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弟が優秀なせいで!!!

弟が優秀なせいで王国が荒れそうです

作者: 今井米 

長いです。

読み終わるのに30分ほどかかります

王国には当然ながら王がいる。それでこりゃまた至極当然のことだが王には息子や娘がおり、往々にして後継者争いが起こる。これのせいで滅んだ時もあれば、逆に豪傑な王が生まれて栄えることもある。


そんなハイリスクハイリターンな蟲毒ゲームだが、王国では先々代からは第一王子が王位を継ぎ、それが半ば慣習化してからというものの、殺伐とした殺し合いは行われなくなった。。。筈だった。



「せめてファイーブが第一王子であれば良かったものの。。。」


王室の晩餐会で急に発せられた王のこの言葉に、食室は静まり返る。俺もこの軽率な発言に絶句しているぜ。当たり前だ。なにせここには様々な人間が出入りしている。そして家族の前でそのような言葉を零すということは、だ。


「父上!それは俺が王として不適格という事でしょうか!」


「ふ、ワーンよ。それが分からぬからお前は器ではないと父上に言われるのだ。」


ほーら始まった。

ワーン第一王子とツー第二王子の喧嘩だ。


ワーン兄上は父上の銀髪を受け継ぎ、精悍な顔つきをしている男前。理知的な瞳に気高い志を発する佇まい。発する雰囲気はまさに王のソレに近い。


対してツー姉上は、父上そっくりのギラギラした紅眼に義に篤い心。彼女を見れば誰もがその崇高で熱い志を感じるだろう。それ程までに闘志や野心が態度に溢れている。


「何だと!騎士団というものに現を抜かし王族としての責務を忘れているお前が王の器を語るな!」


「見苦しいなワーン兄上。王族の責務は民の為に国を導くこと。私は騎士として国民を、そして国を守っている。女だから政略結婚、男だから王の小間使いなどと言う古い考えに囚われている貴方に王は務まらんよ。」


いや兄上そこまでは言ってない。騎士団じゃなくて王族の仕事しろとしか言ってないぞ?


ここで王子について説明しておく。


この国では他国とは異なり女性でも王子と呼ぶ習慣がある。等しく王の子という素敵な意味が籠っていたらしい。こころ温まるなー。だからツー第二王子もフォー第四王子も女性ではあるが呼称では「王子」と呼ばなければならない。


そういや今の5人の王子の中で偶数は女性で奇数は全員男だな。不思議。


にしても父上は何を考えてるんだ?こんな場で皇太子について言及するだけに留まらず、ワーン兄上の王位を取り下げようとするなんて。


兄上はそこまで無能じゃないだろうに。


「そもそも私は早く生まれたかで継承順位を付けられることにすら反対だ。年ではなく能力で順位付けされるべきだ。」


調子付いて演説を披露する姉上の言葉に兄上は目を見開く。そして長年の伝統に真っ向から唾吐かれてることに気付くと侮蔑の表情が顔に浮かべた。いい意味でも悪い意味でも保守的なんだよ兄上は。


兄上、第一王子ワーンは隣国の帝国の末姫を母に持つ王位後継者だ。末姫である第一王妃はそれはもう優秀で所作や気品は勿論のこと、政から人脈に至るまで一級品の腕を持つ。


兄上もそんな完璧超人の手解きを受け、非の打ち所がない好青年に。今では王の仕事を一部任されている程だ。家柄も申し分なし、能力も上々、順当にいけば次の王になる男の筈なんだが。。。。


ただ一つ挙げるとするならば、それは姉上と仲が悪い事。それはもう、犬と猿でももうちっと仲良くするんじゃないかって思うほど険悪な仲だ。


今も心底軽蔑した顔で姉上に反論している。


「はっ、戦いしか能がない奴が王を語るなんて片腹痛い。お前は騎士として国を守っているのではなくそれしかできなかっただけだろう。」


「それは私への侮辱と捉えてよろしいのか兄上。」


「これはまた心外な。俺は只事実しか述べておらん。そう思うのはお前が能無しだとそう自覚しているからだろうな。」


第二王子であるツー姉上は三番騎士隊を率いるゴリゴリの武闘派だ。巷では『姫騎士』なんて呼ばれてる。なんでも戦う姿が可憐で美しいからだとか。その評価には首を傾げざるをえない。だがそんなことより姫じゃなくて王子だっつーの。でも呼び名に『姫』が付くのは良いらしい。解せぬ。


ツー姉上の母は王国の公爵家出身で、第二王妃でもあるんだ。凄い苛烈な性格で、自他ともに厳しいことで有名な第二王妃はこりゃまた優秀な人で国内にある縁故に限れば第一王妃に勝るとも言われている。


