煩悩人型欠陥兵器見参!<前編>
※ご閲覧上の注意
本作品は前後不覚の支離滅裂な物語となっております。
摂取量を誤ると、頭が悪くなる恐れがあります。くれぐれも閲覧の際はご注意ください。
ご利用は計画的に。
「ギィヤアァー!」
なんで、どうして?
なんで私はいつもこんな目にあうの?
「変態が!変態がぁ!」
ブリーフ一丁のマスクマンが!
タクアン片手に追いかけて来る!
「さあさあお嬢さん、観念してサフラン色に染まるのだ!
そして俺の性的欲求を満たすがいい!」
私の名前は巻困 麗奈。
他人が引くほどの不幸体質で、変態遭遇率は世界一ではないかと自負しています。
ご覧の通り、今日も今日とてエンカウント。
只今絶賛逃走中です。
「怖がる必要は全く無い!
ただちょっとタクアンでドツキ回された悲惨な様を穴が空くほど視姦させてくれればいいんだ!
舐めたり噛んだりしないから!さあ!」
「嫌あぁぁぁ!」
怖い!十二分に怖い!
一体何フェチなんですか、ソレ!
「指一本触れない!
私は紳士だからな!」
そんなジェントル有り得ませんから!
それがスタンダードなら怖くて英国に行けない!
「きゃう!」
石につまづき盛大に転んでしまいました。
あぁ眼鏡が!眼鏡眼鏡!
「ふっふふふ、おいかけっこはおしまいだ、お嬢さん。
さあ、着色料にその白い肌を汚されるがいい!」
よく見えませんが、息の荒い人影が手にしたタクアンを振り上げ、ジリジリ迫って来ます。
「助けて!助けて下さ〜い!」
シパン!
空を切る音。
ボトリと何かの落ちる音。
指に触れた眼鏡を慌てかけると、変態マスクマンのタクアンが根本から切り落とされていました。
「誰だ!このストレス社会を堪え忍んで生きる俺の唯一の楽しみを邪魔するやつは!」
何てはた迷惑な!
バッティングセンター辺りで発散してください!
「誰だとはなんだ!
尋ねる前に察しろ!」
どこからか声が響いてきます。
「考えるな、感じろ!」
違う方角から別の声が。なんだかよくわかりませんけど、助かったんですか?私!
「とう!」
刹那、頭上で交差する2つの黒い影。
「そこまでだ変質者!」
「ぐぇ!」
ちょっ!ちょっと!
「過ぎた性欲は身を滅ぼすぜ!」
「きぅ!」
死ぬ!死んじゃう!
「あれ?幸薄地味眼鏡がいない!」
います!いますよ!
お願い気付いて!
「あっ。そういえばアタクシ、今日の日課の四回転ターンの練習を忘れてたぜ!」
「死ぃぃぃぃぃ!」
止めてぇぇぇ!
足元!踏んでますから!
「とにもかくにもそこなぱんつメン!
貴様の命日は今日だ!」「月の裏側見せちゃう・ぜ!?」
私の上でポーズを決める二人組。
お願いですから余所でやって下さい。
あぁ、お昼ごはんが出てきそう。
「何者だ、女子高生!」
あれ?何だか視界が狭く・・・。
「何!?なぜあたしたちが女子高生だとわかった!?」
ふふふ・・・綺麗なお花畑・・・。
「その制服は汁濡高校のものだろう!すでに近隣の女子高生の制服はチェック済みだ!」
あれ?おばあちゃん!
3年前に死んだハズじゃなかったの?
ううん、そんなことどうでもいいや!
おばあちゃ〜ん!
「ぎゃ!?アルミ!変身してないできてない!」「ブルータス!お前もだ!」
おばあちゃん!おばあちゃん!
・・・え?来ちゃダメ?どうして?
「第一話から正体丸出し?
嫌!お嫁に行けない!」
「モザイク!モザイク早く!
あ!テメェ!何見てんだ!
見せ物じゃねえんだよ!」
あ!待って!行かないでおばあちゃん!
「・・・そろそろどいてやらんとお嬢さん死ぬんじゃないか?
顔色がプール入りすぎた唇みたいになっているぞ・・・?」
「何言ってん
うわぁ!人の足元でなにしてんだテメェ!」
「さては貴様も変態か!?」
は!私は一体・・・!
「あれか?踏まれて興奮する達か?
それとも前世が絨毯かなんかなのか?」
「どちらにしても気持ち悪!
アタイの踵にキッスしな!」
降り下ろされる踵。
ひあぁ!危ない!
「勝手に踏みつけといてトドメをさすとは何事ですか!
鬼?悪魔?それとも妖怪の類いですか!?」
アスファルトが砕けてるってどんだけ殺る気満々なんですか!
「そういえば名乗ってなかった!
私はアルミ!」
「私はミカン!」
二人が背中合わせでポーズを決めていますけど・・・、お互い思い思いの決めポーズではっきり言ってバランスが悪いです。
「ガラナスパーク乙女・ざ」
「ん!」
台詞もバランス悪!
