第七話 魔女の考え その2
私は彼女を駅で待ちあわせた。何時まで仕事だったか順子から聞いたので、そこから逆算すると彼女を待ち伏せることは容易だ。そして駅から、私の目的の子が私の前に現れる。私がその子を気づいたと同時にその子も私に気がついた。
「あら、本当に健康そうね。二週間前とは見違えるようだわ」
彼女の様子を見て軽く話しかけてみたが、内心その様子を見てとても驚いた。同時に恐ろしいとも感じてしまった。あの夜の状態は演技だったのだろうか?いや、それはない。そこまで器用な人間ではない。これはあくまで私の主観だが、夜の世界に身を置いていると自然に身に付くことがある。それは目の前の人間が、負のオーラと正のオーラ、どちらを纏っている人間かを見分ける力だ。正のオーラを纏っている人間にはいくつか特徴があり、未来に向いて前向きに進もうと努力したり、這い上がろうという意思を持っていることが多い。そして負のオーラを纏っている人間にも同じようにいくつか特徴があり、未来に対して後ろ向きに捉え、後は朽ちて落ちていくだけという状況が多い。あの日の麗華はこの負のオーラが全身から溢れ出ていた。それは間違いない。たった二週間経過しただけでキラキラと輝く正のオーラを身に纏う状態に変化している。
そして極めつけは「あの夜みたいに飛び込んでいいですか?」という返答だ。私は彼女のその言葉を聞いた瞬間私は、自分から自分の闇にダイブして、その真っ暗な黒い海から元気に手を振っている。そんな感覚に見舞われた。そこで確信した。
【この子は間違いなく大物になる】
もっとこの子の将来を見てみたい。もっともっと私の想像を超えて欲しい。私はこの子にすっかり魅了されてしまった。