そんな母を持つ姉上はやっぱり兄上を嫌っている。


「いやいや、実力に乏しいものからよく因縁を付けられるのでな。兄上の今の口上はそういう奴等と一言一句同じであったのでそう捉えてしまうのだ。」


「ははは、なんだそれは。因縁ではなく事実ではないか。」


兄上の言葉に青筋を立てる姉上。怒っているナー。


優秀な公爵令嬢を母に持つ姉上だが本人が進んだのは剣の道。「民を導くのは剣の道である!」とか言って騎士団にこっそり入団し、今では騎士隊長だ。


「いやなんでそうった!?」と思ったが俺は何も言わない。俺も姉上に嫌われているんだもん。何言っても火に油を注ぐだけだ。けど俺は知っている。姉上が入団した本当の理由は勉強が嫌いだったからなんだ。当時から姉上は頭悪い系の脳筋で、よく木刀ぶん回して遊んでいたからな。授業中に。


アレは本気で危なかった。何度か死ぬかと思ったもん。手加減無しでの木材フルスイングなんて子供って怖いわ。


そんな狂気に満ちた姉上は、剣の才能はあったのかそれとも王家パワーで忖度してもらったのか騎士隊長にまで昇りつめ今では国民の憧れの的。みんなだいすき姫騎士さまだ。


姫騎士ってアラサーちゃんになってもそう言うつもりなんだろうか。ちょっと気になる。


そんな姫騎士ちゃんは兄上からの挑発にこう言ったね。


「自らを誇示するつもりはないが、騎士隊長を担う実力を持つ私をそう思うとは、兄上は耄碌したらしい。」


いやまだ兄上19歳です。老いてすらいませんよ。


「俺はお前と違って王族としての責務をこなしているぞ。まさかそれを知らんのか?」


「なに、こなしているだけでしょう。結果はお世辞にも良いとは言い切れまい。」


これは本当。兄上は優秀で仕事を一部任せられているけど結果はイマイチ。第一王妃が修正したり宰相が監修して兄上の仕事を手助けしてたりする。


まぁ当たり前ではある。王の仕事は繊細なものが多いし手軽くこなせるものじゃない。どっちかが必ず損をするような利権問題を双方が納得するように納めないといけないとか、食糧足りないからどこの国にどういう材料で何を交換条件にどれだけ融通してもらうよに交渉するかとか決めないといけない。


心臓がいくつあっても足りない。


それにまだ19歳だもん。これから学んで王としての資質を磨いていくんだ。寧ろその年で王の仕事を完璧にこなしていたら怖いわ。父王要らない子になるじゃん。


でも父王より政に秀でている第一王妃や宰相がワーン兄上に構うからここんとこ業務が滞っているらしい。これのせいで王の兄上への評価は微妙。新卒一年目に対する評価厳しすぎない?


新卒社員の兄上はそんな評価を得ているからかな、最近執務に関わっていない人間からは舐められてきている。国務に関わっている人間はそんなこと言わない。自分が入社したての時どれだけ迷惑かけたか知っているから。


でも姉上はそんなのしたことないからなぁ。。。


「そんな兄上が王としての国を治めるなど悪夢ですな。」


こんなことを平気で言えちゃうんだ。

それに対して兄上は「じゃあお前やってみろよ」っていう想いをありありと表情に浮かべながら、鼻で笑って言い返す。


「政から逃げた奴が治世を語るとは。出てくる言葉が戯言でなければ兄として妹の成長を祝福できたのだがな。所詮は学無し。お前に治世は高尚過ぎて分からぬか。」


「なに、学無き私めでも分かるようなことが兄上でも分かっておられぬようですからご忠告として進言しているのですよ。」


「つくづく的外れな戯言でなければと思う。ここまで知性を重んじ施政を語るお前など初めて見る。」


見て分かるように兄上は途中で勉学を投げ出した姉上を認めてない。たぶん最後まで王治論を履修してたなら認めていただろうけど、姉上はそうしなかった。パパっと騎士団に行っちゃった。だから『王族として、、』という教えを徹底的に受けてきた兄上にとって姉上の行動は逃げにしか映らないのだろう。


出来る奴は出来ない奴の気持ち分からんからね。


王族なのに政治が理解できないてマジ?それ王族じゃないじゃん。ていう気持ちなんだと思う。俺も気持ちは分かっちゃう。それぐらい重いんだよね王族は。「()()()()()生きる」王族ではなくて「()()()()()()」王族としての生き方じゃないと認められないんだ。


