第3話 因縁の呪い！？
「教えてやろう。イジュースを。これはお前にとって切っても切り離せない運命の魔法だ。」
ヘライクマーは強い目線でニヤッとした口をした。
サンディルはゴクッと唾を飲んだ
「そうだな。1から話し始めないといけないな。まずはイジュースの基本だ。」
ヘライクマーは左側頭部をひとこすりして光をそこから出した。
「電気を消した方が教えやすいな。」
「わ…分かった電気けすわ。」
パチッと電気を消すと部屋は綺麗な光の玉で少し輝いていた。
「これがイジュースなの？」
「そうだ。今は黄色く光輝いているが他にも赤、青と色がある。
赤は、物体を操り他人に攻撃が出来る色。
青は、他人に侵入して操れる色。
黄は、自分に侵入して潜在能力を引き出す色と役割が決まっている。
青は操るのが難しいから俺は滅多に使わないがな。」
サンディルはアニメや映画の類を目の前にしたようだった。
「すごい……夢みたい…なんて綺麗なの！
素敵な誕生日だわ！！」
しかし、ヘライクマーは少しバツの悪い顔をした。
「電気をつけろ」
「えぇ？もう終わり？？」
サンディルは電気をしぶしぶつけた。
「綺麗だったか」
「ええ綺麗だったわ」
「そうか」
ヘライクマーは静かに改まった。
「どうしたの？」
サンディルは尋ねた。
「この魔法は美しく見えるが、同時に1つの呪いを生み出した元凶なんだ。」
サンディルは目を丸くした。
「何かあったの？？」
「ダイアン・ダウンズ」
「え…誰って？？」
「よく覚えておけ。この名前はこの一族にとって切っても切り離せない因縁の名前だ。」
ヘライクマーは真剣な眼差しで話した。
サンディルは少し恐れた顔をした。
「サンディル！この呪いをお前の代で終わらせたいんだ！！」
いきなりの大声でサンディルは驚いた。
「どういうこと？？」
「ダイアン・ダウンズが何を企んでいるかはまだ知らないが、イジュースの魔法を持つものをこれまで何人も皆殺しにしている！！
つまり、イジュースの魔法を持つものはダイアン・ダウンズという呪いがつきまとう！！
そして、ブランデーの一族にも強力なイジュースの力が備わってる！！」
ヘライクマーは顔を顰めたまま話した。
「ということは…私にもイジュースがあるなら…ダイアン・ダウンズにころされるの…？」
サンディルは震えながら自分を指差して言った。
「そうはさせない。お前もお前の後の代の奴らも。」
ヘライクマーは落ち着いた声で言った。
「ダイアン・ダウンズを倒す。そしてこの魔法を終わらせる。この魔法を持つ全ての人間の為にも。
その為にはお前の力が必要だ。
頼む。共に戦ってくれ。」
「まって。どうしてイジュースを終わらせる必要があるの？？」
サンディルは頭の整理が追いつかなくなっていた。
「それはまだ言うことが出来ない。」
ヘライクマーは静かにそう言った。
「私にそんな凄いことが出来るの？？」
「ブランデー族のイジュースは他とは群を抜いて強い。」
「でも私、イジュースなんて魔法出来たことなんて1度もないし出来る自信もないわ！」
ヘライクマーはそっとサンディルの肩をたたいた。
「自分の血筋を信じろ。」
サンディルは少し時間を置いて答えた。
「少し…時間をちょうだい。」
