異世界に来てしまったがそこまで元の世界との違いがなかった
異世界と言えば何があるであろう、エルフやドワーフなど異なる種族、魔法や特殊な能力、普通とは全く違った世界、だが考えて見よう
異世界の「異」は、ことなる。ちがう。変わった点がある(wiki)など普通とは違えば言い訳だ。
これは、普段の日常となんら変わらない世界に転生してしまった兄弟の物語。
「起きろ!くそ兄貴!」
朝っぱらから大きな声で人の睡眠を邪魔してくるこいつは俺の妹だ、名前は紅葉根っからの体育会系である。
そして今起こされている俺、くそ兄貴事葉成である。
「おい…今睡眠を邪魔するなとか考えてないだろうな?」
なんだこいつはエスパーか何かか?まぁどうでもいいがさて…どうやって寝過ごそうか学校なんてめんどくさい、今日に限っては体育祭の練習尽くしだ、もやしの俺にそんなのただの拷問だ絶対に行ってたまるか!
「まだ起きない気か?ならいいこっちにも考えがある」
考え?寝ることに関してのプロの俺を起こすだと?数年早いわ。よし…何をしようとしているのか俺の心眼で見てやろう(超極細目)
どれどれ…は!何持ってんのあいつ馬鹿じゃないの!その形、その大きさ、完全に俺のマグナムを何等分かに分ける気じゃねぇか!
そう…妹が持ち出したのはバナナカッターである、ただバナナは男のマグナムにぴったしで過去に浮気した30代男性が遺体で見つかった時の凶器にもあった代物だ。
まて、俺は将来魔法使いになる素質(童貞&彼女いない歴=年齢)があるのだそれなのに無くなったら元も子も無い!
どうする…起きるか?いや…それは俺のポリシーに反する、ならいっそ犯すか?妹に手は出せない…ならどうする?なぜ俺はこれを想定してプロテクターを買ってないんだ!いや…想定してしまうよな事をやらかしたく無いな、犯罪ダメゼッタイ。
いや!まてまて…俺の息子を殺そうとしているんだぞあいつは、正当防衛だセイトウボウエイ、て、もやしの俺があいつに勝てるわけ無いだろ!こうなったら…秘技!
「すいませんでした今すぐ起きます」
土下座!
「よろしい…さっさと着替えて学校行くよ!」
「そのまえにご飯」
「は?時間無いんだから今日は抜き」
「なん…だと…」
「当たり前でしょ?早く起きなかったくそ兄貴が悪いんだから」
なんだこいつは人間か?鬼畜すぎる、今日は体育祭の練習だぞ、それも朝からずっと、飢え死にするぞ俺。
「わかったせめてカロリーメイトくらい…」
「ないよ?」
「え?」
「聞こえなかった?ないよ?」
「えぇぇえ!」
「くそ兄貴が毎回毎回カロリーメイトだけだから昨日ちょうどきれたのよ」
え、まて俺の生命線。
「なら昨日買ってくれれば」
「昨日は体育祭実行委員の仕事で時間取られたから部活居残りしてたの」
「そんなぁ」
「いいから着替えたなら行くよ」
「うい」
俺と紅葉は1歳差で同じ高校に通っている、登校はいつも一緒だ。
徒歩5分の駅にで乗り2駅目で降りる、駅から出て10分くらいで俺たちの学校だ、近いがもやしの俺には学校帰りは辛い。
「行ってきます」
俺たちは家を出て駅へ向かった。その後は学校へ行き拷問(体育祭練習)を受け瀕死になった。
帰り道俺はフラフラと家路をたどっていた。
「そんなにきつく無いでしょ?ほんともやしなんだから」
今日は実行委員も部活も無かったらしく紅葉と一緒に帰っていた。
「そりゃ朝飯食べてりゃ今はきっとピンピンしてるわ」
「食べてても瀕死になるまでの時間がほんの少し伸びるだけでしょ?」
本当にそうであったので何も言い返せなかった、しかし今日はいつもより体がフラフラする。
「ほら、駅着いたからシャキッとしなさい」
「はいはい」
改札を通り駅のホームで電車をまっていると急に目眩が、ただでさえふらついているのにこれではバランスが取れない。
「ちょ、兄貴!危ない!」
線路に落ちそうになった俺を紅葉が支えようとしたが、
「え、は?」
不運な事に足が滑りさらに体制が崩れ、紅葉ごと線路に、ちょうど電車まで来て引かれる瞬間であった。
「は、眩し」
急に電車の先端が光だし、その光に飲まれ俺は意識を失った。