でも姉上は前者を取っちゃった。


それで互いに嫌味の言い合い。顔を合わせればまず喧嘩。ふたりが笑い合っている所なんて見たことが無い。


だから兄上と姉上の仲が悪いのは分かるけどさぁ。。今飯時なんだよ。もっと楽しく食べようよ。


そう思って俺は2人に声を掛ける。


「ツー姉上、ワーン兄上。やめて下さい。」


三対の計6つの無機質な眼球が俺を見る。怖え。。。家族なんだからもうちょっと優しい眼差しプリーズ。


「食事中ですよ、そのような互いを侮辱しあうような言葉で食卓を汚さないでください。食卓の恵に感謝して、舌鼓を打ちながら食事を楽しみましょうよ。」


しかも今日は俺の好きな迷路魚のソテーだ。マジうめぇ。金持ち最高だわ。平民の家一軒建つような飯食えるんだもん。


まあこういうのを好むから姉上に嫌われるんだが。


案の定姉上は俺の発言が気に食わないよう。


「ふん。スリーよ、お前のような奴に汚されるなどいう言葉を使われたくないな。お前のせいで王都に巣食う悪が民を傷つけている。兄上も王族云々という下らない言葉を使うならコイツに向けるべきじゃないか?」


「ツー姉上、それは誤解ですよ。私の子飼いか何かしているかもしれませんが、誓って悪事などしておりません。もし悪さしているなら姉上騎士団が成敗しているでしょう。でもされていない。つまりはそういうことです。」


「それはお前が身分を使って騎士団に圧力をかけているからだろう!」


「そんなもの姉上に通用しないでしょう?なのに姉上が何もしていないという事は私の子飼いは無実という事でしょうよ。」



「チッ。口だけは達者だな。」


親の仇を見るかのように憎しみの籠った瞳を俺に向けながら、舌打ちをする姉上。やっぱり怖い。臆病者(チキン)で弱虫な僕にそんな攻撃的な態度とらないで。


にしても王都に巣食う悪、かぁ。。。


俺、つまりスリー第三王子と姉上のツー第二王子との仲が悪いのコレが理由。子飼いがね、うちは悪属性が多いんだ。なぜかね。姉上は騎士団だから善属性が多い。つまりは俺と姉上は相性がわるい。


姉上の部下は真っ先に忠誠を捧げるけど俺の子飼いは真っ先に賄賂を渡してくるんだ。性根が腐ってるんだよな。


いや、俺だって姉上みたいに正義している奴を子飼いにしたかったよ?でも俺に寄ってくる奴はマフィアとかギャングとか影とか商人とか腹の中真っ黒ケッケな奴ばっかなんだ。


しかもそういう奴にばっか気に入られるし。「その死んだ目と狂った性格、そして腐敗でこそ力を発するような生き様に惚れた。」とか野郎に言われても何も嬉しくねぇ。いや美人さんでもこんなプロポーズ嫌だわ。


母の実家が豪商だからそういう関係の繋がりも多い。あと脅、コホン、話し合いの末仲良くなった貴族とかもいる。一応騎士団にもいるんだけどな。


ほら、姉上敵作る性格じゃん?だから姉上と仲が悪いと評判の俺にゴマ擦ってきて、そういう輩

飼うことも多いんだ。


でも今それ関係なくねぇ!?俺は飯を美味しく食べようって話をしただけじゃん!?


「父上も、軽率な発言でこうなったんですよ?自重してくださいよ。」


周りの誰もが注意しないので俺が父上に進言する。そもそもお前が変な事言わなきゃ迷路魚食ってお終いだったんだよ。迷惑かけないで欲しい。


周りの使用人さんも怯えてるからな。この人達は体調悪いと飯の出来に直結する、だから細心の注意が必要だ。俺だって美味い飯は食いたいんだ。


「うむ。済まぬな。だがスリーよ。我もお前の悪い噂は聞いている。自粛しろ。」


謝意の後の俺への批判。こいつ絶対反省してねえ。


でも怒りを抑えて俺はにっこり笑うってこういうんだ。大人だからね。


「ええ、勿論です父上。善処いたしますよ。」


「ああ、月に100もの陳情を受け取る身にもなってくれ。」


それは初耳なんですけど!?俺そこまで邪悪に見えるのかよ。地味にショックだ。


「俺のいい噂は無いんですか?あとほら、感謝の手紙とか。」


「ある。しかもかなりの数がな。」


「そちらは見て頂けたので?」


「娼館、商人、不動産、影、マフィア、違法借金取り、暗殺ギルド、牢中の犯罪者からの感謝状を信じろと?」


信じないですねハイ。いや始め三つは信じていいんじゃね?全員合法存在だろ。職業差別は駄目よ?


