20210521pilgrimage■///第一部完結記念番外編「ドキッ?! メインキャスト3人が行く!鹿島神宮探訪の巻」
『木造ロボ フドウ』第一部の完結を祝して、メインキャスト3人で鹿島神宮へお礼参りに行きました!
カメラマンは私、玉前神社が宮司が娘・玉前稚雁様のお世話……失礼、執事を務めさせて頂いております相楽吟慈です。
●御手洗池口大鳥居にて
車を降りて境内の入り口へ向かうと、いきなり途方もない大きさの鳥居に出迎えられます。鹿島神宮は『木造ロボ フドウ』の本家本元『木造ロボ ミカヅチ』の聖地。そのスケールの大きさにいきなり圧倒されます。
玻那華「わーっ、大きい……うちの不動院とは全然スケールがちがうね」
彩雲「でも全然人気ないし、なんか裏口っぽくない?」
稚雁「その通り、境内への入り口は別にあるわ。でも元を正せば昔はこっちが入り口だったのよ。ほら向こう、歩いた先に池があるでしょ。ほんとはそこで身体を清めてから」
彩雲「あれに入るってことなの?!絶対無理……あんなの絶対夏でもヒンヤリ系じゃん」
今作では共演シーンがなかった彩雲様と稚雁様も、ここへ来るまでのドライブですっかり打ち解けておられます。
ささ、玻那華様、こちらのカンペをお読みください。
玻那華「え……?うん」
彩雲「…………」
稚雁「…………はなか、本気でやってる?」
玻那華「え?」
彩雲「黙読してどうすんのよ。音読よ、音読。おまけとしてしっかり収録されるんだからちゃんとやらなきゃ」
稚雁「はなかってクールにドジを踏むからツッコんでいいのか迷うのよね」
玻那華「ううっ、分かったから!えーっと……原作の『ミカヅチ』には詳細な年代設定がありませんでしたが、登場人物がフィーチャーフォンを使用している点などから類推して『フドウ』では物語の始まりを勝手に東日本大震災の一年後とさせてもらいました。鹿島神宮には境内へ繋がる大きな鳥居が二基ありますが、その両方が震災の時に倒壊してしまって、建て直されたのはこの御手洗池口大鳥居が9年後の2020年8月10日、境内入り口の大鳥居は震災から3年後、2014年6月1日のことでした。一説には、二基の鳥居が倒れたおかげで境内に地震の被害が広がらずに済んだと言う方もいらっしゃいます。『フドウ』の劇中では鹿島神宮はさらっとしか登場しませんが、その時の境内には鳥居がなかったことになります」
彩雲「35点」
玻那華「赤点ぎりぎり?!」
彩雲「棒読みもいいとこでしょ。もうちょっと情感を込めて」
稚雁「はなかは憑依系だから仕方ないわ」
彩雲「ちかりんがそれ言う?」
●奥宮にて
奥宮は今年2021年2月11日にご神体を仮殿へ移す「下遷宮」の祭事が行われ、奥宮に祭られていた建御雷神の荒魂が仮殿に移された後でした。奥宮は5年後の御船祭を見据えた長期工事の真っ最中。完成は2年後の見通しとのことです。
彩雲「残念、改修工事中だ」
玻那華「でも逆にレアかも?」
彩雲「ここでもお参りしてった方がいいのかな」
稚雁「工事してる間、神様は仮殿に移されてるって書いてあるわ」
彩雲「確かに、中はもぬけの殻だね。ってことは仮殿にお参りした方がいいのか」
玻那華「でもここで参拝しても中に飾ってある御幣を通してちゃんとお参りしたことになるって書いてあるよ?」
彩雲「なんかWi-Fiの子機みたい」
稚雁「あながち間違ってないけどありがたみがなくなるからやめましょう」
彩雲「年下にたしなめられた!」
玻那華「わたし、ちかちゃんのこと年下だと思ったことないよ」
彩雲・稚雁「「玻那華は中学生らしくもう少ししっかりしなさい」」
●要石にて
鹿島神宮における最も重要な史跡のひとつ、要石にやって参りました。絶えずぐらぐらと揺れて定まらない日本列島を地面に繋ぎ留める「国中の柱」の1本とされています。
