初めてのダンジョン探索〜その1〜
次の日からまた仕事の毎日が俺を待っていた。俺は次の休みにダンジョンへ行こうと考えていたので、仕事の合間などを使い、ダンジョンで必要になるものなどをネットで買い集めた。
そして次の休日を迎えた。
「やっと休みだー!そしてダンジョンに行くぞー!」
ベットから起きた俺はベランダへと出て、太陽に向かいそう叫ぶ。
少し恥ずかしくなったので、部屋にすぐさま戻り、この人ために準備したものを確認することにした。
「えっと、動きやすいスポーツウェア上下に、膝や肘を守るガード、ヘルメットも買ったし、防具面はこれで大丈夫かな。」
これを着てダンジョンまで行くのは恥ずかしいからな、取り敢えずキャリケースに入れて持って行くことにした。
「次は、武器なんだけど今回買ったのは、バール、クロスボウだな。基本はクロスボウで遠距離から戦っていきたいな」
武器も普通に持ち歩いたら捕まりそうなので、キャリケースに入れて行くことにした。
その後朝食を済ませ、身支度をし、1番家から近い池袋ダンジョンへ向かった。
目的の池袋ダンジョンに着くとそこには、上野ダンジョンと同じ様な建物が建っており、入り口には池袋ダンジョンと書かれていた。
「よし!いくか」
俺は建物に入ると、先ずトイレに行き持ってきた防具に着替え、準備を整えてから受付と書かれた場所に向かった。
「あの〜、、、」
「はい!本日はどの様なご用件でしょうか?」
「えっと、、、ダンジョンに入りたくて」
「探索者様ですね!探索許可証のご掲示をお願いします!」
20代前半ぐらいの女性だと思うが元気が良すぎて、気圧されてしまいそうだ。俺はカバンから探索許可証を取り出し受付の女性に渡した。
受付の女性は、機械で探索許可証を読み取ると俺にすぐ返却してきた。
「神崎夕貴様ですね!えっと今回が初めて探索ですね!では、こちらにご記入をお願い致します」
差し出されたのは『探索同意書』と書かれた紙だ。内容はダンジョン内であったケガや死亡事故に関しては自己責任、ダンジョン内で手に入れた物は1度受付にて提出することと記載されていた。
俺は『探索同意書』にサインをし、受付の女性に渡した。
「ご記入ありがとうございます。では、神崎様は今回初めての探索ですので、流れについて軽く説明させていただきます。今後はダンジョンに入場する際は受付に来る必要はございません、代わりに探索許可証をダンジョン入り口あるゲートへ読み込ませてください。ダンジョンから退出される際も同様に、ゲートへ探索許可証を読み込ませてください。ダンジョン探索後取得物がある場合は、受付にて1度ご提出をお願い致します。説明は以上です。何かご質問はありますか?」
「取り敢えず、大丈夫です」
「では、ご健闘をお祈りしております」
俺は受付を離れ早速ダンジョンの入り口であるゲートへ向かい、探索許可証を読み込ませる。するとゲートが開き俺は先へと進んでいった。
ゲートを抜けると下に降りる階段があり俺はそのまま降って行く、階段を降りている途中何か膜みたいなものを通り抜けた感じがした。
暫く降って行くと、地下へと向かって降っていったはずなのに、広い草原へとたどり着いた。
「階段を降ったよな、、、」
空を見上げると太陽があり、青空が広がっている、そして草原があり、その先には森の様な茂みも見える。
「これがダンジョンってやつか、、、」
今日の俺の目標はモンスターを1体討伐することだ、俺はクロスボウをいつでも打てる様に準備をし、このフロア少し歩き始めた。
暫く歩き回っていると、進行方向の少し先の茂みに青くプニプニした何かが見え、俺はクロスボウを構えすり寄って行く。
ある程度近寄ると、プニプニした物の全貌が確認できた。
プニプニした青い物体は、みんな知ってるスライムさんだ!
あのファンタジーゲームの定番モンスターだ!