ちょっと姉上そんな塵を見る目で見ないでよ。姉上が嫌いな職種は確かに多いけど影とか王国に仕える暗部よ。そっちは信じていいのでは。あ、いや騎士団と影は犬猿の仲だったわ。


というか姉上と仲が良い人を教えて欲しい。


それに幾ら偏った職種からと言ってもさぁ。。。


「感謝は感謝では?」


「悪い噂や告発の出所が素行の良い者からばかり。聖騎士からも来てるぞ。」


ひでえや。そんなに俺悪い奴に見えるのか。


それにしても今日の食事が俺と兄上姉上だけだったというの良かったな。もし妹と弟がいたらまた面倒臭いことになるとこだった。


食事が終わって自室に戻るといつものように側近が出迎えていた。


「どうでした食事会は。」


「何故か俺がフルボッコにされた。意味不明。」


「なんだいつも通りではないですか。」


「俺君の主人よ?もうちょい気遣ってくれへん?」


俺は側近のシャドーウと軽く話して、俺はベッドにゴロリと寝そべる。


食事が終わって父上の言ったことを考えてみる。父上が言ったファイーブというのは齢10になる第五王子でその母は知らない。いや確かどこかの放牧民に属する踊り子で、父上が視察先で見初めて側室に入ったんだっけか。


こう考えると父上マジ屑だな。仕事先で現地妻作って子供産ませるとか正気の沙汰じゃねえ。


側室に入った第四王妃はファイーブを産んで一年も経たずに死んじまって、詳しいことは良く分からん。死因はストレスだとかなんだとか。あれこれマジ父上糞野郎案件では?


だが今はそれを脇に置いといて、ファイーブについてだ。


ファイーブはいわゆる天才で、クローバー農法とか言って国内の食糧問題を解決したし、不当な借金の取り立てを改革し、一部貴族や商人の市場独占に対して異議を唱えて商売の平等を図り、人身売買組織を潰し、竜巻だがなんだか知らんけど災害を喚き散らしていた第弐級風精霊を手懐けて、国内を跋扈していた盗賊団を討伐したとかなんだとか。


なんなのコイツ???


まるで違う世界に存在するような知識を持っているし、宰相を唸らせる程聡い政策を進言するし、魔力も王族の中では随一で、魔法も実力が桁違いだ。欲に溺れこともなく、贅沢もせず、常日頃から慈愛溢れる王子として評判である。


あいつに助けられ、そしてその才に惹かれ彼に集う奴は多い。


・・・・すげえ自信失くすわ。本当に同じ父の子供だよね?


こんな神から何百個も恵まれている我が末弟だが、問題もきちんとある。


あいつは敵を作りやすいのだ。不当な借金取りは王国法では合法だったし、市場独占はそこまでにこぎつけた貴族や商人の手腕を褒めるべきだろうし、第弐級精霊の災害で家族や暮らしを奪われた奴が多いっていうのに殺さず友人だとかほざいている。


恨まれるに決まっている。


なのに後処理一切なしだ。殴って解決してチャンチャンはい終わり。で済ませてる。不利益を被った奴の恨みを買わないように根回しもしないんだ。大抵の奴を返り討ちにできる実力があるだけに何もする必要は無いんだろうな。


あいつ妙に潔癖すぎるきらいがあるし、なのにあっさりと残酷なことを他人にするからな。そこんとこは年相応なんだよな。


でも実力は年相応じゃない。優秀なんだ。ワーン兄上が何回か失敗して、学んで、それでようやく正解するような政をあいつは一発でポンポン正解してしまう。政に正解はないから今のは例え話だけどな。


だから兄上も優秀なんだけど父上としては是非ファイーブを王に、ていう気持ちがあるっぽい。それが晩餐での一言に帰着する。


「でもあいつの人望偏ってるんだよな。」


「ええ、我らに限らず国民の支持も普通かと。」


姉上が善属性の子飼い(子飼いて言ったら姉上に怒られるが。)で、俺が悪属性の子飼いしかいない様に、ファイーブの子飼い属性は発言力だ。そんな属性あるか知らないけど。


ともかくアイツは発言力のデカい人間に好かれる。賢者とか王とか、姉上とかな。何故かは知らん。けど逆に言えば、そんなものないパンピーからの評価は普通なんだ。


「第五王子、ああ天才なんだろ。天才様様のお陰で国が助かったんだっけか。流石天才様は俺等とちげーよな。」みたいなノリ。皆ファイーブのこと知っているし、表立っては何も言わないけど、内心では面白くないし、同時に嫉妬してる民も結構いる。


王族で、ルックス抜群で、天才で、魔法もピカイチ。この年で大人顔負けの知識と武力。それでこれ以上ないほどの賞讃を王城で受けている。天から5つぐらい貰ってるからな。そりゃあ嫉妬されちゃうわ。


