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コンフロント・マイノリティ  作者: 珊瑚菜月
第1章 アラク
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外の世界②

 浜辺から小道を発見し、まずはその小道を歩いてみる事にした。周辺にはちょくちょく木が生えていたりはするけど、人の気配などは無い。

 「…ねぇメリッサ」

 「えっ、あっ、はっ、はい!」

 全く知らない場所で緊張していたのもあって、ケントの呼びかけに間抜けな声で反応し、手に持っていた布に包まれた刀にぎゅっと力が入る。

 「そんなびっくりしなくていいでしょ。あの時の剣術さ、誰に教えて貰ったの?どれくらいやってたの?」

 …ああ、その話題か。

 「施設にいた時に教えてくれた人がいて。8歳から教えて貰ってた。教えて貰ったのは14歳くらいまでだけど、その後も自分で練習はしてたから、トータルで10年?」

 「へぇ!10年!下手な軍人より武術の心得があるんじゃないの?そりゃあいつらよりも強いよねぇ」

 ケントが感心したように言う。


 …いや、ケントもあの時の戦いとんでもなかったから。

 軍人を一撃で気絶させて、その上頭から叩きつけられて平気でいられるなんて、どんな身体の作りしてるの…?一見中性的で優しそうな美男子だけど、戦闘力は猛獣レベルかもしれない。

 「…ってそうだ!ケント!頭!怪我は大丈夫!?」

 「ああ、確かにあの時は一瞬気絶したけど、今はもう大丈夫だよー。」

 全然大丈夫ーとにこやかに答えるケントに、やっぱりこの人普通の人じゃないなと改めて思う。


 「…ケントって、何歳なの?」

 「俺?今20歳」

 …私より2歳年上なんだ。でも20歳って、アラクで言うなら大学生の年齢だよね?それにしても落ち着いてるなぁ。

 そんな当たり障りのない雑談を続けながらしばらく歩いていると、遠くに小さな町が見えてきた。


 「あっ!ケント!町が見えてきた!」

 「ほんとだ。一旦行ってみようか。」

 「そうだケント。ここって何ていう地名なの?」

 今更ながら確認できていなかったので、聞いてみた。


「あぁ。







 ここはライプチヒ。それであの目線の先の小さな町は、ライプチヒの最南端にある、トレーアだ。」

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