スライムも俺に気づいたのか、こちらに跳ねて近づいてくる。俺は咄嗟にクロスボウを構えスライムに向けて矢を放つ、しかし矢は当たることなかった。
どんどん近づいてくるスライムに焦り、次に装填する矢を落としてしまった。
「ちょっ!ちょっと待って!」
俺はどんどん焦ってしまい、頭が真っ白になっていった。ふと腰にあるバールに気付きそれを無我夢中でスライムに向かい振り回す。
「来ないでくれ!」
ブシャ!と何かが破裂する様な音が聞こえ、バールを放り回すのをやめてスライムの方を確認する。そこには水風船が破裂した後の様に、スライムの体液らしき液体が飛び散っていた。
「た、倒したのか?」
俺は深呼吸をし、一度持っていたバールを腰に掛け直し、クロスボウに矢を装填した。その後先ほどのスライムの残骸を確認すると、液体は消え去っており、何か青い透明な膜の様な物が落ちていた。
「えっと確か、もらった資料に書いてあったな、、、。そうだ、倒したモンスターの残骸は少ししたら消えてしまうだった。そして、一定の確率でそこにドロップ品が落ちているって書いてあったな。」
俺は青い透明な膜を一応カバンにしまっておくことした。
その後今回の目標であるモンスター1体討伐を簡単にクリアしてしまったので、もう暫くこのフロアを探索することにした。
降りてきた階段を背にして暫く歩いたが、先に見える森へは全然辿り着ける感じがしないな。このフロアってどんだけ広いだよ、、、
そんなことを考えながら歩いていると、また1体スライムを発見した。今度は落ち着いてクロスボウを構えスライムに向けて矢を放った。しかし、矢はずれどこかへ飛んでいってしまった、、、。
「俺クロスボウのセンスないな、、、。てか、クロスボウの練習しないと当たる気がしないぞこれ。」
クロスボウの音でこちらに気づいたスライムが前回と同じ様に跳ねて近づいて来る。クロスボウが当たらないので、バールを持ちスライムめがけて上から力一杯バールを振り下ろした。
ブシャッ!と言う音と共にスライムは弾けあたりに散らばった。
「よし!今度は落ち着いて対処できたぞ。」
そんなことを呟いていると、目の前にウィンドウが現れた。
『レベルが上がりました。』
「うわっ!びっくりした!」
突然ウィンドウが現れたので、びっくりして飛び跳ねてしまった。周りに人がいたらめっちゃ恥ずいなこれ。人がいなくてよかった。
「レベルが上がるとこんな表示がされるんだな。」
俺はステータスに変化がないか確認するために、ステータス画面を開いてみた。
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神崎 夕貴
レベル 2
SP 2
MP 8
力 12
守 11
魔 11
速 11
器 12
スキル
・レベルリセット
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少しステータスが上がっているな、確か前はオール10だったはず。俺は念の為前のステータスと、今のステータスをノートに書き留めておくことにした。
「よし、取り敢えずまだ昼前だし、もう少し探索してみよっかな」
俺はその後暫く、歩き回りスライムを1体討伐した。
「ふぅ〜、歩き疲れた〜」
俺は降りてきた階段の前に戻ってきており、今はそこでシートを広げ買ってきたコンビニ飯を食べている。
「運動した後のご飯は美味いな!最近運動不足気味だったし、ダンジョン探索は良い運動になるな。」
俺は昼食の後少し寝っ転がりながらのんびりして、再度このフロアの探索を再開した。
午後はスライムに5体ほど遭遇したが問題なく討伐でき、俺は今ゲートを抜け受付まで戻ってきていた。
「神崎様お疲れ様です!無事戻られて何よりです!」
俺が来た時に対応してくれた女性がまだ受付におり、そう言って俺を出迎えてくれた。
「ありがとうございます。あの〜これモンスターからドロップしたアイテムなんですけど、、、」
俺はカバンから青い透明な膜を5枚取り出してカウンターに置いた。
「ブルースライムの皮5枚ですね!一応こちらで換金もできますが、持ち帰られますか?」
「じゃあ、換金お願いします」
「わかりました!少々お待ちください!」
受付の女性はスライムの皮を持って裏へと入って行き、暫くすると帰ってきた。
「お待たせいたしました!こちら換金した金額になります!」
受付の女性は俺に金額が書かれた紙を渡す。そこには2500円と書かれおり、俺はなんとも言えない気持ちになりながら紙にサインをして、受付の女性に返した。
「こちら2500円です!他に何か御用件はありますか?」
「いえ、ありがとうございました」
俺は軽くお辞儀をし、その場を立ち去る。そのままトイレに行き、着替えを済ませ家に帰ることにした。
家に着くと、一日中動き回ったのでクタクタでベットに倒れ込んだ。
「つーかーれーたー」
正直色々と不安もあったけど、ダンジョンって道の世界が広がっていてかなり楽しかったな。俺は今日のことを思い出しているとそのまま眠りについてしまった。




