ソフィアの始まり
同日、王宮にてー
ソフィア·ガーランド。国選魔法使い、最年少での二級魔法使い、王立魔法科大学院生、魔道特務隊候補生、という圧倒的な経歴。それを裏付けするかのように自信に満ちた、理智的で整った顔。神童と言われるのも分かる。男は履歴書を見ながらそうひとりごつ。ガーランド家もいい養子を持ったものだ。今年は彼女に任せようか。
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「ダンジョン攻略、、、ですか?上官」
「ああ。これは任務と言うより試験だが」
ソフィアを含め15人、今年度の魔道特務隊候補生が命じられたのは、遺跡探索だった。
「今回の任務は五人一組のパーティーを作り、ダンジョンを踏破してもらう。それと並んで一人一人に個別任務が渡される。任務はいつもの通り血印契約だ。個別をこなしつつ遺跡を探索する事。やり忘れると評価が下がるから気を付けろ。今回の場所は王都から1日足らずで着ける。遺跡は地下へ続いていく階層形式だ。内部には閉じられた結界の中で発達した独自の魔物がいる。くれぐれも注意するように。今日は班割の紙を配って終了とする」
そして夜、
「しかし驚いたよね~。王都のこんな近くに遺跡があったなんて」
貴族街、そこのレストランで話しているのはソフィアと、その班だった。ソフィアをはじめ、ジェイク、レネ、クラウン、リヒトと優秀な人材が多い。
「毎年使ってるんでしょ。試験ごときで候補生を死なせるわけにもいかないから、試験官は全貌を把握してると思うよ。でも秘密にしないと試験の意味がないから」
「さすがソフィアは、頭が回るのが早いな。てか、そういや噂で聞いたんだけどさ、候補生時代の一番優秀な生徒が消されるって話。死ぬなよソフィア」
「、、、縁起でもないこと言わないで、ジェイク。そんなのただの噂でしょ」
「それがそうでもないんだ、、、」
「ふふ、北方の人間はたわいもない噂を信じるくらい臆病なのね」
「んだとこの、、、!」
「レネ、やめなさい。パーティ組んだ初日にケンカしてどうするのよ」
何となくしらけた空気になって、後は食事を食べて解散したのだが、ソフィアはひとつ気がかりな点があった。
それは個別任務の内容だった。店のテーブルの下に張り付けてあったものと、レシートの裏に仕込んであったもの。2つの任務が来ることは想定内なのだが、、、
一つ目の任務は、遺跡最下層のガーディアンを倒し、その装甲を回収する事。そして二つ目は、パーティから姿を眩まし、隠し部屋にあるアカシックレコードNo,5を取ってくる事。ただし帰りはパーティに合流しなくてもよい、という物。
この2つの任務を完了するのは意外と難しく、マッピングを完了し、最下層まで到達したあと二つ目の任務を遂行しようとすると、トラップなどに引っ掛かったふりをして、姿を眩ますのが難しくなり、
かと言って、マッピングが完成していない段階でパーティを抜けるとその後の合流が困難になり、最悪1人で最下層まで行くはめになる。
平行してこれらを完遂するのも厳しいし、アカシックレコードという聞いたことの無いものが対象。だが、血印を押してしまった以上その任務は遂行しなければいけない。
ソフィアは覚悟を決めるしかなかった。
<お詫び>
前回、エバンとシェニーの会話のシーンで、ギルドバッジの仕組みの説明がすっぽり抜けていました。申し訳ありません。小ネタ程度の内容ですが困惑した人もいるかもしれません。本編に訂正はしておきましたが、ここにも記載しておきます。
ギルドバッジには鑑定スキルのような総合的に強さを測る術式が付与されていて、それに合わせてランク帯が変形する。ちなみに強さを測る指標は、筋肉量、魔力量、魔力の操作精度、魔法の数。
全く気づかず、訂正が遅れてしまったこと申し訳ありません。




