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第25話 激おこプンプンゴッド

 現れたのは肩まで金髪を伸ばした色白のアラフィフ男だった、顔立ちはナイスミドルで若い頃は相当モテただろうと思われる。


 しかしその男は身体から淡い黄色い光を放っていた……アレは神性か? 神通力とかを持つヤツが纏う魔力とはまた違う力だ。


 そしてそんな力を持つ連中はこの世界には一種族しかいない。


「貴方は神族ですか?」


「───ほうまさか、貴様は我ら神の一族を見たことがあるのか?」


「ええっ一応はですがね」


 私の言葉にモンスター冒険者達が動揺した。


「神族だと!? まさかあの滅びた国の生き残りが……?」

「ああっ確かゴッドファウルと言う名の大国だ」


「神族、聞いたことはあるぜ? まさに神の如き力を振るいかつては裏の世界でも一番の大国だったとか、そんな国が何で滅んだんだ?」


「ああっそれは確かどっかの山に住むドラゴンを国を挙げてケンカを売ったら返り討ちに…」


 おっと余計な話である、カットカット。


「アーク、説明してヤツは何?」

「それなら先ずは裏の世界の大まかなモンスター達の国についてから話ましょうか……」


 以前にも話したがモンスター達の住む裏の世界には5つの大国がある。まずはそれからだ。


 竜族が治める竜王国ドラゴニア。

 主に大陸の中央部を支配する大国だ。様々な種族のモンスターが自由にすんでいて翼人達が住む浮遊群島とかもある。


 魔獣族が治める獣王国ビストール。

 主に獣人や魔獣が住む国で広大な高原地帯一帯を領土としていて、大陸の東から北にかけてを支配している。


 火と氷の精霊が治める氷山と火山の国エボルタ。

 精霊とそれに類似する存在が住む、国と言うより自然の猛威だけが存在する場所だ。

 大陸の南から西にかけて存在する二つの山脈がヤツらのテリトリーだ。


 海洋種族がまとめる海洋連合国オケアノス。

 大陸回りの大海、その海底に神殿だかを築いている大国だ。国の規模としてはもしかしたら一番大きいかも知れない。何しろ海全域だしな。


 そして広大な砂漠と荒野で生きる種族がまとめる地底大国ウルド。

 余所の大陸の大国、よく知らない。海を越えて名前が聞こえてくるのだから大した国なのだろうさ。


 …………そして以前はそれら5つに加えもう一つの大国があった、それがゴッドファウルだ。

 神族と言うまあ自らを神様ですと抜かす阿呆共が集まり造った国である。


「それがまあ常に上から目線の嫌な連中でしたよ、滅んだのも当然ですね」

「なんか肝心な説明がなくない?」


「連中はプライドだけは神クラスの阿呆共、以上です」

「なるほどね、分かったわ」


「と言う訳だ」

「そっそうか」


 よしっマブトとマルスの余計な話は終わったな?


 ちなみに神族の国を滅ぼしたのは寝ている所を無理矢理起こされてキレたどこぞのドラゴンである。

 一体どこのドラゴンだろうか? 私は知らんね。


 とにかくそのドラゴンの怒りは凄まじく数十億を越える神族の大軍を蹴散らした後、裏の世界にまで乗り込んでゴッドファウルに単身攻め込んで滅ぼしたのだ。


 わた……そのドラゴンの大暴れで国を失った神族は散り散りとなったのだが。まさかこんな異空間で寂しくダンジョン経営をしていたとは驚いた。


「オイッそこの下劣なモンスター共! 何故お前らがダンジョンを攻略する!? ここは人間専用のダンジョンだ! だから宝を置いてさっさと失せろ!」


「「「「「…………………」」」」」


 うんっ神族って本当にこんな連中ばっかだからさ、だから国が消えてもそこまで残念がるヤツはそこまでいなかった。


 しかし人間専用のダンジョンね。


「それならここのダンジョンの正式な許可証と推薦した国の推薦状、後はダンジョンコアをどこから仕入れて来たのか教えてもらえます?」


「なっなんだと!?なんでそんな事を貴様に」


「許可証? 推薦状? なんでダンジョンにそんなのがいるの?」


「もちろんそれはダンジョンにも業界と言うのがあるんですよ。ダンジョンコアは自由に持ち運べる物でもないですから運用にはダンジョンを開く者を推薦した者の推薦状とその許可を出した国の許可証がいるんですよ」


「……………」


 私の説明にアルビス船長はあ然としている。

 まあダンジョンは人間からすれば生きて成功者になるか、死んで敗者になるかの真剣勝負の場である。


 そこに業界とか言われてもなって感じなんだろうな、気持ちは分かる。


 しかしダンジョンから出土する特色ある品や武具の類、金銀財宝だって裏方で動いているモンスター達が色々な伝手を頼ってかき集めているのだ。


「ただ貴方のダンジョン、表の人間達はともかく裏の世界のモンスターにも全く知られていませんよね?」


「あっ当たり前だ。人間を島に導くあの地図は表の世界にしか出回っていないんだからな」


「───しかしダンジョンを新規でオープンするならモンスター社会には情報が出回りますよね? この際ハッキリ言いますが、私はこのダンジョンが無断でオープンした非合法の闇ダンジョンだと思ってます」


「!?」


 闇ダンジョン、別に闇属性なダンジョンとかではない。単に闇営業とかと同じ類の代物だと言うだけだ。


 ダンジョンコアは強力なマジックアイテムだ。

 アレ一つあればこう言う地下に続くのから巨大な建造物から天高く伸びる塔とか、怪しすぎる城や屋敷とかをダンジョンコアが勝手に造って拡張してくれる。


 大工が何百人集まっても敵わないスピードで、しかも自衛の為に機械的に侵入者と戦うモンスターまでダンジョンコアは生成するのだ。


 そんなマジックアイテムを簡単に手に入れる事は不可能だ。そして手に入れたとしても勝手に使ったら裏の世界のモンスター法に引っ掛かる。


「………………」


「黙った所を見ると、どうやら図星の様ですね」


「だっ黙れ! ここで貴様らを始末すれば良いだけだ! 皆殺しにしてくれるは!」


 激おこプンプンゴッドが逆ギレしてきた。

 ヤツは魔法を発動する、それは恐らく召喚魔法だ。何故分かるか説明すると出現した魔法陣からモリモリとモンスターが現れているからに他ならない。


 そのモンスターは全てかなり強力なモンスターと見た。多分各フロアのボスモンスターを喚んだと思われる。


 モンスター冒険者達ですら恐らく数分と持たずにやられる戦力である、これは……ピンチだな。

 私が居なければ……な。


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