第1話 あの日の出会い
私、光城 青瑠は〇〇学園に通う女の子です。勉強においても運動においても飛び抜けた才能があり、成績優秀なエリートちゃんである。ただ、最近はそんな日々に飽きてしまい、時々授業を抜け出しては何か面白いものがないかを探していた。何を隠そう、〇〇学園は山奥にあり、この山には「英雄伝説」というものがあった。かつて、この地は「魔族」と呼ばれる者たちにより、支配されていた。魔族と呼ばれる者たちは「魔術」という奇妙な技を使うことができ、それにより私たち人類を力で押さえつけていたという。そんな状況を覆したのが、黄金をはじめとする5人の勇者である。彼らは「神技」という技を駆使し、魔族を退治したという。この地に伝わる話だからかは知らないけども、〇〇学園では「歴史」として、このことを習う。私は祖先たちがこの地を盛り上げるために作った作り話だと思っていた。
「勇者黄金はこうして、仲間の…」
相変わらず授業は退屈だ…。さてと、今日も授業を抜け出すとしますか。私の席は前から3番目の左から3番目だ。普通の人だったらこの席から教室を抜け出すのは不可能だろう。だが、私には奥義があるのだ!その名も「ほふく前進!」これを使えばバレずに教室を抜け出すことができるのだ!私が教室を抜け出したら今日は何をしようかを考えながらほふく前進をしていると、何やら笑い声が聞こえてくる。何か面白いことをしている人でもいるのだろうか。私の今の姿勢では見ることができない。時間が経つにつれ、笑い声が大きくなる。そんなに皆笑って何があったのだろうか。私が顔を上げると今授業をしているはずの白岩と目が合う。
「先生。どうしたんですか?今、授業中ですよ?」
私は白岩にそう問いかけると、
「光城こそ、そんな格好をしてどうしたんだ?今、授業だろ?」
「いや〜。どうやら、私のやる気をどこかに落としてしまったようなので、今、必死で探していたところだったんですよ〜。」
「それで、そのやる気は見つかりそうなのか?」
「今、必死で探しているんですけども、もしかしたら、前回、授業をサボった時に落としてきたかもしれないので、今から探してきます!それでは、先生行って来ます!」
「おう、気をつけてな!…っておい待て!!」
私はこうして無事に教室を抜け出すことができたのである。全くどうして今回もバレたのやら。まあ授業を抜け出すこともできたし、今日はちょっと奥の方に行ってみようかな。
それからしばらくして私は無事に山奥に辿りついたのだが、そこには全く何もなかったのである。私ががっかりしながら、別のとこに行こうと思い、一度来た道を戻ろうとしたところ、一本の綺麗な川が目に入った。こんなところに川なんてあったっけ?と思いながら川に近づく。目の前にある川に魅了されてしまった。それはもう神秘的で言葉に言葉に表すことなどできない。私が川に見惚れていると一人の少年が通りかかった。
「ねえ、君、何してるの?今授業中でしょ?もしかして、さぼり〜?いっけないんだー!いっけないんだー!先生に言ってやろう〜♪」
優しい私が授業をサボる不良くんのために注意をすると、
「君こそ、何をしているの?君は学生でしょ?」
私が思いがけない言葉に困惑していると、
「まあ、せっかくだし、何か話そうよ。」
と言われ、彼は私の隣に座り、何か色々なことを話し、そして、何か大切な話もした気がする。
放課後、友人たちと一緒に帰っていると、
「今日は何か見つけたの?」
ひーちゃん(本名:翡翠)に質問をされた。
「特に何も見つからなかったんだよねー。英雄がいた伝説があるんだから、宝箱の一つや二つあればいいのに。っあ。けど、そういえば綺麗な川があって、そこで男の子にあったんだよね。」
「せーちゃんと同じサボり?っで何か話したの?」
私はあの時のことを話そうと思ったが、思い出せない。
「何か話した気がするんだけど、忘れちゃった。」
「その川私も見てみたーい!!」
えーちゃん(本名:影)の提案のもと、明日あの川を見に行くことになった。ちょうど、明日は休みの日であり、真面目に授業を受けているせーちゃんとぴーちゃんも朝から行くことができるのである。校門の前に16時に3人で集合することにした。
翌日、私が目を覚ますと時計は20時を指していた。
【補足①】
この世界は地球ではなく、ましては太陽系にはないとある惑星である。そのため当然、日光は届かないが、この惑星の周辺を原炎始鳥と呼ばれる神獣がおり、地球にとっての太陽のような役割を果たしている。原炎始鳥は彼らの住む惑星を48時間周期で飛びまわっている。そのため、この惑星の1日の時間は48時間である。




