第6話
俺はレイナと別れて10分ほど走っていた。
「ここってもしかして初心者用ダンジョンじゃない?」
先程から隙があれば攻撃しているが20発当ててもまだ3分の1ほどしか削れていない。残りMPは3割ほどしかのこっていない。
「……しょうがない、あの二本の木でいいか」
前方20m程のところに多少大きめの枯れ木が左右に一本ずつあった。俺は一旦後ろを振り向いてカマキラーに向けてファイアボールを放つ。
「さっきから見てるとこいつらダメージはあまりうけてない変わりに結構怯んだりはしてるんだよな…」
次に枯れ木に向けてファイアボールを放つ。
枯れ木は根本の部分から燃え始めた。
「よし」
俺は既に全体が燃えている枯れ木を追い越したところでとまった。その瞬間カマキラーは再び俺を狙って集まり出した。
「こい!」
カマキラーは俺の声に呼ばれたからなのか今までのバカにされるような事に気が触れたのか俺のところに真っ直ぐ飛んできた。
「エアロボール!エアロボール!エアロボール!」
俺はカマキラーにではなく木に向けて魔法を放つ。
燃えて淡化したきは空気の衝撃を受けて易々と倒れだした。木はカマキラーを15匹全て巻き込んで地面に倒れこんだ。カマキラーは体力がイエローゾーンまで減っている。逃げようと羽を羽ばたかせるが傷ついたからか飛べないようだ。
「よぉ、今までよく追いかけてくれたなぁ」
一歩一歩とカマキラーに近づいていった。
「初心者だからって簡単に殺される分けねぇだろ」
初期アイテムのMPポーションを飲みながら歩く。
「モンスターだって死ぬのは怖いのか?」
カマキラーは苦しそうに「ギッギィ…」と鳴いている。
「とりあえず『死ね』」
上に乗っかってる木に向けてファイアボールを放つ。
「ギ、ギィギーーー」
カマキラーは光の粒となり煙と共に空へ昇っていった。
*****
「うわ、すげぇな」
カマキラーを倒したあと報酬ウィンドウが表示されたので確認してみると、正直ひくくらいの経験値がてにはいった。
Lvが一機に43まで上がり、ステフリのポイントも129入っている。目の前には、レベルアップによる情報が記されている情報ウィンドウが現れていた。そこには、入手スキルがたくさん表示されている。幸いフレンド欄を開いてみてもLvは表示されないようなので他の人にはLvのことがばれることはないだろう。
「さて、レイナにも連絡しないとな」
開いたままのフレンド欄からレイナにコールする。
『ヤヒロさん!ヤヒロさん!大丈夫ですか!』
「あぁ大丈………」
『良かった、良かった~、すいません私のためにこんなことになって……』
「あ、あぁ今はいいから。レイナは今どこにいるの?」
『始まりの街です。あの今から会えますよね?』
「会えるけど………」
『良かった、じゃあ始まりの街の門で待ってますから!』
「あ、あぁ」
『絶対来てくださいね!』
その言葉をさいごに電話が切れた。
(……恩返しがしたいって言ってたしいかなきゃ行けないよな)
俺は出口へ向かってゆっくりと歩きだした。
経験値がたくさん入ったのは下克上(レベルが格上の相手に勝った場合)ボーナスによるもの
てか、レベル関係ややこしい(´∀`)(笑)