でも表立って追及するような失態してないから誰も口には出さないんだ。


「才能が有りすぎて嫌われるなんてかわいそうにな。」


「本人の謙遜がまた反感を買っているようですね。」


「ああ、あれは嫌味に聞こえるからな。」


「遥かに才能がある方に『偶々ですよ。僕はそんな凄くないです。』なんて言われたら努力してきた方にとっては面白くないですよね。」


「あいつ何も悪い事してないのにな。」


貴族もファイーブを推す奴は人数でいうなら少ない。

というか脛に疵持っていない貴族なんて絶滅危惧種並に稀だから、ファイーブの清廉潔白で清しか受付けませんな態度には貴族としては都合が悪いんだ。


支持する貴族は潔癖主義の奴か老獪で自分は安全だと確信してる人間だけだ。


だから国民の多くはファイーブよりも兄上を支持するだろうし、貴族も兄上を支持するだろう。ていうか兄上の母上帝国の末娘だしな。国の関係を考えると議会貴族は兄上を推すだろ。


しかも兄上はファイーブに遥かに劣るだけで実際無能というわけじゃない。歴代の王と能力値はあまり変わらないんだ。可笑しいのはファイーブなんだ。あいつのステータス絶対バグッてる。


兄上本人が王位につきたがっている以上態々王位継承戦を起こしてまでファイーブを王座に就かせたいと思う人は少ない。


「ただ賢者様や王がファイーブ第五王子を推す以上波乱は免れないかと。」


「ほんとにな。あの二人は政治力学というものを知って欲しいよ。」


けど圧倒的な狂愛でファイーブを支持してる奴がいるから話がややこしいんだ。しかも発言力強めの人たちが、だ。


数では兄上を推す奴が多いけど、発言者の質で言うならファイーブなんだよな。


本当にアイツ等ふざけないで欲しい。政治に興味ないとか言いながら思いっきし干渉してきやがって。しかも政情も派閥争いも良く分かっていない奴らだからただただ迷惑。


せめて本音と建て前は使い分けてくれない?


だから王国は今波乱を迎える前といっても過言じゃない。なにせ父上や傍迷惑な有力者がファイーブを推しているのに実際にファイーブを推していない奴が大多数。王国全土を巻き込んだ争いになりそう。


「忙しくなりそうですね。」


「有給とりたい。。。。」



それから1年が経ち、王国内は荒れに荒れ、、、ることは無く静かで平和なままだ。


というのは仮初の姿で裏ではバチバチ戦り合って毎日何かしら人が死んでいる。戦国期かな?話合おうっていう態度が微塵も見えないのは却って凄い。


兄上派の俺のとこにも幾らかの刺客がやってきてるし、でも俺一応王子なんだけどなぁ。。。

何でこんな簡単に刺客がきてるの?警備仕事しろよ。


こうなった原因は明らか。

兄上派とファイーブ派の長引く膠着状態だ。


これだけなら「何で?」てなるけど、貴族にとって毎日権力闘争だと出費が笑えない額になる。流石に破産するんだ。


俺だってファイーブの地盤を切り崩しにかかってるんだけど、全くうまくいかない。元からそういうの効かない相手の集まりだから成功するわけないんだ。


あいつの親友の雪巫女様を借金漬けにしたらS級モンスター狩ってきて金に換えたり、子飼いの精霊について教会と揉めるようにお膳立てしたら聖女様と仲良くなってるし。


意味不明。なんでそういうことするの?素直にくたばってくれへん?


その代わり、S級モンスターを殺したせいで生態系が乱れて、冒険者からの評価は微妙だし、聖女を誑かしたとかで教会と仲悪くなったからトントンか?聖女なんて死ぬけど教会は組織だから死なないしな。


いや生態系に影響与えるモンスター討伐するのっておかしいだろ。御伽噺でしか聞いたことねえわ。


そんなわけで一進一退の攻防を繰り広げているわけだが、一般貴族としては早く終わって欲しいわけ。だから短期決着を望んでアサシンデリバリーで殺し合いってわけ。


因みに姉上はファイーブ派で、第四王子である俺の実妹フォーは中立派。


ファイーブはそもそも自分が旗頭である事を知らない。今は暢気に友人と学園に通ってる。エルフの王女と仲良くなったらしい。アイツの友人女の子しかいないから兄ちゃん心配だわ。


そしてファイーブ本人の与り知らぬところで戦争が始まろうとしてるんだよなぁ。いや、既に始まっているか。


「本当に勘弁してほしいですわ。私は戦争を好きになれません。」


「俺もだよ。」


「嘘つけ。」


「ちょっと!?フォーは兄に対し冷淡すぎるよ!」


今俺は第四王子で実妹のフォーのとこで寛いでいる。表向きは勧誘だけどそんなの無理だし。妹のことは何でも知っているとまではいかないけど、それでもフォーは勧誘なんかで靡かないと断言できる。


