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カルミアの魔女  作者: 黒目
第二章 絶対私はキャバ嬢で成り上がる!
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第二十三話 童貞男!女性との会話力を高める方法

正直作者自身は白津は嫌いじゃない。書いてて面白かったです。

「お願いします!付き合ってください!!!」


私は始めての経験をした。私は今自分が勤めるキャバクラ内で告白されたのだ。私に告白した男性は白津、歳は20で大学生だ。二ヶ月前からちょくちょくこのキャバクラで本指名されている。最初はチェックの上着に薄汚れているジーパン、「それ古着屋で買ったの?」と質問したくなるような衣服を身につけており、絵に描いたような冴えない大学生という印象だった。


また、彼との会話にはさすがの私もなんの好奇心も擽られてこなかった。そこからなんとなく察していたが、私はずばり今までの女性経験について聞いて見た。すると、やはり彼は今まで女性と付き合った経験がないとのことだった。俗に言う童貞である。


しかしその後、一週間、二週間、一ヶ月と経つにつれて、少しづつ変化していった。といっても些細な変化で1000円前後と推測される腕時計を付けたり、古着屋の服からユニクロで揃えた身なりになっただけだ。


そして最初に出会って二ヵ月後の本指名の最に告白されたのだ。私はよくあるスタンダードな断り方で彼の告白をつっぱねた。


「そんな!いやだ、いやだよ!おねがい、僕にとってキミは天使のような存在だ。キミが僕を変えてくれた。キミに出会って僕は昔の殻を破れたんだ。そんなキミと付き合うことができれば僕は絶対この先いい人生が待っている。そう確信できる。なぜダメか言ってくれ、僕にできることがあればすべて変える。なんでもいってほしい」


 控えめに言って気持ち悪い。とはいえキャバ嬢という職業についてからこのような告白は何回もあった。以前坂口の時に使った科学的に証明されたウザい告白のブった切り方を使おうと思った(第10話参照)。しかしそれでは芸がない。私は最近仕入た情報を気軽に投げてみることにした。


「正直言って白津さん。あなたは自分のことしか考えられていない。あなたは私と付き合うことでメリットがあるかもしれませんが、私があなたと付き合うことで得られるメリットはなんでしょうか?恋愛は就職活動と似ています。いい会社に就職したいなら自分はこの会社にとってどんな有益な存在であるかをアピールしなければなりません。そのアピールに具体性がない。私目線それが見つからない。だから付き合うことができません」

「そ、そんな、じゃあ、じゃあ僕はどうすればいい?なんでも言って欲しい。キミと付き合うならなんでもする」

「その質問からまだ私が言っている意味が理解できていないと推測できます。要は自分目線が多くて相手が何を求めているかわかってないと言っているようなものです。もう一度いいますが、その質問を投げかける程度だから私はあなたと付き合うことができないと言っています」

「そんな、そんな……」


白津は肩をガクっと落とし、キャバクラの天井を見上げる。さすがに少し言いすぎたかもしれない。しかしキャバ嬢として相手を落すにはここからが腕の見せ所である。私はこの太客を逃さないために救いの糸を垂らす。


「では、今後どうすればいいかについてですが、少し長い話をさせていただいてもよろしいでしょうか?」

「え!?なに!?何でも言って!!!」


白津は先ほどの死んだ魚のような目から一転して希望に満ちたキラキラした表情を浮かべる。


「これは2014年に行われた、合計500名の10代から20代の独身女性を対象に行われたインターネット調査なのですが、その中で「聞かれると嬉しい!」と感じる絶妙な質問9パターンがわかりました。このような相手目線でされて嬉しいことを考えて行動すれば、私は少しドキっとします」

「教えてほしい!どんなパターンなんだ!?」

「では一から順番にご説明いたします」


 白津は「ちょ!ちょ待って!」と言ってカバンからメモ帳を取り出した。


その① お互いに自己紹介を済ませたあとで「何さん(ちゃん)って呼んだらいい?」と聞く

『「これはなぜタメ口がよかったという理由として、『「フレンドリーに接してくれると、こっちも緊張がほぐれる」(20代女性)というように、出会った時点で「呼び方」の好みを尋ねることで、他人行儀に「(苗字)さん」と呼ぶよりも親近感を演出できる』

「このようにフレンドリーに接することで、親近感を得られるという声が多かったようです。もちろん人にもよると思います」

「ふむふむ」


その② 服装や靴、小物などを褒めて「オシャレだね。普段どこで買い物するの?」と聞く

『「自分が好きなことだから話しやすい」(20代女性)というように、多くの女性は単なる外見よりも、「センス」を褒められるほうが素直に受け入れやすいようです。よく遊びにいく街の話題に繋げるなど、会話を発展させやすいのもメリットである』

