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第45話 いざっナメクジ洞窟へ!

 おバカスパイダーを倒したマリスはイケイケドンドンみたいな感じになってザザム荒野を突き進み始めた。


 私としてはゲームと違って変に目立つとモンスターって際限なく集まってくるので派手な戦闘はあんまりお勧めはしない。

 ……私? 私は幾らモンスターが集まっても敵じゃないので良いのだよ。


 ちなみにマリスの戦闘スタイルはバルギャーノが前衛となり敵の足止めをしてマリスが魔法をバカスカ撃って攻撃、敵が弱った所をバルギャーノが轢いて倒すと言うなかなかに派手な戦闘である。


「モンスターが集まってくると困る、さっきのマーダースパイダーもそうだが素材の回収は最低限にして先に進むぞ」


 とか言っていたが、それなら最初から戦闘しないように行動すれば良いと思うよ? 何より雑魚戦で魔力を消費する戦闘はゲームならボス戦の事を考えるとやはり勧められないやり方だ。ボス戦で魔法使いがMPゼロとか有り得ない。


「マリスさん、そんなに魔法を連発して大丈夫なんですか?」

「問題ない、ちゃんと自作のマジックポーションを持ってきている」


 言うとマリスは腰にしているベルトポーチから小瓶を取り出した。中には青い液体が入っておりそれを躊躇なく飲み干す。

 マジックポーションは文字通り飲むだけで消費した魔力を回復する物だ。


 しかし市販のマジックポーションは結構味が悪い、そこで錬金術師のマリスは自作してその味を改善したポーションを持ってきているようだ。


 それとあのベルトポーチは私のアイテムボックスみたいに中が広い異空間だと思われる、何しろ普通のポーチじゃあの小瓶を幾つも入れたら他に何も入らなくなる。


「マジックポーションを自作ですか」

「錬金術師ならそれくらいは出来なくてな」


「市販のマジックポーションは不味いですからね」

「全くだ、あの薬草の不味さを抽出したような苦みは本当に飲ませる気があるのかと何度も錬金術師ギルドの馬鹿共も文句を言ったものだ……」


 マリスがイラつく過去を思い出して怖い顔をしている、そろそろ先に進もうとなり私達はまたザザム荒野を進み始めた。


 その後も何度かモンスターと出会うとマリスと私は交互にモンスターの対処に当たった。

 私は大抵のモンスターを殴り飛ばしてお終いだがマリスはバルギャーノと共にコンビネーションを活かした戦闘を繰り返してモンスターを倒していた。


 その分消耗も大きいので休憩は小まめに取りながらの移動となった、それでも弟子である私に任せっきりというのは気に入らないらしいのでマリスの好きにさせる私だ。


 そしてマリスの後をついて行く、荒野も凸凹があり。入り組んだ道を進むとポカンと洞窟の入り口が口を開けていた。


「アレが地下洞窟への入り口ですか?」

「ああっ中は坂道になっていてかなり深い地下まで道が続いてる。地下にも無数のモンスターが住み着いているから気をつけろよ」


 なるほど、そこにビルルとかいうビックなナメクジなんてのもいるのか……そんなのに会いたくないな。帰りたいよ。


 しかしマリスはそのナメクジ洞窟に行く必要があるようだし、渋々ついて行く。

 ん? 洞窟の入り口から何かが出て来たぞ?


「アレは! アーク、アレがビルルだ。どうして入り口付近に出て来ているんだ? ヤツらは乾燥を嫌う筈だぞ」


「……………」

 ビルル、見た目は緑色の物凄い大きなナメクジである。ネチョッとしてるボディと触手の先に目ん玉が付いてるあの見た目……大きくなると本当にキモイな、キモ過ぎる。


「消し飛びなさい。粉砕エクストリームビッグバーーーーーンッ!」


 大爆発が起こる。ナメクジとナメクジ洞窟の入り口が消し飛んでしまった。私の渾身の爆発魔法である、爆発に巻き込まれても敵だけが消し飛んで自分や仲間はダメージを一切受けない奇跡の爆発魔法である。


「………………オイッ」

「大丈夫ですよ、ホラッ洞窟の地下に続く道は残ってますから」


 そもそも悪いのはナメクジである。ヤツらがキモ過ぎるのが悪いのだキ~モキモキモ、キ~モキモキモ、死んで消えてなくなれよナメクジどもめ。


「そんな問題じゃないだろう!」

「じゃあどんな問題なんですか?」


 マリスがプリプリ怒るので適当に相手をする、そしてマリスをなだめたりしてなんとか怒りを静める。そして改めて私達はナメクジ洞窟に侵入する事になった。


 マリスからは『地下洞窟であの魔法は使うな、生き埋めになるからな』と念を押されてしまった。

 ……………いざとなれば転移魔法で逃げればいいので使うべき時はガンガン使う所存である。


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