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防御側のターン1

 編成の楽しみを雷也ライヤは感じていた。


 今日の狩りの対象の力量は不明だが、司令部からの情報では新しいタイプのマスターらしい。


 出現地点も大雑把に掴めたのでホブゴブリンの偵察隊を先発させていたが。

 つい先ほど、その偵察隊に担当させた地点から閃光を伴う衝撃があったことを雷也は確認していた。


 そしてそれ以降先発した偵察部隊からの定時報告はない。


「……」


 場合によっては追加で部隊を現地に送る必要もあるかもしれない。

 ふと空を見上げると、鳥が螺旋を描きながら空を舞っている。



(意外に手強い相手か……。後続部隊を送るか)


 雷也はワスレナの森近くの草原に、召喚陣サークルを搭載した魔導要塞マギアーフォートレスを敷いていた。


 風を感じながら雷也は狩りの準備をはじめる。




 草原に大きな西洋風の館が浮遊している。


 これが雷也のマギアー・フォートレスであり。


 彼の住居であり、時には戦いの司令塔であり、配下の兵舎でもあり……雷也の最後の砦でもある。


 マスターとフォートレスは一心同体。


 不可分の構成なのだ。




(……俺は、この世界を守り切って見せる)




 雑念をゆっくり払いながら、雷也は徐々に集中し始める。


 

 大地を踏みしめ。




(そう。この世界の力を、風を、炎を……そして聖女を守る!)




 呼吸を練り、力を感じながら雷也は吼ほえる。




『我が声にトゥメーラヴィアえ! 異形の勇士バルバーロよっ!』




 雷也の召喚陣マギア・フォートレスは蒼く光を放ち、求めに応じて新たな兵が召喚さる。




(この力が俺の中に流れ続ける限り、俺は侵入者を狩り続ける……)




 それが、この世界が生き延びる方法の一つ。






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