表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/2

プロローグ[ストライカー]

そう遠くない未来、戦争が勃発し、殺し合いが当たり前となった世界。

人類は偉大で、最悪な発明をした。それは…。


大型二足歩行兵器[ストライカー]


戦車の数倍の速度で移動し、航空機を圧倒する対空・対地能力をもつ戦略兵器。

それがストライカー。俺はそのパイロットだ。

俺は如月銀二。日本軍ストライカー部隊、通称[第七機動歩兵中隊]所属。

ちなみに、階級は少尉。ストライカーにかけてはようやく訓練が済んだ程度の新人だ。

今俺は、愛機であるストライカー、Su-27J[舞鶴]のコクピットにいる。

周りでは砲弾が飛び交い、ストライカー同士が戦闘を繰り広げている。

<<アーチャー7、撃て!撃ちまくれ!>>味方が呼びかけてくる。

「り、了解!」操縦桿のトリガーを引く。刹那が右腕に持っている豊和工業製100ミリライフルが火を噴く。命中、敵機撃墜。

俺達の母国、日本国は現在同盟国であるアメリカ・ロシアと共に大型国際テロ組織との

対テロ戦争を繰り広げている。

近年に入って、アメリカはロシアとのいがみ合いをやめ、対テロ戦争のために同盟を組んだのであった。

そして俺達は今、戦場でテロ組織のストライカーと戦闘を繰り広げているという訳だ。

「アーチャー7、スプラッシュ1!(一機撃墜の意味)」

<<了解、攻撃を続行せよ!>>空中管制機から命令が下される。

「ラジャー!」俺はそう言い、トリガーを引く。

「うおぉぉぉぉ!」いつの間にか絶叫していた。

なぜ日本が戦争をしているのか、理由は簡単。テロ組織に攻撃されたからだ。

日本政府は憲法九条を改正し、対テロへ向けて準備をし始めた。

そして現在に至る。これが今の世界だ。

<<こちらブラボー6!レーダーが増援を確認した、これ以上の戦線維持は無理だ!後退の許可を!繰り返す、後退の…>>味方機は台詞を言い切る前に蜂の巣になった。

<<こちらアーチャー1、残っている味方機に告ぐ!撤退許可が下りた、後退しろっ!>>

アーチャー1、つまり俺達の隊長がそう告げる。

「キッド了解!」長ったらしいコールサインではなくタックネームで返答を返す。

数発ライフルを撃った後、俺は操縦桿の兵器システムをライフルからミサイルに変える。

両肩に装備した対ストライカー用ミサイルを起動させる。数機、敵をロックして、トリガーに

指を掛ける。ミサイルが発射され、敵陣に向かう。閃光、爆発。

<<撤退するぞ!ぼやぼやするなっ!>>隊長が呼びかけてくる。

「イエッサー!」舞鶴を高速移動モードに変形させる。体勢が低くなり、足の裏に付いている

タイヤが音を立てて回る。ライフルを撃ちながらバックする。

「何機残ってますか!?」無線機に叫ぶ。隊長が応える。

<<俺と、2、6、お前の四人だ!>>戦闘開始直後は12人いた中隊がいまはたったの4人だけ…?

「クソッ!冗談だろ…!」思わず罵倒を吐く。

<<怒ってる暇があったら生きろっ!>>左に隊長の舞鶴が現れる。

「畜生…!畜生ぉぉぉぉぉ!」


俺達はその後、無事に後方から来た味方機に助けられた。

けれど、同盟軍(アメリカ・ロシア・日本の三軍)の損害は大きすぎた。

今回の戦闘の死者は100名を超えている。だけど俺達は生き残った。

新人の俺でもだ…。運がいいとしか言えない。

これが、俺の初陣だった…。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