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なろうだけよ-短編

忘年会だぜ

作者: ササデササ
掲載日:2015/01/03

 今日は忘年会だぜ。

 ドキドキするぜ。

 こんな立派なホテル普段来ないぜ。

 凄いぜ。

 ぶっちゃけどうして良いか分からないぜ。

 キョロキョロしながら、周りを観察しながら、コートを預けられたぜ。

 完璧だな。

 

 ホテルマンたちが若いぜ。若すぎるぜ。

 でも礼儀正しすぎるぜ。

 どうなってんだ。初対面だけど雰囲気で判断しちまうぜ。あいつらは凄く大人だ。

 中身は俺より大人だぜ。きっと。


 ってかあの娘カワイイ。


 チラチラ見てしまうぜ。

 ぶっちゃけセクハラだと分かっていても、我慢できないだぜ。

 申し訳ないぜ。

 もう、見ない。もう、見ない。

 良し、自己暗示完了だぜ。


 おっと。礼儀正しくない野郎がいたぜ。

 食器を片付ける時も、無言だぜ。

 って言うか空とはいえコップ倒したよ。でも謝りもしないぜ。

 会釈も無いぜ。

 

 なんてこった。

 

 礼儀正しいホテルマンたちの中に1人のヤンキーがいたぜ。

 クレーム言うぜ。

 俺は文句を言える日本人なんだぜ。

 泣き寝入りしないぜ。

 もちろん二次会も断れる、空気読まないってことも出来る日本人だぜ。


 片づけ中のヤンキーホテルマンに文句言ってやったぜ。


 まさかの反撃だぜ。


 適当に謝れば大きな問題にならないのに、他のホテルマンと違って、こいつは子供だぜ。


 こちらも元ヤンキー、に憧れたオタクなんだぜ。

 舐めるなよ。

 殴られたら慰謝料請求しちゃうぜ。

 

 ちょっと後悔だぜ。

 こいつマジ怖いぜ。

 殴られるのは嫌だぜ。

 涙目で頑張るんだぜ。

 でも変だって周りが気づいてくれたぜ。

 慌てて、幹事が止めに入ってきたれたぜ。

 凄く助かったぜ。

 もう実は一粒の涙こぼれちまったぜ。

 超怖かったぜ。

 

 ってか幹事には敬語かよ。

 普通に礼儀正しいホテルマンだぜ。

 なんだい。そりゃ。


 なるほどだぜ。

 幹事とヤンキー君の会話を聞いて、理由が分かったぜ。

 可愛い子ちゃんに惚れてるらしいぜ。

 俺はいやらしい目で見ていたセクハラオヤジにされたぜ。

 可愛い子を見るだけでセクハラなんて、それは男に対する暴力だぜ。

 そんなのがまかり通れば、沢山の冤罪を生むんだぜ。

 今回の件では、冤罪じゃないんだけれど、それとこれとは話が別なんだぜ。

 

 まぁ、でも応援しちゃうぜ。

 でも何も行動しないぜ。

 それは駄目だ。

 そういもんだぜ。恋ってやつは。

 それにだって、自慢じゃないが、俺、189日間しか彼女がいなかった男なんだぜ。

 そのまま、かみさんになってくれたけど、恋なんて呼べない、尻にしかれる生活が待ってたんだぜ。

 新婚時代も無かったかのように急変してしまったんだぜ。

 でも超愛しているんだぜ。

 俺の話はどうでも良いか。

 

 とにかく、多分、このヤンキー君のほうが恋愛経験値ずっと高いぜ。


「そういうことだったんだね。まぁ、頑張れよ。俺は応援しているよ」


 超大人な対応だぜ。

 でもやっぱり彼は子供だったぜ。

 すね蹴られた。

 舌打ちされた。

 幹事に謝ってどっかいった。

 幹事は蹴りに気づいて無いみたいだぜ。


 超痛い。

 

 俺はトイレに速攻ダッシュで泣いてしまったぜ。

 マジ痛いんだぜ。

 実はこう見えて42歳の大人なんだぜ。

 長男なんかもう中学生なんだぜ。


 とにかく、応援するよ。

 この事はホテルのお偉いさんには黙っておく。




 あれから一週間経ったぜ。

 偶然ヤンキー君と再開しちゃったぜ。

 帰るところみたいだぜ。

 あっちも気がついたみたいだ。

 近づいてくる。

 超笑顔で近づいて来るぜ。

 なんか、怖いぜ……。

 今、俺一人だぜ。

 誰も助けてくれないぜ……。


 ふ~。

 別に何でもなかったぜ。

 あの日をキッカケに急進展したらしいぜ。

 彼の守りたいと言う想いが大きくなったらしいぜ。

 俺のおかげだぜ。

 ちなみに彼女は俺のチラ見に気付いてなかったみたいだぜ。

 超蹴られ損だぜ。

 でも、お礼言ってくれたぜ。

 良い事したぜ。

 でも良く考えたら、実は何もして無いぜ。

 セクハラして、クレーム言っただけだぜ。

 まぁ、日本に幸せが増えるのは良いことなんだぜ。

 

 さてと、かみさんに電話だ。

 勇気が出てきた。


「若者の恋を応援してたら、遅くなっちゃった」


 もちろん嘘だぜ。

 真の理由は突発飲み会だったぜ。

 直ぐにバレたぜ。

 もう一件飲んでいくんだぜ……。

 余計に事態は悪化するけど、帰る勇気を得るためにはもっと酔わなくちゃなんだぜ……。

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