「おいおいアルミちゃん!
アルミちゃんは『ガラナ』、アタシは『スパーク』二人で『乙女・斬!』つー振り分けだったじゃん!
なんでほとんど言っちゃうワケ!?」
「ふはははは!
要はノリとタイミング!ヒロインは私だ!」
「汚ねぇ!小汚ねぇ!
貴様の根性はドブ色だ!」
「つか、こないだの時はミカンが全部言っちゃっただろう!
おかげで私は『うん。』って言っちゃったんだぞ!」
険悪なムードで睨み合う二人。
何しに来たんだろう、この子達。
「よっし、取り敢えず一子相伝の暗殺拳をくれてやる!
俺との愛を守るためお前は旅立て!」
「君が泣いても殴るのを止めない!」
無数の拳を放って殴り合う女子高生。ナニコレ?
って、あれ?これって逃げ出すチャンスなんじゃないですか!?
「ってあれ?これって卑猥するチャンスなんじゃ!?」
うへぇ!変態マスクも気付いてしまった様です!
「おっ嬢さ〜ん!このタクワンを一本まるごとくわえて黄色い汁をたらしながら上目遣いで・・・駄目だ、ロマンティックがとまらない!」
「きゃああああ!」
誰か!猥褻行為!と・め・てぇ!
「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラァ!」
「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ぁ!」
駄目だ、あの二人はあてに出来ない!
「こんなところに偶然幸水が!
えーい!」
「あんヴぃしゃす!」
たまたま転がっていた季節外れの梨をタクワンぱんつ目掛けて力一杯投げつけました。
どうやら命中したようです。
「俺の!俺の大事な潜水艦が!
うぅぅ〜、お母さ〜ん!」
こうかはばつぐんだ!
体をくの時に曲げて悶絶しています。
でもどうしてあんなにダメージを?
もしかして毒梨?
「お、おにょれ〜!大人しく漬物にまみれていれば死なずに済んだものを・・・!」
え?うそ!殺される!?何か状況が悪化したみたいです!
「大の大人の本気のイタヅラを魅せてやる!
このふざけた時代へようこそ!」
「ぎゃあぁぁぁぁぁ!?」
タフボーイが!
どこからともなくタクワンを取り出し両手に構えたタフボーイがぁぁぁぁ!
「ストップ・ザ・迷惑防止条例違反!」
「ぼぶさっぷ!!」
飛び上がり私との間合いを一気に詰めようとした漬物由来の変態を華麗な飛び蹴りでカットした、えっとたしかアルミちゃん。
黒髪長髪で高身長、同性でもドキッとするような美人さんです。
・・・血塗れじゃなければですが。
「貴様だけは許さん!散って逝ったミカンの為にも、盛大に血祭りにあげてやる!」
え?散って逝ったって
「にゃあぁぁぁぁ!」
吊るされてる!何かの肉塊が木に吊るされてる!
まさかアレが?アレが元ミカンちゃんなんですか?
「お前!ひ、人殺しはいけないコトなんだぞ!これだからゲーム脳は怖いんだ!」
「クリリンの事かぁぁぁぁ!」
クリリンの事じゃないです!
アルミちゃん、あなたの事です!
って言うか、変態行為もいけないコトだと思いますけど・・・。
「決定!ミカンを殺った犯人はお前だ!
真実はいつも一つ!」
「いやいやいやいやいやいやいやいや、何いってんだよ真犯人!」
うわぁ、まさかの擦り付け!
なんか私も目撃者として消されてもおかしくない気がしてきました。
「俺のこの手が真っ赤に燃えて!
お前を倒せと轟き叫ぶ!
くらえ!
シャーイニング!
ポン刀!」
すらりと引き抜いた日本刀でぱんつマスクに斬りかかるアルミちゃん。
怖っ!
近頃の女子高生怖っ!
「危っ!こら!お前!その、なんだ!お前!こら!」
「血が、血が見てぇんだよぉぉぉぉぉ!」
妖刀だ!
近頃の妖刀怖っ!
「今宵の虎鉄は愛に飢えておる・・・!
悲しいけれど終わりにしよう!
キリがないから!」
「嫌だ!助けてドラえもん!」
鋭い太刀筋で迫る女子高生と涙目で逃げ惑う変態。
ナニコレ?夢?
「秘剣!安部定切り!」「らめぇ!女の子になっちゃう!」
心なしか剣劇が近くなってきてるような・・・。
チュイン!
頬に熱を感じて触れてみると、あ!血が!
なんじゃこりゃあ!
にっ逃げなきゃ!
「助けてお嬢さん!」
「ほぅわ!」
いつの間にかぱんつな変質者が背後に!
やめろぅ!私を盾に、やめろぅ!
「墜ちろ!カトンボォ!」「「ぎゃあぁぁぁぁぁぁ!」」
迫り来る白刃に透けて見えるおばあちゃん。
今、逢いに逝きます!