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〜バカだらけの祭典〜

「フランツ…最後にひとつだけお願いさせて…?」


「あぁ!なんでも言ってくれ俺にできる事なら!

なんでも叶えてやる」


フランツは死期を悟った彼女の手を閉じ込めるようにして握りそう応えた




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー








彼らが出会ったのは王宮でのパーティであった。華やかにそして思い思いに自分を引き立たせる装いをする結婚適齢期の女性達、圧巻であると感嘆のため息を漏らす紳士をフランツは遠巻きに眺めているだけだった


「なぁフランツお前もそろそろ仕事一筋って姿勢やめて恋愛に少しでも興味をもてよ…」


「お前は俺にあの目尻をだらしなくさせている男どもの中に入れと言っているのか?」


「そうだよ!あぁ辺境伯家の騎士団長様が色恋に興味を持たれないなんてこれではご両親に顔向けができませんなぁ〜」


「わかった、1度だけだそれで今回のノルマは達成だな!」


嫌々ながらも後で両親にキツく言われるのが目に見えているため強く反論はできず、令嬢たちを吟味し始めた。


(今回のパーティーはいつになく豪華絢爛だな

他国からの来客があるわけでもなかろうに……。)


そう思った矢先目に飛び込んだのはある令嬢だった

軽やかなステップは妖精を想わせ、アイスブルーの瞳は全ての光を反射するようにキラキラと光り輝き、豊かなプラチナブロンドは彼女の金色のドレスによく映えていた金色のドレスというと豪奢な飾り付けが卑しく感じられるだろうが彼女が着ることによりその場の雰囲気がグッと華やかになった



フランツは思った彼女を手に入れたいと、何としてでも自分の宝箱のうちに納めたいと



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー




『フランツ・マルディーニ次期辺境伯、現在は若くも父の騎士団長の座を受け継ぐ』




「こいつで」





ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



そこからのフランツの行動は早かった。令嬢の家名を調べさせ、翌日には彼女の家に釣り書が届くように手配させた。家族も長年女っ気がなかったフランツが恋を知ったと歓迎ムード1色だった



しかし面白くない女が一人いた。

フランツの幼なじみであるメイドのミヤである。

気立てもよく街では庇護欲をそそるという評判の美少女だった。

このまま結婚しないフランツ

誰でもいいから後継を

マルディーニ家のためなら…

晴れて辺境伯家夫人

という人生設計()が丸つぶれである


ミヤは何としてでも未来の辺境伯夫人という地位を受け渡したくはなかった……




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