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コンフロント・マイノリティ  作者: 珊瑚菜月
第2章 精霊国家・ライプチヒ
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似てないようで意外と似てる

 その後しばらくは、「グループワークとかでランダムに同じ班になると、何もしてないのに嫌そうな反応をされる」とか「授業中に指名されて答えるだけで、クスクスと笑われる」といった経験が私達の口からどんどん出てきた。

 …何だろう。この子、口の悪さとかは私と全然似てないけど、何か…。

 「ぐっ…。あっははっ」

 私達の会話を聞いていたケントが、何故か笑い出した。

 「え…?ケント…?何で笑ってるの…?」

 「ははっ…。あぁいや、ごめん…。いや何か、2人って一見すると振る舞いも雰囲気も違うけど、意外に似てるんだなって」


 え?似てる?私達が?私とアデルが?

 私にはアデルの口の悪さも、思った事をはっきり言う所も、振る舞い方の感じも違うと思うんだけど…。

 「お互い輝きすぎて、周りの嫉妬を買ってしまったり、変な人を寄せ付けたり、孤立してしまう所。びっくりするくらい似てる」

 

 …輝いてる?まあ、アデルは希少性の高い精霊の力もそうだし、良くも悪くもはっきり堂々とした振る舞いや、整った外見が周りの目を引いてしまうのは安易に想像できる。

 …でも私は…。クラスの人気者の男子と話している時の、私を見る女子の目。

 あれは完全に、遠回しに「死んで欲しい」と思っている目だった。

 クラスでそんな立ち位置だった私が、輝いていて、それであんな思いをしてたって?

 慰める為だとしても冗談がきついなと、捻くれた事を考えた。


 「…似てるか?俺達?」

 「うーん…。ケントの感性って、結構独特だからなぁ。よく分かんない。でも、当たり前だけど見た目は似てないよね」

 「それはそうだな」

 アデルと2人、ケントの発言の意味を考える。


 …でもそういえば、男子とこんなに落ち着いて話したのは久しぶりかもしれない。

 クラスの男子達は正直…語彙力が小学生並に低くて、私を都合の良い時にしか存在を認識しない、生き物みたいだと苦手に思っていたから。

 それに対して、比べるつもりはないけれど、アデルは圧倒的に話しやすかった。

 口は悪いけどその人が本気で嫌がる事は言わないししない。何より頭が良いので、ちゃんと会話のキャッチボールが出来ている気がする。

 今までは何か…相手(男子)がボールを投げて、私はそれをキャッチして返すんじゃなくて、ただそれを受け止める、カゴみたいな感じだったから。それはケントもそうだった。


 慣れない環境で戸惑う事は多いけど…。なんやかんや、呼吸がしやすくて空気がおいしい。今はそんな気がする。


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