玻那華「聞いたことある、地中深くにいるナマズの頭を押さえてるんだよね」
稚雁「一説には大地の最も深い部分である金輪際から生えているとも言われてるわね」
彩雲「金輪際って、それって仏教用語じゃん」
稚雁「この辺りの設定が固まったのが神仏習合が落ち着いた14世紀の頃のことなんだって」
彩雲「今設定って言った?」
稚雁「空耳」
玻那華「ひょっこり地面から顔を出してるだけに見えるけど……」
稚雁「昔、将軍の徳川光圀がどこまで深く埋まっているか確かめようと掘らせたことがあるって話も有名ね」
彩雲「どうなったの?」
稚雁「7日7晩掘り続けてもとうとう終わらなくて、けが人も続出したからあきらめるしかなかったそうよ」
彩雲「触らぬ神に祟りなしだね」
稚雁「うん、合ってる」
彩雲「合ってるってなに?」
●鹿園にて
玻那華「え、鹿さん?」
彩雲「神社に鹿がいるなんて奈良みたいだね」
稚雁「奈良みたい、じゃなくてこっちが先よ。鹿島神宮の鹿が奈良に春日大社を建てる時に向こうに行ったの」
玻那華「鹿さんにエサあげられるって!ちかちゃんもやる?」
稚雁「少しはちかの話も聞いてー!!」
鹿島神宮で鹿が今でも神鹿と呼ばれて大切にされているのは、神話において鹿の神である天迦久神が、天照大神の言葉を建御雷神に伝える役割を担ったことに起因しています。奈良に春日大社を創建する際も、鹿島の神様の御分霊を白い鹿の背中に乗せてお遷ししたと伝えられております。
丁度正午を回ったので3人にはこちらでお昼のお弁当を召し上がって頂きました。
●さざれ石にて
稚雁「へーっ、鹿島神宮にもさざれ石があるのね!ちかも知らなかった!」
彩雲「何?この石」
稚雁「君が代に『さざれ石』って言葉が出てくるでしょう?」
彩雲「あー、はいはい。それで?」
稚雁「それがこれ」
彩雲「……ほんとに?」
玻那華「玉前神社にも同じのがあるよね。この前遊びに行った時に見せてもらった」
彩雲「どっちが本物?」
稚雁「ああー……」
玻那華「うわぁ……」
稚雁「いや、どっちがどうとか……そういうのじゃないから……」
彩雲「あたし、そんなに変なこと聞いたかなあ?!」
●本宮にて
彩雲「やっと到着だー」
玻那華「ここまででけっこう歩いたね」
彩雲「ハナ、お賽銭貸してー」
玻那華「うん、これね」
稚雁「はなか、だめよ。小さい金額でもむやみにお金の貸し借りをしちゃ」
彩雲「後でちゃんと返すってー。ね、ハナ?」
稚雁「まったく……他人から借りたお金じゃご利益も半減なんだから」
そんなことを言いつつも、3人仲良く手を合わせます。
??「正しいお作法で参拝してくれて、ありがとうございます!」
玻那華「聞き覚えのある声……?」
一行が振り向くと、そこには意外な人物の姿がありました。
彩雲「えっ?!待って……武見、衣乃理さん……?」
●授与所前にて おみくじ&絵馬
稚雁「鹿島神宮に来たのだから何もおかしいことなんかないけれど……」
玻那華「ほんとに会えるなんてびっくり!」
彩雲「スピンオフのキャストがこんなにぞろぞろ押しかけちゃってなんかごめんなさい……」
衣乃理「なんで謝るの?!わたしだって嬉しいのに」
玻那華「ほんとですか?」
衣乃理「ほんとほんと!でもまさか千葉にも神機があったなんてね。作者の石田さんは今日は来てないの?」
玻那華「そう言えば本編の撮影がクランクアップしたらそれっきり姿を見てないね」
彩雲「なんか続編の準備で大忙しみたいだよ。書き始めるまでの材料集めの前に勉強しなきゃならないことが山ほどあるとかなんとか……あとなんだっけ、」
稚雁「すべての答えは諏訪にある!って熱に浮かされたみたいにしきりに叫んでたけど、それのことなのかしら」
玻那華「諏訪の信仰にまつわる本を山ほど買い揃えて財布が空になってるって聞いたから多分合ってると思う」
衣乃理「あはは……変な人……。でもそっちはみんな仲が良んでしょ?うらやましいかも」
