表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
21/65

第21話 交渉をします(嘘)

 そしてボークのヤツから魔法で戴いた情報を元に海賊村の中で一番立派な二階建ての建物に向かった。


 道中でモンスターズ達と合流も果たす、そして建物の前にてモンスター冒険者達には待ってもらう。


 アルビス船長は中に付いてくると聞かないので連れて行く事になった、まあ大将は彼女なので下っ端海賊である私は彼女の意思に従うのみである。


 建物の中に入るとこれまた人間を辞めてちまった的な青白い肌や骨だけで動いてるゴーストパイレーツ達が暇そうにしていた。


 きっとボディガード的な連中なのだろう、しかしここに敵が来るなんて普通に考えて有り得ないと気を抜きまくっていると見た。


 もちろん私の魔法で私とアルビス船長を同僚くらいにしか思っていないので殆ど素通り出来た。


 本当にボディガードの機能を持っていないな、まあ元はアウトロー共なので仕方ない。コイツらに要人の護衛とか肌に合わなそうだ。


「すみません、この屋敷の主は何処に?」


「ん?バルゼ様なら二階の副船長室だろう、階段から廊下に出て右の突き当たりだ」


「そうでしたね。ありがとう失礼します」


 建物に侵入した後は海賊のまとめ役らしきバルゼとやらの部屋に向かった。


 言われたとおり突き当たりの部屋の前についたのでドアを開いた。

 すると結構広い部屋の奥の机にて何やら書き物をしている男がいた。


 白髪を肩に届くくらいまで伸ばした六十代程のじーさんだ、しかしガタイは良く身長も百八十センチを優に超える。


 海賊らしいコートを羽織り鋭い目つきのじーさんである、私達が中に入るとギロリと睨んで来た。


「──何者だキサマら?どうやって部下達の目を誤魔化して来た、魔法使いか?」


 私の魔法の効果を受けていない。高位のアンデッドという訳か……より強力な魔法で仲間だと思わせる事は出来るがここは違う方法をとるとしよう。


「私達はアルビス海賊団の者です、こちらがアルビス船長で私は下っ端のアークと言います。以後お見知りおきを」


「はん、下っ端?一目見れば分かる。キサマ生半可な実力者ではないな?平然とここに来たのは例えやり合っても命を守れる自信があると言う訳か?」


 ほほうっまさかこの人間に化けてる魔法にまで違和感を持つとは。この白髪ロン毛、本当に大したアンデッドパイレーツである。


「まあ争う未来にはならないと思ってもいるんですよ、どうですか?少し私達と交渉をしませんか?」


「──交渉?」


「単刀直入に言います。これだけ多くの海賊達をアンデッドととしてこの世に留めておくには必ずこの村の何処かに、貴方達の魂を封じる魔道具があるはず。それを私達がどうにかして貴方達を解放しましょう、ですから……」


「この島のダンジョンまで連れてけってか?それとも島の財宝を持ってこいとでも?」


「ふふっこちらの話は予想がついていましたか」


「当然だ、この島に囚われてどれだけの年月が経ったのかすら数えるのも馬鹿らしい。お前らみたいなずる賢い連中も中にはいた……ソイツらも今じゃここで俺の部下だ」


 やはりかなりの古株か、そして彼らが幽霊海賊達の力だけではお宝にはたどり着けないと……。


 しかしその辺りは予想通りである。


「それでは交渉は決裂ですか?」


「フンッお前が言う、俺達の魂をこの島に留めている魔道具とやらをここに持ってきたら話くらいは聞いてやるぞ?」


「分かりました、それでは……」


 私は歩いてバルゼの机の前まで行く、そしてその机の上に置かれている箱を指差した。

 なんて事はない、その魔道具は彼の目の前にあるのである。


 まるでここにはないって態度は、もしもその言葉を聞いて外に出たらその時点で部下に始末させるつもりだったんだろう、目の前の魔道具にも気づかない時点で無能だと斬り捨てられるのだ。


「フッ正解だ。その箱が俺達を長いことこの島に囚えている呪いの魔道具だ、中に無数の海賊達の魂が納められ、例え死んで消えてもこの箱に魂が入ってる俺達はしばらくすれば復活するのさ、永遠にな」


「それはお気の毒です、しかしリスクのある冒険をした末の結果です。それも仕方ない事でしょう」


「まぁその通りだ。そこで終わるのならそれもよかった、しかしまさかこんな形でこの世に縛り付けられるのは我慢ならん」


「それでは先程の交渉、こちらも1つ面白い物を見せましょう」


 バルゼが面白い物?って顔でこちらを見てきた、私は箱を手に取り指先で箱の上をツンとした。


 その瞬間、箱に小さなヒビが入った。

 それを見たバルゼは目を見開く。


「バッバカな、俺達が何をしてもヒビ1つ入らなかった魔道具に傷を!?」


「ご覧の通り、私ならこの箱を握り潰していつでも貴方達の魂を解放出来ます。或いはこの箱の中の魂ごとこの箱を完全に消滅させることも」


「……………!」


「単純な話です、どうです?私達に力を貸して自由を手にして終わるか。それとも私達の敵となりこの箱の主ごと完全に消えてなくなるか、二つに一つです」


 こう言う暴力を背景にした交渉って………私は大好きである。だってシンプルだし話が速いからだ、こう言うのに無駄な時間をかけるのは嫌いなのである。


 ちなみに箱の主というのはボークの阿呆を騙した何某と同一人物の可能性が高い、まああくまでも可能性だが。


 その後の交渉の結果は、まあ言うまでもないだろう。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