「これは確かに私も言われたら嬉しいですね。」

「そうなのか!」


その③ 社名や部署名を詳しく聞いて「その仕事って結構大変じゃない?」と、仕事の苦労の理解を示す。

『「ストレスがたまってるとつい色々話しちゃう」(20代女性)というように、「仕事の苦労」について水を向けると、毎日忙しく働いている女性は食いつきがいいようです』

「これは相手の共感を得る上で非常に効果的だと言えます。ただし、相手の職種について多少は知識がないと中途半端な会話で終わってしまいそうで注意が必要です」

「そうか!相手の共感っと」


その④ 「すごく凝ってるね。どうやってるの?」と、髪型やメイクなどの特徴に言及する。

『「目の付け所がいいなあと感心する」(20代女性)というように、アレンジされた髪型や手の込んだメイクなど、美しくあるための「努力」に注目されて、喜びを覚える女性もいます。さりげなく「かわいいね」と褒めると好印象である』

「これは私も確かに嬉しいです。キャバ嬢ならばなおさら身なりにお金をかけているので、そのがんばりを褒められると素直に嬉しいですね」

「なるほど、身なり身なりと」


その⑤ 先に観察しておいた相手の行動を語って「さっき面白いことしてたよね?」と聞く

『「私のこと注目してくれてたんだ、と嬉しくなる」(20代女性)というように、直前の相手の行動に軽くツッコミを入れると、話が弾みやすくなるようです。「慌ててたね」「転びそうだったね」などと、目についたことをサラリと語るとよいでしょう』

「これは知的な印象を与えることもできるので、気遣い+知的さアピールでとても効果的だと思います」

「そうか!知的さと気遣いっと」


その⑥ 部活や勉強など打ち込んでいたことを尋ねて「学生時代はどんな子だった?」と聞く

『素の自分に興味を持ってくれてる気がして嬉しい(20代女性)というように、学生時代の話題を好意的に受け止める女性もいます。一方的に質問攻めにするのは不自然なので、「バスケ部だったの?実は俺も…」などと、話を膨らませる努力をしましょう』

「これも過去に似多様な経験を話すことで親近感を一気に増すことができるので、共通の話題作りで有効な方法ですね」

「共通の話題作りっと」


その⑦ オタク系の女性だと確信を持てた場合に「最近のアニメだと何が好き?」と聞く

『「話が通じる人だ!とテンションが急上昇する」(20代女性)というように、あらかじめオタク系の趣味があるとわかっている女性には、「最近のオススメ」を聞くと盛り上がるようです。アニメに限らず、相手の好きなジャンルについて掘り下げてみましょう』

「これは相手に限られます。また相手の好みを見抜ける目がないと難しいかもしれません。しかし成功すれば効果が絶大です。自分の好きな事を話すのは誰でも楽しいですからね」

「ふむふむ、好きな事を話させると」



その⑧ 相手の特技や趣味について質問して「一番面白いのはどんなとき?」と聞く

『「こっちが話しやすいネタを振ってくれるのは助かります」(20代女性)というように、初対面で緊張している女性でも、「趣味の話題」は夢中になって話せるテーマのようです。上手に相づちを打って気持ちよく語ってもらいましょう』

「これは気遣いをしてくれてる感じが出て好印象です。これを男性側がやってくれると女性はとても話しやすいです」

「なるほど、趣味の話題っと」


その⑨ 世間話がひとしきり盛り上がったところで「ところで彼氏っている?」と聞く

『「いきなりだと引くけど、ハッキリ言われたほうが意識する」(20代女性)というように、ある程度言葉を交わしたあとであれば、「彼氏の有無」を尋ねるのもOKのようです。ガッツいた印象を与えないように、スマートな笑顔で聞くよう心掛けましょう』

「これははっきり言って白津さんには難しいと思います。まず世間話で盛り上がることを目標にされてはいかがでしょうか?」

「ぐっ!……わ、わかった」


 その後、白津には以上の9つの点を押さえて私とトレーニングした。しかしすればするほど今まで自分視点でしか話をしていなかったんだと思った。例えばその⑧の相手の特技や趣味を質問する、を実施しても、「へ~」や「そうなんだ~」としか返ってこず、「自分はそんなに興味がないけどキミがしている楽しい話を聞いてやってるんだぞ」という態度がモロに出ている。これはどう転んだとしても女性から魅力的に見えることはないと思った。

 

 しかし時間になって席を立つ頃には白津はなぜか満足げな表情を浮かべていた。まるでこの短時間でものすごくレベルアップしたのだと言わんばかりの表情だ。


「次は必ずキミを落してみるよ!」


そう言って白津はエレベーターの扉が閉まる直前までキメ顔をしていた。その言動と表情が酷く滑稽で、私は心の中で爆笑してしまった。



参考URL:

https://www.sugoren.com/report/1415947586872/9


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