例え兄の懇願だったとしても、だ。


「フォーは未だ中立派なのか?」


「だってワーン兄様もファイーブもどちらが王であろうとどうでもいいですもの。私としては誰が王になろうとすることは変わりませんし、国も大して変わりませんわ。」


「おいおい、それは不敬罪に当たっちゃうぞ。」


「でも実質そうでしょう?ある程度の能力があれば国を回していけるようなシステムが王国にはありますから、誰が王になっても王国は大丈夫ですわ。それよりも父上や一部の我儘のせいで国を荒らす様な真似は辞めて欲しいです。心の底から私はそういう輩を軽蔑します。」


「厳しいね。」


「私は平和を愛してますから。」


フォーは『犠牲を払ってでもよりよい未来』よりも『なぁなぁ仲良しゴッコで皆幸せ』を重視する。それが一番平和的で、遺恨もなにも残らないからだ。


問題解決よりも、人の心を大事にするんだ。


そしてそんなフォーに救われてる人も大勢いる。


現に王の一声で吹き飛んでしまうような立場にいる弱小貴族や商人はフォーの中立派閥に参加しているし、争いを好んでいない文官なんかはずっとフォーに仕えている。


王城の文官としては面倒臭い政争なんかより仕事終わらせてさっさと家帰りたいんだ。なのに一部が勝手に戦うせいで仕事量が増えるから今マジで不機嫌なんだよあいつら。


前も食事中に言い争って仕事時間が押された文官が露骨に兄上と姉上に舌打ちしたんだもん。

「気のせいでは?いやあまりの仕事量に舌打ちをしてしまう病にかかったのかもしれませんなハハハハハ!」とか堂々と言えるのはフォーに守られている文官だけだ。


立場は塵と同じぐらい軽いけどフォーの庇護があるから絶対に吹き飛ばせないんだよねアイツら。。


「兄上はどうするんですの?」


「ワーン兄様を推すかなぁ。」


俺は徹底して兄上を推す。それが王国が荒れない一番の道だから。


「王都の治安は維持してくださいよ。」


「それは姉上に言ってよ。」


「姉上とでは管轄が違うでしょう?」


そうだけど。


姉上達騎士団はなんだかんだ言って戦争とか血生臭いこと専門の脳筋なんだ。(あからさま)な暴漢や殺人鬼なんかには無類の強さを誇るけど、泥棒とか、知能犯とかプロの暗殺者なんかには無力だ。


頭脳戦がてんで駄目なんだよなぁ。


それに対して俺の子飼いの奴らは真逆。純粋な戦闘力はカスカスだけど、伝手がパねえ。娼館なんか大体の情報持ってるし、マフィアにいけば犯罪者の情報なんかザックザク。暗殺ギルドはその名の通り()()だけならピカイチだし、影に頼めばどんな白い事実もクロにできる。


商人や金融関係の役人なら金さえ握らせたら大体取り寄せてくれる。


王国だけに限れば俺等は絶対に負けないんだよ。。。。今まではな。


「ところがどっこい。王都の治安は荒れそうなんだよね。。」


「ええ、兄上それはダサいですよ。」


ダサいって言葉が俺の心にグサリと刺さる。効果は抜群だ。どうして思春期の子はこうも人を傷つける暴言をポンポン吐くのか。


「フォーは兄に対して辛辣すぎると思うよ。」


「だって兄上には影やらなんやらいるじゃないですか。国家権力持っておきながら出来ないはちょっと。。。」


「それがねぇ、影でも意見が分かれてるんだよ。」


「影が、ですか?」


「ファイーブのカリスマにあてられて、自分が使える主人はファイーブ様だーって。覇王の影に俺等はなるんだーて。」


俺が今の影の現状を教えてあげると驚愕の表情を浮かべるフォー。うんうん、俺もビビったよ。急にそんな反乱起こす奴がいるんだもん。


影ってのは元々王家に仕えている暗部。王じゃなくて王国、ていうのがポイントで王国のためにしか働かないプライド高き民なんだ。一回それで煽ったらボコボコに殴られたし、刺された。今でも腹にその傷がある。アイツは絶対に許さん。


そんぐらい王国に忠誠誓ってるやべー奴らの一部が王子個人に肩入れしたんだ。影特有の独立性が失われてるんだよな。ふざけるなよそれなら俺刺され損じゃん。


あんなキメ顔で「我々は影だ。個人ではなく国に使える闇だ。」とかいってきたのに。だから昨日そいつをいじり倒してきた。めっちゃスッキリした。


「王家のための影。人の心から独立しているがゆえの影。人ではなく心無き駒。そんな分際で王を選ぶなんて烏滸がましい、処分してしまえばよろしいでしょうになぜしないのですか?」


