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コンフロント・マイノリティ  作者: 珊瑚菜月
第1章 アラク
22/215

予感の的中

 なるべく足音を立てずに走っていると、8人くらいの男性の集団を見つけたので、お兄さんと近くの積まれた箱の後ろに隠れ、とりあえず彼らの会話を盗み聞きになるけど、聞いてみる事にした。

 箱の後ろから集団を確認すると、そこにはいつもバイト先に来ているあのチャラい自衛官の集団と、熊みたいなゴツい体格に鬼のような顔立ちの40代くらいの男性がいた。恐らくあのチャラ自衛官達の上司なのだろう。

 

 そしてもう1人、膨れたお腹にスーツ姿、禿げた頭に眼鏡が特徴的な老人…このアラクの大統領、アーロン・ミラーがいた。

 

 何で、自衛官の集団と大統領がこんな所に?

 基本的にあの波止場に海軍の軍人が立っている事は普通だけど、自衛官と政治家がこんな所に来る事はない。

 

 そもそも、地下街の人が苦しんでいて、助けてと声を上げているのに気付いていないふりをしたり、無視をしているのはそっちなのに、どういう事だろう…?


 「…にしても、話で聞いていた以上に臭いし汚い所だなぁ」

 アーロン・ミラーがゴミを見るような目で辺りを見渡しながら、嫌悪感を含んだ声でそう言った。元々地下街の住民や若者を無視した発言や、富裕層しか得をしない政策ばかり展開していて、国民からの支持はあまり高くないと、誰かから聞いた事がある。

 なるほど、あの振る舞いからその話は嘘じゃないのだろうなと思った。

 「ええ、ですから…」

 あの熊みたいな自衛官が口を開く。












 「その汚物を消す為に、これから火を放つのです」

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