日野つかさ-3-
古典の授業が終わり、次の授業が終わり、午後のHRが終わり、そうして今日という時間は、いつものようにつかさが何をしょうとしまいと通り過ぎていく。
朝から始まったつかさの今日は、集団生活ごっこを経て、気がつけば徒労の中に家路に着くことで終わりを告げる。
____くだらない
つかさは自問する。
何のために、誰のために、ここに在る。
つかさにとってそれは愚問であった。
生きるため、ほかならぬ自分のためにここに在るのだ。
しかし、このふたつは同じ土台の上には成り立たない。
いきるためには自分以外を考えなければならない。
自我の中にあるには自分以外を拒絶しなければならない。
ではどうしたらいい________
答えは簡単であり,日野つかさにはもうその答えがわかっていた。
調和である。ふたつが溶け合うようにしてひとつになれば,相反する二つの事柄が互い
妥協し合い,どちらもうまく成り立たせることができるなら。
例にそうやって周りの人間たちは生きているではないか。
しかし,どうしたらふたつを調和させることができるのだろう。他人を信じることのできないつかさに,自分以外を考えることがこの上なく苦痛なつかさに。
ふたつは今日もつかさの中にいて,まったく異質なものとしてつかさの中に存在した。
次回から少し展開します。




