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赤月と暇つぶし

 真っ赤な満月が出ている夜、それはとある一国の姫君の誕生を祝う日だった。

 世にも見事な羽ペン、指輪、イヤリング、彼女に送るプレゼントは高価なものばかり。

 最初は喜んだ姫君でしたが何度も同じような贈り物では退屈になっても仕方がありません。


__深夜、月が一番強く光る頃。賑やかな人々の声に誘われて夜の王子が空を飛んで城までやってきました。

 最初に覗いたのは唯一静かな姫君の寝室です。


「やあ、こんなに賑やかなのに何で君は退屈そうなの?」

「だって毎年毎年同じ事ばかり。どうすれば自由になれるのかしら」


 ふぅん、と少しだけ夜の王子は考え込んで言った。


「ねぇ、君名前は?」

「ん。アリマ」

「少し話し相手になってくれよ。向こうで勉強勉強ってうるさくて逃げてきたんだ」

「向こう?」


 夜の王子は黒い翼を広げて得意げそうに言った。


「そう、アリマには想像もできない世界だよ。あ、僕の名前はね……」



誕生日プレゼントを選ぶのは簡単でしょうか?

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