ガールズトークの序章
水戸りいビジョン↓
あ、本当だ。
アタシが枯れた木の隙間から空を見上げると空にはもう光の点々と高速道路の電光掲示板が輝き始めていた。
はぁ、帰りたくねぇーなぁー。
ケータイで時刻を確認、6時、あと二時間ほどはここで時間を潰そう。
いやいやいや!!!待て!!違う!!!うん!!
何なんだよこの人!!!
こんな台風で飛んでいってしまいそうな、普段はありもしない神社に来る人なんて…… 不審者?
アッーーーー!そういや帰りのSHRで担任が言ってたなぁ、気いつけんしゃいって、
これ?!こいつか!??こいつのことなのか!?!!
そんなことを超高速で考えるアタシ、動揺してつい、ケータイを足下に落とす。が、もしかしたらこの人は不審者かもしれないという恐怖のあまりに体が思うようにうごかない。
だが目だけは無駄にぎょろぎょろ動くもんで、アタシはここで初めてしっかりと彼女の姿を目にした。
先程は転んだという事もあって見ていたようで見ていないものだった。
彼女の羽織っているマントのような上着と深い蒼く蒼く黒い眼球が夜の光を集めて反射する。
変なかっこしてんなぁ、てか不審者じゃないよね?
自分と同い年くらいだし、女の子ということもあって、なによりなんだかもう、どうでも良くなって、緊張が解けてきた。
そうそう、先なんて暗くなっていることを教えてくれた。
あと二時間ある。彼女に話しかけてみたら面白そうだ。
「あのぅ‥これ…」 早速足下に落としたケータイを拾い上げると共に糸電話も手に取り、彼女の綺麗な目を見て手にそれを握らす。
今思えば申し訳ねぇ事したなぁ、人の物に躓くなんて、
「お家、ここらへんなんですか?」アタシは背に広がるちょぼちょぼとした夜景に目をやりコミュニケーションを取ろうとする。
そそくさと彼女が返答する。「仕事で‥…来てます。」
「へぇ!!どのようなお仕事されてるんですか?」
焦ったように彼女は口を閉ざす。
あり?なんか?悪い事聞いたかなー??
アタシが気まずくて下を向こうとした時、
「死にたくなったことって、ありますか?」
アタシは急いで顔を上げる、この質問があまりにも唐突だったのと、今まさにそんな気持ちだからである。
親との喧嘩の他にも、上手くいってないことがあった。
馬鹿なアタシは、アタシは、こう言ったのだ。
「ええ、ありますとも。今まさに。」
なにいってんだあたしは
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伽羅子ビジョン↓
うわぁーー。気まずいこと聞いてくんなぁ!!こいつぅ!!
任務が上手くいかなかったからなげやりになっていた私は適当に事情を告げよう
と言っても所詮一般人、私らの「本当」を告げたとこで精神状態の心配をされるだけなのよな。だからいい。
適当に追っ払おう。
「死にたくなったことって、ありますか?」
なにいってんだ私は