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コンフロント・マイノリティ  作者: 珊瑚菜月
第2章 精霊国家・ライプチヒ
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緑色の髪の少年

 緑色の髪の少年は欄干からジャンプして1階に着地すると、拳銃を私達に向けたまま、私達に近付いてきた。

 …え?あれってまさか本物の拳銃?というか、ケントのフォローがなかったら、私今頃撃たれてた?

 冷たい汗が背中を伝っていくのを感じていると、少年は拳銃を私達に向けながら問いかけてきた。

 「聞きたい事は山ほどあるが…どうしてここに人がいるって分かった?」

 不機嫌そうな顔をしながら、少年は棘のある口調で問いかける。

 「…さっき、町中に現れた危険生物を倒したのは君だろう?あの時放たれた閃光の正体を知りたくて、閃光が放たれた場所を探っていたら…ここに辿り着いたんだよ」

 拳銃を向けられているのに、ケントは冷静に、しかも笑顔で答えた。

 「…ふうん?じゃあ、あいつらの差し金じゃあねぇって事か?」

 「あいつら、が誰の事を指しているのかは分からないけど、少なくとも俺達は、君に危害を加えるつもりはないよ」

 そう言うとケントは、どこからか出したバタフライナイフをぽいっと床に落とした。

 …待ってケント、武器なんて持ってたの?とはいえ、私もこの子に危害を加えるつもりは微塵もない。 私もケントの動きを真似する様に、刀を床に置いた。

 少年は少し思案するような表情を浮かべると、拳銃をしまい、近くにあったソファーにどかっと座り込んだ。


 「…で?何でこの場所が分かった?今まで誰も、ここに辿り着けなかったどころか、ここに人がいる事すら知らないってのに」

 「その辺を探索してたらここに辿り着いたんだよー」

 「いや、違ぇな。



 




  何変な嘘ついてんだよ、お前、精霊使いだろうが。」

 その少年の一言に、ケントは一瞬表情を暗くすると、すぐにいつもの愛想の良い笑顔を浮かばせ、こう言った。

 「君こそ精霊使いだろ?それもかなり強力な」


 さっきから繰り広げられる2人の会話に、私はとにかくついていけなかった。

 精霊?精霊使い?次々と出る聞きなれない言葉に、私の頭は軽く破裂寸前になった。



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