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第65話 出発である

 そしてマリスのアトリエへと戻ってきた私は、取り敢えずサウナに入る事にした。


 何故ならしばらくこのサウナをつかってデトックスをしていなかったからだ、せっかく作ったのにあまり楽しめなかったので最後にととのい納めをしようと思った次第である。


「ふう~やっぱりサウナは最高だ…」

 マリスはサウナをしない様なので、これが終わればこのサウナを取り壊さないといけない。

 だから最後に私が入っているのだ。


「アーク、いるか?」

「マリスさん?はいっいますよ?」

 私が返事をすると、なんとマリスが入ってきた。

 タオルを身体に巻いてはいるが肩や太ももが見えているよ?一体どういったつもりなのだろうか?。


「マリスさん?」

「ほっほう、これがサウナか……かなり熱いな!」


 そりゃあそうだろうに、それといきなりのスーパーエロイベントにドラゴンの私も軽く動揺している。しかしここで浮き足立つとハズいので冷静な風を装う。


「マリスさんが使うのならそう言ってくれれば良かったのに、私は外に出て行きましょうか?」

「……いいっ少し話もしたいから一緒にサウナに入るぞ」


「分かりました」

 話ねぇ…まあ私は別に構わないが、サウナに慣れていないマリスがのぼせないか心配である。


 マリスは私の横に座る、そして話をし始めた。

「以前話したが、もう私がこのアトリエにいる理由はない」

「はいっ先祖代々の仕事を終えられたからですね?」


「そうだ……そっそれでこれからの事なんだが」

 マリスは少しだけ口篭もると私の方を見た。


「アーク、お前の旅について行ってもいいか?」

「!」

 それは私としてはとても嬉しい提案だった。

 だってマリスの美人さん具合に惹かれて弟子なった経緯のかる私だ、普通にマリスと旅をするのも悪くはないと思う。


 ──しかし断る。


「すみません、私にはまだやることがあるんです。一緒に旅をすることは出来ません」

 そもそもここでオーケーを出すならアルビスの船に乗ってるっよなって話である。


 私って自分勝手なドラゴンだからな、多分誰かと旅とかすると迷惑をかけまくる自信がある。せっかくマリスがここまで好意的に接してくれる様になったのにその幻想を壊したくない。


 他にも断る理由はある、あのイングラム帝国とかミリステアとかだ。流石にマリスを連れて国に喧嘩を売るのは気が引ける、万が一とかあったら私はその国を消し去ってしまうかも知れないからな。


 最後に、何より最も大きな理由がある。


 次に行くのはドラゴニアだ。あのドラプリの相手をしに行くのだ。

 そこであのドラプリがマリスに余計なことを話す可能性を考えると………ね。

 と言う事である。


「……そうか、やはり私じゃ」

「マリスさん。これを」

 そして私はヤドカリ君に渡した様な自身の鱗を使ったアクセサリーを渡す。


 マリスには黒いブレスレットを渡した。

「これは?」

「それはお守りですよ。もしもマリスの身に危険が迫ればそれが私に知らせてくれる、その時は私が貴女を護ります」


「!?」

 マリスの顔がサウナのせいなのかかなり赤い、まあ私も似合わないセリフを口にしたので小っ恥ずかしい限りである。


 う~ん、ヤドカリ君の時に思いついたこのお守り。アルビスの時にも渡しておけばよかったな~。

 そうすれば偶然の再会を装うことも余裕だったのに……。


「アッアーク…ありが……ん?今何か妙な事を考えてなかったか?」

「いいえ?まさか」


「お前は他の女の事を考えてる時は顎に手をやるこら直ぐに分かるぞ」

「…………」

 咄嗟に顎に触れる、しまったそんな癖が私にあるわけがないのに。


「……………本当に他の女の事を考えていたな?どうせこれと似たような物を渡したやつか、渡しそびれた女の事だろう!」

 君はエスパーなのかい?私の心を読むなんてとんだチート能力者である。


 その後プリプリモードになってしまったマリスはサウナから出て行った。最後の最後にこれはないわ~~。完全に自業自得だけど。



 ◇◇◇◇◇◇



 その日の夜、マリスの不機嫌も何とか収まり私達は揃って晩ご飯を食べた。

「全く、本当にお前は弟子としてもどうかと思うぞ!」

「ハハハッまあ落ち着いて下さいマリスさん」


 笑って誤魔化すしかない、小言を聞きながらでも共にする食事は悪くなかった。

「………アーク、明日には行くのか?」

「はい、私も旅に出ます。マリスさんは?」


「フンッ私がここを離れたらお前がまたここに来たときに出迎えるヤツがいなくなるだろう?」

 どうやらマリスは旅に出るのを辞めた様だ、まあその原因って私なのだろうけど。


「アーク、錬金術の師匠として言っておく。また必ず戻ってこいよ」

「…はい分かりました」


 そして部屋に行く、その部屋で私は黒い鍵を放り投げて裏の世界への転移門を開いた。

 マリスにはドラゴンである事を最後まで話すタイミングがなかったな。まあいいか。


 このまま出て行く事とドラゴンであることを秘密にしたままにする事のお詫びに今回、錬金術云々で結局一度も使わなかった錬金ポッドをベッドの上に置いておこう、プレゼントだ。


 どっかで使うかもと思ってたのに全く使わなかった錬金ポッド、使い方をメモしておくのでマリスが使ってくれますようにと願う。


「さてはて、次は裏の世界ですか。また面倒事が多くないといいんですけど…」

 まっ面倒事でも楽しめれば何でもオーケーが本音の私だ。


 転移門をくぐり抜ける、そしてドラゴニアにある王城を目指して歩き出した。


ここで完結です、ここまで読んでくれた人に感謝を。

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― 新着の感想 ―
[一言] この先がすごく気になるけど、残念。 面白かったので、他の作品も読まさせて頂きます。
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