第3話 クエスト
部屋に入った俺は荷物を部屋に置いた。そして、「飯にするか」
そう言って下に降り飯を食いに来たのだが、
「ねえ、あんた。名前なんて言うんだい。あたしはジェナだよ」
「俺はエドだ」
「あんた、なんでそんなに強いんだい」
「俺は今まで一人で生きてきたからだ」
「どういうことだい」
「俺はまだ子供の頃、森に捨てられてそれからはずっと一人で生きてきた。だから強くなければ生き残れなかったからだ」
「あんたも大変だねえ。まあここに来れば誰かしら居るからいつでも来るといいさ」
「ああ、」
俺は用意された飯を食い、部屋に戻った。そして借りてきた常識に関する本を夜まで読みふけった。
次の日、ギルドに来た俺はEランクのゴブリン討伐クエストなど数個の依頼を受け、ギルドを出た。そして城門を出た俺はゴブリンの生息地まで元の姿に戻り飛んでいった。
「やっぱり空は気持ちい」
そう言って空中飛行を楽しんでいると森の中に数十匹程の群れを見つけた。そしてその群れがガキ程の緑色の肌を持つ生き物だと分かった瞬間地上に降り刀を構えた。
「クギャァァ」
ゴブリンが棍棒片手に俺に突っ込んでくる。俺はゴブリンの腕に沿って刀を滑らせるとゴブリンの腕は真っ二つに割れ、怒ったゴブリンが棍棒を無茶苦茶に振り回すが、
「死ね」
俺が刀を振り下ろすとゴブリンは真っ二つに切り裂かれ、斬撃は後ろの数匹まで切り裂いた。
「やはり凄いなこの刀は」
俺は刀に魔法を付与し、そのまま斬撃として四方八方に飛ばす。するとゴブリン達は面白いように切れ倒れた。
「そういえばこの刀に名前をつけてなかったな。そうだなぁ、この刀の名前は闇裂だ。」
それから倒したゴブリン達の討伐証明部位を回収し、余ったゴブリンは吸収した。
「これでクエスト完了か」
「はい、では報酬の銀貨4枚です」
俺はギルドでクエスト報告をすまし、そのまま宿に戻ろうといたが、
「兄ちゃん、俺達についてきてくれ」
(こういう輩か、、、)
「分かった」
俺はそう言っておっさんの後について行った。そしてついたのが路地裏だった。
「兄ちゃん、新人のくせにいい気になりすぎなんだよ。初日からでかい態度とりやがってよぅ」
そう言って殴りかかってくるが、
「な、なに」
俺はその拳を指一本で受け止め、指先から土魔法でおっさんの拳を貫いた。
「ぐ、ぐわぁ。お、お前こんなことして、ただですむと思うなよ」
「は、俺はお前に腕を切り飛ばされたんだよ」
そう言って自分の腕を切り飛ばした。
「そして、俺はお前に抵抗してお前を殺したんだよ」
「な、」
「闇よ染めろ」
俺がおっさんを吸収するとおっさんの知識などが入ってきた。
「へえ、人を吸収すると知識も得られるのか」
俺が封印されたのは人がまだまだ少なかった時期で人を吸収なんてしてられないような種だった。だから人を吸収するのはこれが初めてだった。
「まあ、いい。」
俺は腕を回復させておっさんの持ち物を回収した。まず金貨4枚と銀貨6枚、後おっさんが装備していた鎧があり、それ以外は必要の無いものだった。
「ここら辺に鍛冶屋はないか」
俺は昨日調べた情報を思い出していると、
「お、お前さん。鍛冶屋を探してるのか」
「ああ、そうだが」
「なら、ウチの師匠の所に来なよ。ウチの師匠は腕が良いんだぜ」
「そうか、ならよらせて貰う」
鍛冶屋の前に来ると、身長2mくらいのおっさんが立っていた。
「お、ゲルド戻ったか。ん、横の男はなんだ」
「彼はえぇと、」
「エドだ」
「そう、エドさんで、鍛冶屋を探してたので連れてきてあげたのです」
「そうか、俺はドンゴだ。なんのようだ」
「これを買い取って欲しい」
俺はそう言ってさっきの鎧を出した。
「これはまた、」
ドンゴは関心したように鎧を見た。
「ん、どうしたんだ」
「こりゃあ、白銀が使われていてかなり高級品だ。こんな物どこで手に入れたんだ」
「ああ、俺に襲いかかってきた冒険者から奪ったものだ」
「へ、」
「え、、、、、、ま、まあいい。過程はどうあれ買い取らせて貰うぞ」
「ああ」
「じゃあこれで、金貨13枚だ」
「ああ、ありがとう」
俺はそう言って宿に戻った。
白銀貨 約1000000円
金貨 約10000円
銀貨 約1000円
銅貨 約100円
鉄貨 約50円
鉛貨 約10円