フォー!?何か怖い事言ったね君!?俺にそんなことできないよ。俺殺されちゃう。


「フォー、俺は不殺論者なんだよ。そんなことできないさ。」


でも殺されるの怖いからしないとか言わない。妹にぐらいは威厳を保ちたいのさ。


「そう甘いこと言ってファイーブを赤ん坊の頃に対処しなかったから今の事態を招いているのですよ?」


「赤ん坊を殺しとくべきだったって?」


「ええ。こうなるぐらいなら。」


顔色変えずにサラっとこんなこと言うからフォーは恐れられるんだよね。普通赤ん坊を殺すなんて考えます?やれと言われたら喜んでするけど。


「いやでも6歳の子供に赤ん坊を殺すなんてそんな残虐な判断できないよ。。」


「ポーカーで殺すか生かすか決めた癖に。」


何でそれ知ってるの!?さては影長か?あいつら俺に負けた腹いせにバラしたな。


「いやでも俺がカードで勝ったからファイーブは殺されてないんだよ。俺が勝ったお陰でファイーブは助かったんだ。つまり俺はファイーブが生きることを望んでいたという事になる。だから俺は優しい人だよ。うん俺は優しい兄ちゃんだ。」


「影長なんかと他人の命をチップにカードする人がですか?」


「いや俺の命もチップにあったよ?僕とファイーブと後何人かの命をチップにしたさ。」


誰だっけ?テキトーに父上とかそこら辺の住民の命をチップに賭けたはず。あれは楽しかったなぁ。またやりたい。


「こんなことを言う兄上の下で生きてきて私は良くまともでいるものだと自分に感心してますわ。」


そこまで言う?


最近妹弟の俺への態度が酷いや。


しかも弟は俺のこと仇を見るような目で見てくるからな。なんかしたかな?心当たりといえばアイツのおきにの巫女様の実家借金漬けにしたのバレたぐらいだよなぁ。


反抗期か?俺もあのぐらいの年によく大人に噛み付いていたもんだ、、、と思う。きっと。おそらく。自分が子供の時なんてもう覚えていない。


「それでその影はどうしてるのです?まさかそのまま放置ですか?」


俺がそんな風に考えているとフォーから呆れたように質問された。兄的にはもうちょい尊敬された顔で質問して欲しい。


「大きな声で反乱を企てた影は長に折檻されてるよ。鍛え直しだってさ。」


「その言い方だと何か裏があるのですか?」


「ああ、実はそいつらを唆した阿呆影がいるんだ。そいつは長たちも放置。」


「え、放置ですか!?」


「うん。今そこで俺の監視兼護衛兼側近を兼ねてる影、シャドーウ君はお咎めなし。そのまま放置してるよ。」


「「な!?」」


フォーと一緒に驚きで声を出したのは俺の側近シャドーウ君。普通に知ってると思ったから俺も内心驚いている。まさか影長たちを欺けるとでも思ってたのかお前?あんなバケモン相手に何でいけると思ったの。


「私は幼少の頃からスリー様にお仕えしております!それは何かの間違えではありませんか!?」


()()幼少のころからな。お前俺の倍の年でしょうが。」


側近は王子の影武者も兼ねている。だから幼い見た目である必要もあるからどうせなら成長止めちゃえ!ていう魔術が成長抑制。人権ガン無視の禁術なんだ。


長なんか全員ショタロリだ。永遠にゴールデンエイジ期(運動神経の発達が著しい時期)を謳歌するためだとよ。アイツら騎士団と違って頭良い脳筋だから嫌い。心を折ることも忘れないから本当に洒落じゃ済まないんだ。


というか敵意を抱いた時点で消してくるから絶対に勝てないんだ。


「そうなのですか兄上?」


「影秘伝の魔術に成長抑制っていうのがあって肉体年齢を俺に合わせてたの。フォーの側近のシェードちゃんもそうだよ。実年齢言ったらぶっ殺されるから絶対に言わないけど。」


・・・シェードちゃんに眼睨みされてるからもう手遅れかもしれん。


ごめんね。女の子だもんな。年齢のこと言ったら駄目だよな。反省しているから許して?え、駄目?



「なぜシャドーウを生かしているのですか?私が消しましょうか?」


フォーはさっきから怖いよ!?そんな簡単に殺すとか言っちゃだめだよ!?

