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来世契約  作者: ずみ
4/10

雪で国鉄が止まった夜に

居残りをしていた級友にサヨナラを言いただ一人実験室に向かって小走りをした。

夜八時の学校の廊下はなぜこんなに長く感じるのだろうか。

結露した窓は外の景色など全く見えない。

仕方ないので窓を開けてみる。

寒々しい空に顔を出して上を向く、あたり一面に雪が降り積もってる


これじゃあ国鉄は走りませんかね、この雪じゃだめそうだ。


まぁ、帰るつもりは無いけれども


実験室が見えた。足早に中へ入り、入り口のランプに火を灯し、 薄暗い実験室の北側にある薬品棚からアルコールと注射器を取り出す 教壇の上に残った試験管を持ってきて、実験の準備を進める


私の大切な人を取り返すための実験を。


彼女が消えてからというもの、私はもぬけの殻だった。

今日顕微鏡を壊したのも、上の空だったせいかもしれない。


どうやら彼女を取り返すためには私の体質と何らかの部品が必要らしい。



涙が出てきた左目とももうおさらばだ。

私は目の周りをよく拭って眼球を取り出そうとする。


まだ覚悟ができていない。

ビーカーに水を入れて飲む。


ため息をついて試験台の前に戻る。

まさか、こんなことになるとは思わなかった。

でも後悔はしたくない

これは、私のけじめだよ。 私なりに考えた結果なの。



私は記録用紙の上に記名して匙を手に取った。



結局、自分を傷つけて責任をとったつもりでいたかっただけみたいね、私、




用紙の上に赤い赤い模様が見えたとこまではよく見えた。




川上 良    実験日  昭和○○年


予想…絶対取り返します


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