彩雲「そっちはって、まあ、諏訪希さんはツンデレだからともかく、切音さんはまだ素性が知れないですもんねー」
稚雁「ことねがのぞみといのりを完封して、あれからもう2年が経つのね」
彩雲「しっ!ちかりん、更新が止まってるのは言っちゃいけないお約束!」
衣乃理「聞こえてるよー?」
稚雁・彩雲「「ごめんなさい!!」」
衣乃理「まあそれはそれとして……わたしとしては希ちゃんとももっと打ち解けたいと思ってるんだけどね。みんなは仲良くなるのになにかきっかけとかあった?」
玻那華「ううーん、わたしたちは……」
稚雁「協力しないと生き残れなかったから……」
彩雲「生き残れなかった人も約1名いるしねー」
衣乃理「死地をくぐり抜けた目!みんな死地をくぐり抜けた目になっちゃってるよ!カットカット!!」
●手水社にて
彩雲「……そう言えばうちらお手水やってなくない?」
玻那華「裏から入って来ちゃったもんね、ちかちゃんの謎のこだわりで」
稚雁「ちかたちは神騎に乗れるくらい清らかな乙女だもの、問題ないわ」
彩雲「謎理論に謎理論をかぶせていくスタイル」
玻那華「もう出ちゃうけど、とりあえず……お手水してく?」
●茶屋にて
玻那華「あ!お茶屋さんあるよ」
衣乃理「あはは、玻那華ちゃんは分かりやすいねー」
稚雁「知らない人について行っちゃいそうで心配でしょうがないんだから」
玻那華「むぅ……みんなだってソフトクリーム食べるでしょ。何にする?」
彩雲「あたしは紫いもで」
稚雁「バニラをおねがいできる?」
玻那華「りょうかい、買ってくるね」
彩雲「ちかりんは抹茶味とかじゃないんだ。意外」
稚雁「それ偏見!神社の子だからって和菓子が好きだと思ってるわよね。むしろ逆よ。小さいころから和菓子ばっかり出てきたせいで食べ飽きちゃってるの」
彩雲「今でも充分ちびすけのくせに生意気な~」
衣乃理「あー、それわかるかも」
彩雲「マジですか!」
稚雁「ほらね?そういうものなのよ」
彩雲「それにしたって衣乃理さんのブルーハワイ味は大分攻めてると思いますけどねー」
衣乃理「あはは……」
彩雲「笑ってごまかさないでくださいよー」
玻那華「あの……。抹茶味……そんなにだめ?」
彩雲・稚雁・衣乃理「「「お寺の子が流れ弾で傷ついてる……!」」」
●境内入り口大鳥居にて
ゴールの大鳥居に到着、途中あちこちを覗いて回りながら実に3時間弱の道のりでした。こちらの鳥居の前で記念撮影をして今回のロケは終了となります。今回の企画で一段と親交を深められた4人の表情は心なしか最初の時よりも打ち解けているようです。
――はい、最後の1枚を撮り終えました。本日はお疲れ様でした。
彩雲「……うすうす気づいてて言えなかったんだけどさ、帰りはどうするの?また池があるとこまで歩いて戻らなきゃならなくない?」
玻那華「あ……。ほんとだ」
稚雁「それなら心配要らないわ。車をこっちまで回してもらうから、相楽に」
お任せください。元よりその予定でした。
彩雲「ええーっ、酷じゃない?走ったって20分じゃ着けない距離だったよ?うちらまだぜんぜん歩けるし」
鳥居を抜けた先も商店街などまだまだ見どころはありますから、そちらの散策などなさっていてください。――あの公園の前で落ち合うことに致しましょう。
彩雲「うん……相楽さんがそう言ってくれるなら。じゃあせめて荷物はうちらが持ってるよ。その一眼レフとか三脚は邪魔でしょ?」
衣乃理「わたしも持つよ、みんなが帰るとこまで見送るから」
お心遣い痛み入ります。
こうしてもと来た道を戻り、私どもは『ミカヅチ』の聖地・鹿島神宮を後に致しました。後ほどカメラを確認したところ、商店街でのお嬢様方のスナップショットが大量に保存されておりましたが、それはまた別の機会に……
明日はあとがきを投稿します