これだからフォーの中立派は誰も手出ししないんだ。コイツは平和の為に家族だろうが恋人だろうが友人だろうが躊躇なく潰しにくるからな。


ある意味で平等なんだ。人を平和の役に立つかどうかでしか見ないからな。身分とか家族とか関係ないんだ。家族よりも平和への愛を優先しちゃうヤンデレーナなんだ。


「それには及ばないよ。というかシャドーウはお咎めなしって言ったじゃん。」


「何故です?まさか情が湧いたとかで、、、いえ、有り得ませんね。兄上がそんなこと考えるわけありません。」


やっぱりフォーは俺のこと舐めてるよね?もうちょっとリスペクト頂戴よ。ちょっとぐらいバチ当たらないよ?だからお願いだから敬意払って?


「純粋にシャドーウの手腕を評価しているの。影とかいう精鋭を洗脳してるんだよ?実力あるやつは手元に置きたいんだってさ。」


影長がそういったら俺は逆らえないよね。怖いし強いし逆らう意味が無い。よってシャドーウは側近のまんま。


「それだけですか?」


全く納得してない様子のフォーだけど、これ以上は言えない。


まさか、観察日記を付けたいからなんてね。


他の影は唆されて洗脳されたんだけど、アイツは一人でに洗脳された。そんなの今までの影では異常事態だ。だから長たちはシャドーウについて調べ尽くしたい。精神状態、生活様式、食生活、睡眠状態、その他諸々を調査して新たな成長に役立てようとしている。



だから彼等はシャドーウを殺してない。殺したら体しか調べられないしね。

あいつらこれ以上強くなろうとしているんだよ。


「な、そんな長達にもバレてるなんて。。。」


そしてまだ狼狽しているシャドーウ君。


てっきりシャドーウは知ってると思ったけどマジで知らなかったんかコイツ。まあいいか、業務に差し支えは出ないだろう。




シャドーウの年バレ事件から一ヶ月経った。


結果だけで言うならシャドーウ君は抜け殻みたいになった。バレてないと自信満々だったのに違っててショックだったらしい。メンタルクソ雑魚だわ。表向きは体調不良ということでご退場なさったけど実は長に連行されたんだ。俺の目の前で連行して言ったから間違いねぇ。



姉上からは側近へ危害を加えたとか言われるし、影長には観察対象を壊したとかで殴られるで散々だ。父上には部下の管理が出来てないとか言われるし、兄上は何も見てませんみたいな顔してる。


王都は騎士隊が殺気だってマフィア達との抗争寸前。暗殺ギルドには依頼がひっきりなしにやってきてるらしいし、娼館曰く治安は最悪。


商人には生態系の乱れと帝国の動向がきな臭いて言われて、影曰く教会が王国に干渉してきてるらしい。


賢者さんは今影長にオラついているらしい。いい大人が何してんの!?


政争は苛烈さを増し、王国は荒れる寸前。


けど今の危うい均衡が崩れたら王国は荒れるを一瞬で通り越して崩壊する。今抱えている問題は全部特大級の爆弾なんだよ。


マフィアの戦力と騎士団がぶつかれば住民はダース単位で毎日死ぬし、暗殺ギルドには王族を対象にしてるものもザラにきてるから、早く収集つけないと『首無し』とか『殺蟲』とかの伝説級が来ちゃう。


治安が悪いとすぐ争いに発展するし、住民の命や尊厳がペラッペラに軽くなる。教会の工作員には狂信者が多い。アイツら神のためとか言って平気で子供巻き込んでくるし、禁術も平気で使うから嫌い。


帝国は超大国だから巻き込まれると即属国になっちゃう。大国のノウハウは征服支配学もカバーしてるから生半可な太刀打ちじゃ却って攻め込まれる口実になるんだ。千年の歴史は伊達じゃないんだ。



賢者と影長は人外だからちょっと小突き合うだけで俺等は死んじゃう上に、脳筋だから絶対に()()()()じゃすまない。百パー城が飛ぶ。



今はフォーの配下が政治を担って、俺が治安をギリギリ押さえている。まさかの一番働いているのが次男次女な件。


姉上、兄上、父上は政争にしか集中してないし、ファイーブは学園に通っている。聖剣抜いたらしい。でも同時にそれが贋作だったて申告してきた。なんじゃそりゃ。おどれは学校にも大人しく行けへんのかい。



ファイーブが学園を出たらこれ以上やらかしてくる。しかもスケールアップすること間違いなしだ。だから俺等はファイーブが学園を出る前に全部片づけたい。


本当に何でこうなったんだろう。


「少なくとも私のせいではありませんね。」


「そうだけどさ、俺のせいでもないよね?」


「・・・・・」


フォー!?無言はやめて!もしかして俺のせいだとか思ってるの!?兄ちゃんそんな奴じゃないよ!!

今後修正するかも?分からないです。

因みに影長というのは影のトップのことです。

NAR○TOで言うなら火影ですね。一人じゃないです。数人います。


感想、意見、お待ちしております。


続き書きました。『実兄は怖いし王国は静かにお祭りしてます』です。

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