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第22話 宝島のダンジョン

「いけぇええっお前らぁあっ!」


「「「「うぉおおおおおおーーーーーッ!」」」」


 バルゼは海賊村の海賊達を指揮して私達の側になることを選んだ。

 そして現在私達は、この宝島のどっかにある財宝の隠し場所に案内してもらっている途中だ。


 海賊達は以前この宝島にある『大海賊エルドアの財宝』を狙って来た連中だ、中にはその財宝がある場所に行き着いた者もいるだろうと考えたのだ。


 そして聞いてみるとバルゼが知っていたのでそこまでの案内をお願いしたのだ。

 ジャングルの中をゾロゾロとゴーストな海賊達が練り歩く、数は軽く三桁越えの行軍である。


 宝島のモンスターも馬鹿なヤツ以外はこの数を前に逃げ帰る、しかし中にはそんな馬鹿なヤツがいた。


「むっ!?オーガコングか!お前ら!ヤツはこっちの戦力とか無視してケンカを仕掛けて来るぞ一気にぶっ倒せ!」


「ウホウホウホウホッ!」


「「「「うぉおおおおおおーーーーーッ!」」」」


 繰り広げられる全長六メートルはある黄色いゴリラとゴーストだかアンデッドだかよう分からん海賊達の死闘を応援していると、雇ったモンスター冒険者から話があった。


「あの~アーク様、また俺達の仕事が……」


「何を言ってるんですか?予備戦力で何とかなるならそれにこした事はありませんよ、それに主力が活躍する時は必ず来ます」


「しっ主力っすか?まっまあそれなら構いませんが…」


 このマブト、リザードマンだが表情が分かり易く喜んでいるのが分かるな。


 まあモンスター冒険者を温存したいのは本当だしな。この数の海賊が財宝を手にできなかった、そこには何かしらの理由があると睨んでる。


 まあそこまでこの負け犬幽霊海賊団ゴーストが持つかは知らないが………死んでも死なないからアンデッドだかゴーストだかって手駒は素敵である。


 この箱さえ手元にあれば消えても復活するとかね、本当に何度でもゾンビアタック仕掛けてこの宝島を攻略する未来が見えて来る。


「ウホォ……オオーーーーー………ホッ」


「よしっ!倒したか!なら先に進むぞ、俺達は疲れも熱さも感じない!この宝島の最深部までアルビス海賊団を連れて行くんだ!」


「「「「おぉおおおーーーーーッ!」」」」


 すまんマブト、主力は温存されたまま披露される機会がないかも知れん。


 連中が先行して道を切り開き、モンスターを退治してくれるのでドンドン私達は前に進んでいける。

 すると開けた場所に出た、もしかしてここで大型モンスターがボスとして……。


「おっ懐かしい所に出たな、俺が海賊団を率いてた頃にここを通ったら三つ首のバジリスクが現れてな?倒すのに苦労したんですよ」


「………そうですか」


 そりゃゲームじゃないんだし、ボスも一度倒されれば復活もしないよな。バルゼめ、余計な事を。


 まあ何はともあれ私達の宝島探索は順調である、バルゼ達のやる気が私の予想以上である。きっとそれだけここで門番的なゴーストをやってる時間が長かった訳だ。


 そりゃあ嫌だよな、自由を求めて海賊になった連中が一番したくない仕事であろうに。ロープレゲーの街の入口で門番してる兵士と大差ない仕事だし。


 苦手なヤツはとことん苦手な類の仕事である。


「……………!」


 おっジャングルが終わったようだ、そしてその先には何やらあるぞ?。


「つきましたぜ、あれがこの宝島にある財宝の隠し場所………宝島のダンジョンです」


 私達の目の前には古びて植物が生い茂った遺跡であった。

 こんな物は空からは全く確認出来なかったぞ、どうやらどうしても隠したかった物はこれと言うことのようである。


 ならバルゼの言うとおり、このダンジョンに財宝がある可能性は高い。何やら妙な結界の気配も感じるし。


「アーク殿、こっから先は俺達は死んだ連中は行くことが出来ません。そう言う結界が張られているみたいなんです」


「そうですか、分かりました。それでは私達だけで中に入ります、それと貴方達の解放は…」


「はいっ中に本当に財宝があり、それを手に入れたらで構いません。俺達も散々守らされたお宝だ、一目拝んであの世に生きてぇんですよ」


「……分かりました」


 ここまで頑張ってもらったしな、あの世への土産話くらい用意してやるか。


「アルビス船長!」


「聞いてたわ、さあ行くわよアンタ達!」


 モンスター冒険者達はやる気マックス、やはりプロとして貰った報酬の分は働かないとなんかソワソワしてしまうタイプなのかな?。


 そして遺跡に近づく、するとバルゼが何か話し出した。


「宝島の地図をかざせ、そうすればダンジョンの結界をアンタらだけは通れるようになる!」


「分かったわ」


 アルビス船長があの地図をかざすと、地図が謎の発火をする。

 あちちっと地図を捨てるアルビス船長、その瞳がバルゼを睨み付けた!。


 バルゼも地図が燃える事は忘れていたのか、あって顔をした後に手を合わせて平謝りだ。

 しかしウチのアルビス船長は心が狭いのでジ~~ッとしつこく睨み付ける。


 ちなみに本当に結界の効果は弱体化したので私達は入れるようになった。私とモンスター冒険者は中に入る。


 アルビス船長?無視だ無視。


 侵入成功、中も時代を感じさせる石造りの建造物だな。明かりの類はないので私とモンスター冒険者の何人かで光源を生み出す魔法を使って視界を確保する。


 確かにここはダンジョンだな。通常空間とは違い、妙な気配を感じる。


 何がどうだからと言う説明は難しいが、強いて言うなら侵入者を仕留めようって殺気がそこら中からしてくる嫌な空間だと言うことだ。


「マブト、クトールはパーティーで先行して罠などの破壊と敵モンスターの処理を、不意打ちには気をつけてください。ザガン達とマルスはアルビス船長の護衛をお願いします」


 私の指示に従いマブト達とクトール達はそれぞれの仲間を引き連れてダンジョンの奥に向かう。


「ちょっと!わたしを置いて先に行くとか何してんの!?一応わたしが船長!リーダーなのよ!?」


「ハッハッハッ……だからこそ私達、下っ端が先にダンジョンに入り安全を確保してるんですよ」


 アルビス船長も来たのでダンジョンを開始するとしますか。

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