あぜ道実況 現世にて
ズミが創作で小説やってみました。
変なやつら多いけどどうぞ、よろしくお願いします★
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17時になって、区指定の変な民謡が流れる
この曲好きじゃないんだよなぁ。
学校帰りだけどまっすぐに帰宅するのには、ちょっとヤダ
というのも今朝、出がけに母親と喧嘩をしたからなわけよ。
最近、全部上手く行かねえ なんなんだよ
うわっ、なんかカエル踏んだ
薄暗いオレンジ色の空の北側にはきらきらに光る高速道路。
カエルや鳥の死骸で溢れかえり、あぜ道に無理やり作ったようなボロボロのコンクリートの道をいつも通学路として使っているあたしからするとあの綺麗で素敵な道は憧れ。
…‥‥ってこんなボーっとしてる場合じゃねえよな!!
足元に注意しなければこれらの死骸を蹴り飛ばしてしまうため、急いで目線を下へと戻す。
戻……なんだありゃ。
見かけない神社のような建造物が目に入る。この地に住んで16年。あんな神社見たことはない。あるわけない。
まだ多少明るい!!行ってみましょかなー!!
そうだ、あたしはこういうきっかけを待っていた。何があるのかわからないけど何かありそうで。
現実から死ぬほど目を逸らしたいアタシからすれば、これは、よい避難所だったのかもしれない。
日が落ちる前に一目見てみよう。
あたしは疲れきった足を神社に向かって走らせようとし目線を足元に落とした。
よく見たらバッタの死骸を踏んでた。
これだからあぜ道はいやなんだ。
水戸りい、ちょっと行ってきます。