカシックレコードと言われ世界中に散らばって隠されている。


という話だった。若干創世記ぽい話だな、とソフィアは思う。本を戻そうと閉じた時、カサリと1枚の紙切れが落ちてきた。この本に似つかわしくない真新しい紙には、、、


「ソフィア?」


声をかけられ反射的にローブへと紙を突っ込む。振り返ると、レネが階段から見下ろしていた。


「レネ!そっか、もう行く時間だったね」

「やっと見つけたわよ。ところでジェイクはいる?」

「何で?またいなくなったの?」

「そうなのよ。全く何してるんだか」


筋のとおった目鼻立ちに白銀の長い髪。一見して貴族と分かる所作と高貴さ。これでいて相手をよく煽る程度には口が悪く、そのくせ魔法には長けているので魔法至上主義のここでは文句も言いにくい。


レネはホントに手のつけようがないなぁ、と思うソフィアは彼女本人もその類いであることを分かっていない。


「ちょっと待ってて、心当たりはあるから。集合は東の門で良いのよね?」

「ええ、もう貴方たち以外来てるわよ」


仕方ない。分からないままだがダンジョンに入ってから、ゆっくり考えるとしよう。戻れ、と声を掛け本を飛ばすと、ソフィアは図書館の階段を上がり音もなく飛び立つ。


真っ先に向かうのは国選魔道士が出入りを許されている建物のなかでもっとも高い、内城壁の見張り塔、、、の尖塔型をした屋根である。


その頂に1人の青年が立っている。刈り上げられた金髪、日に焼けた浅黒い肌。魔法学校の制服を着ていても一目で鍛えあげられているのが分かる。


「全く、、、よく言うわよね、ジェイク。バカと煙はなんとやらって」


ぼんやりと空を見るその青年の真後ろに浮かびなから彼女は声をかける

「うっせえな、良いだろソフィア、ここの夕日が綺麗なんだ」

「そういうことじゃないわよ。だからバカって言われるの。もう時間なのよ、東門まで連れてくよ」


呆れ返ったソフィアは煽るのも馬鹿馬鹿しくなり、何も言わずジェイクをかかえあげると東へ飛び立つ。


「なあソフィア、こういうのって普通男が女を抱えるもんじゃないのか?」

「は?何いってんの?」

「てか、お前って近くで見るとやっぱり可愛いんだな」


はぁ、とため息をつくとソフィアは彼を放り投げる。状況が理解できないまま彼は東門の前に墜落していった。


地面に半分埋もれているジェイクを尻目にふわりと着地したソフィアは颯爽とこう言った。


「さ、行くわよ」


貴方のせいで遅れたのよ、というレネのぼやきは、恐らく誰もが思ったことだろう。


まあ、何はともあれこうしてソフィアたちは任務へと向かうのだが、アカシックレコードが、彼女の、いや彼女らの、これからを大きく変えることになるとは、誰も知る由がなかった。

皆さん、いきなりですが、無断休載の件、申し訳ありませんでした。このようなことは以後無いようにしたいのですが、私は主に職場までの通勤時間で書いているので1日5行進めば御の字で、仕事も忙しくなってきているので、今まで以上に時間が取れなくなっています。


今後また、全く更新しないことがあるかもしれませんが、そういうことだと思って温かい目で見ていただけると助かります。


今後とも私の稚拙な文章をよろしくお願いします

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